仮面ライダーセイバー【ネタバレ感想】第30章「絆、切り裂かれても。」#やはりの第二ライダー
以下、ネタバレありです、独自解釈による偏見の酷いものとなっております(笑)どうか、ご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。
キャスト
◇仮面ライダーセイバー:神山 飛羽真(かみやま とうま)
◇須藤 芽依(すどう めい)
◇仮面ライダーブレイズ:新堂 倫太郎(しんどう りんたろう)
◇仮面ライダーバスター:尾上 亮(おがみ りょう)
◇仮面ライダーエスパーダ:富加宮 賢人(ふかみや けんと)
◇仮面ライダー剣斬:緋道 蓮(あかみち れん)*令和の蓮場合あり
◇仮面ライダースラッシュ:大秦寺 哲雄(だいしんじ てつお)
◇謎の男→仮面ライダー最光:ユーリ
◆元謎の衛兵改めマスターロゴス
◆仮面ライダーサーベラ:神代玲花
◆仮面ライダーデュランダル:神代凌牙(しんだい・りょうが)
□タッセル
□仮面ライダーカリバー&先代炎の剣士上條大地
●ストリウス
●レジエル
●ズオス
出番があるだけ幸せ
現在のニチアサ枠は『仮面ライダーセイバー』と『機界戦隊ゼンカイジャー』です。
マニアならばとっくに指摘されていることですが、仮面ライダーとスーパー戦隊の様式が逆転を見せてます。
ゼンカイジャーの方はエンディングなしの、メインライターがここまで全話を担当するといった、平成ライダーまんまの方式を取っています。
一方セイバーは、踊りありのエンディングに、複数のライターで織り成します。
ここにスポンサーが東映に対し、仮面ライダーとスーパー戦隊それぞれ各自ではなく、ニチアサ枠としての収益を求めてきている証左の一つを見る思いです。
スーパー戦隊が売り上げられない分を仮面ライダーへ背負わせたい反面、仮面ライダーだけの視聴者にもスーパー戦隊まで手を伸ばさせたい。
そんな意向が働いているかも(かもですよw)しれません。
ただし『仮面ライダーセイバー』という作品。
メインを3人に据えたようなライター交代制を取っています。
福田卓郎と毛利亘宏と長谷川圭一。代わる替わるといったローテーションでライターを回すやり方は、これまででは類を見ない方法です。
それが上手くいったかの評価は置いておくとして、プロデューサーがどういう意図をもって3人ローテのライター制を取ったか想像するようになった自分は大人になったな、と思います(笑)。
以上は、最終回まで自分自身に対しての宿題としていきたいです。
現時点で多少を述べるとしたら、出演人数の多いゆえの多様性を狙ったのかもしれません。けれども如何せんテレビ本編の尺は20分しかない実情です。
ソフィアが復活しました。
ノーザンベースにある姿は長きに渡る不在を感じさせません。
代わりといっては何ですが、タッセルはマスターロゴスに消されてからはレギュラー出演を外されたかのような扱いです。
前回、華々しく登場した仮面ライダーデュランダルこと神代凌牙に、妹の玲花といった「粛清兄妹」も連続出演が叶わずです。
他にも挙げればたくさんの(個人的には、そらを待ってます)出番がやってまいりません。
ヒーローものはキャラが少なくては立ち行かない、となった昨今の傾向です。けれどもそれだけにキャラを立たせなければならない現状です。
ストーリー展開よりも、キャラを立たせられれば成功と定義づけしていいかもしれません。
いろいろ命題を浮かび上がらせてくる『仮面ライダーセイバー』という作品であります。
しばらく出番が控え気味だった第二ライダーがフィーチャーされれば放つ存在感に、多数に渡る出演キャラの扱いの難しさを痛感します。
第二ライダーの役割り
ノーザンベースへ、遂に戻ってきた倫太郎。
マスターロゴスの悪心を目の当たりにしたことで、迷いなくこれまで共に戦ってきた剣士たちの元へ帰ってきたぞ!
と、思いきや、倫太郎。
仲間を信じきれなかった自分を責め出します。
これまで組織に育てられた恩もあり、現在のマスターロゴスが悪かっただけでありますから、仕方がないことです。
むしろ、仲間が大事だー!といきなり来られるほうが信用なりません。
まったく自分を責める必要はない、けれど責めてしまうところが倫太郎らしくて良い。
倫太郎というキャラがブレてなくていいです。
歴代の第二ライダー中においても、引けを取らない個性を持っているような気がしないでもない(いや結論はまだ早いw)。
何にしろ個人的には、かなりのお気に入りであります。
今回、メギドにされたのは芽依です。
倫太郎と想いを寄せ合っているかのような芽依が、初めてヒロインになったように感じた今回です。
『仮面ライダーセイバー』の不幸を象徴するような描かれ方をしてきた芽依というヒロインです。
教育観点から有害と指定された『ロンドンハーツ』というバラエティ番組で「misono」なる女性タレント(歌手かもしれない)が自分を呼称する際の言葉が「うち」。
misonoという女性は、好き嫌いはともかくそれほど悪い方ではない気はします。むしろ人は単純なだけ良さそうな感じがしないでもない。
けれども、MCである淳の「うち、うち、うざいわー」指摘は深くうなずくところでした。
個人的に「うちキャラ」と評して遊んでおりますが、まさに芽依はこれにハマってしまった感がします。
悪いヤツじゃないんだけど、うざい!
けれども、今回はメギド化してしまい大ピンチ。
メギドとなった場合は、倫太郎を傷つけ揺さぶることばかり。けれどもやっぱり「倫太郎、助けて……」とくる。
ど直球のヒロインぶりに、ようやくヒロインの座を射止めた甲斐へ至ったというものです。
しかも助けられない倫太郎が、心を乱す。ここが大事であります。
この頃は、第一ライダーの飛羽真が、すっかり皆から一目置かれる存在になってきました。
よく出来た人物という感じです。これこそ主人公です。
なればこそ作品の揺るがす役割りを担い、不完全さによってむしろ地に着けさせた作品へさせる。
視聴者にとって、出来すぎない距離の近い存在が欲しいところです。
どっか行っちゃった賢人と蓮くんであり、残るは大人な者たちであれば、主人公の反面となる役目は倫太郎こそです。
融通が利かないほど生真面目だけれども、人間的には完成されているわけではない。けれども、その分だけ熱い第二ライダーとして、残りの話数をかき回していってもらいたい限りです。
【次回】信じる強さ、信じられる強さ。
すっかり傷心の令和の蓮くん。
ノーザンベースには戻らない結論です。
代わりに一緒に、と誘ってくるのがデザスト。
上條の出番を奪った憎っくき敵でありますが、猫背の姿がとても印象的です。スーツアクターの力量を強く感じさせる合成メギドであります。
令和の蓮くん、この悪魔の囁きに乗ってしまうのか。
乗ったら面白い、と考えるここで書いている者です。
疾風の二刀流の剣士とデザストが並び立つ絵面を想像すれば、カッコいいんじゃない、と思ってます。
蓮くん、一度は悪に堕ちてもいいかもしれない。
ノーザンベースでは、存在が埋もれるだけじゃないか(笑)。
次回は、第31章「信じる強さ、信じられる強さ。」。
監督は、石田秀範だし、なんだかダブルライダーしそうだし、楽しみしかありません。