魔進戦隊キラメイジャー【ネタバレ感想】エピソード42「仁義なき戦い」
以下、ネタバレありです、独自解釈による偏見の酷いものとなっております(笑)どうか、ご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。
EP20は前振りだった?
最終章!この響きに、放送を待ち構えずにはいられません。
極論をかませば、スーパー戦隊の真価はラストエピソードにあります。玩具の売り上げを見据えたストーリーから解き放たれた、最終章こそ、大きな子供たちのためにある演出を可能とする時期と考えています。
最終章突入の回は、男子たちの恋模様をおさらいです。
まだヨドンナを忘れられないのか、為くんは!などと、ここで書く者が申すはずありません。
むしろ好感度アップです。頭が切れリーダーになってもおかしくない為くんが、恋愛に関しては不器用ときます。ギャップ萌えであります。
初恋が忘れられない、なんていじらしい。当人は初恋かどうか分からないだろ、みたいな反駁をしておりましたが、怪しい限りです。
もっとも相手がなしこもといヨドンナは、確かにクールな美人であります。しかも悪女の要因が却って美しさを彩るようです。
うぶな男子ほど、やられてしまう要素を、ヨドンナは兼ね備えているような気がします。
為くんの恋心が、どういった決着をみるか?
ヨドンナの最終的動向にも関わることなので、あれこれ予想を巡らさずにはいられません。
純情ぶりと言えば、宝路もです。
トラブルに巻き込まれ、図らずもクリスタリア王の養子となって過ごした日々。見た目はともかく、性質はかわいい義理の妹が出来ました。
けれども地球における関係性は断ち切られてしまいました。
弟に関しては、特に気にかけてはいなかったと推測しています。
男兄弟なんて、良くて悪さをする仲間程度のもんです。しかも相手は博多南ときては、なんとなく予想が付きそうです(笑)。
悪くない兄弟ではあったと思いますが、やはり可愛がるとしたら妹でしょう。見た目はあれでも、宝路はずいぶん愛情を注いでいたようです。内心では、女の兄弟をずっと欲していたのかもしれません。
宝路が地球に残してきたものといったら、淡い想いです。
想いは淡いですが、行動は一途ときます。バイオリニストになった秋保のパンフレットを抱きしめる姿に、気持ちが続いていることを知らせてきます。
もうすっかり自分より年上の女性となっても、以前と変わらないままのようである宝路の姿は、純情以外のなにものでもありません。
キラメイ男子たちにおける恋心の純粋さには、観てるこちらが参ってしまいそうです。
けれども今回で最も参ってしまったのは、瑞希です。
瑞希、めちゃくちゃかわいいです。
表情が多彩というか、強気ながらちょいハニカミを見せるなど、観ているこちらのハートを撃ち抜きます。
演じている女優の「西葉 瑞希(さいば みずき)」ゲストに留めずに、どこかヒロインとして押し込んでくれませんか、東映さん!円谷でもいいです。
牙狼シリーズは、悲惨な末路を迎えるパターンでなければ(笑)。『神ノ牙-JINGA-』のヒロインのような無惨極まる扱いは、瑞希で観たくないです。
話しが、飛んだ!いつものことですが。
かわいい瑞希からチケットを渡された充瑠が「デート!」の単語を口にしてしまう。
やっぱり充瑠も男の子です。とっても!嬉しそうです。相手が瑞希であることも大きいでしょう。
と、いうものの充瑠も恋愛には不慣れです。
あの場の、あのタイミングで「デート」の単語を口走るは無粋極まります。瑞希がズルパワフルといった思い込みによる押しがあったからいいものの、場合によってはお流れになる可能性もありました。
恋は、もっと慎重にいって欲しい・・・と思いますが、変に手練れていたら充瑠じゃなくなりそうです。
しかし制服が夏だったのが、今や冬仕様であります。
途中にあった文化祭は、どんな感じだったのでしょう?
充瑠が楽器の練習をしていたようですから、何かしらの形で関わり楽しんでいたはず。
充瑠の学友関係は、補習仲間?の瑞希を初めとする3人が何かしら関わっていそうな気がします。
青春の一コマがあったはずです。
充瑠の高校生活をもっと観たかったせいか、想像が尽きません。
けれどものんびりした学校生活のシーンも、そう長くは続きません。
突然に襲われた黒い霧に呑み込まれたら、敵の怪人化してしまいます。学校へ侵入し、同級生の男女が呑まれてしまいます。
充瑠が瑞希の手を引いて、逃げ出します。
前回の『あぶないペア』を思い出させるような、きゅんきゅんさせてくる充瑠と瑞希の姿といった余裕はありません。
黒い霧が瑞希に追いつきます。
ふたりの手が離れるところが、クローズアップされます。
手が繋ぎっ放しだった前回のエピソードが効いてきます。もしかして『あぶないペア』は最終エピソードへ対する布石であったかもしれません。
「絶対、助けてね」と瑞希の信じている言葉と共に、ふたりで遊園地へ行く約束が、充瑠との別れとなります。
充瑠が、最後へ向けて走る方向が示されました。
やっぱりヒロインは、瑞希だな、と思った今回です。
そうなると、手にしていたコップがいきなりひび割れて、シーナちゃん(マブシーナのこと)大丈夫?となる小夜さんに、石人間だから指なんて切らないよ、と冷たく思ってしまった、ここで書いている者なのであります(笑)。
乾坤一擲
充瑠が夢の中で出会ったクリタリアの少年は「ひらめキーング!」と叫んでは絵描きに勤しみます。
夢の中で会うという前例から、オラディン王と考えるでしょう。
でもそれでは、あまりにベタすぎないか、という疑いの無きにして在らずです。
クリスタリアの少年は、ガルザでした。
少し捻ってくるよな、と思いつつです。
その少年の姿は、やはりオラディン王そのものです。とてもガルザに繋がりません。
ミスリードを越えた、騙しとしか受け取れない変貌ぶりです。
ガルザの変容を見た目でも示したかった、と解釈いたしました。
そう考えてみれば、ガルザの顔色は悪いです。
オラディン王は鮮やかな水色系統に対し、ガルザはどす黒さを混ぜた色です。仮面を脱いだ素顔も。おっさんみたいです。
幼少期からこれまでに、何があったのか?
顔つきどころか、顔色からでさえ、どんなことがあったのかと考えさせられます。
そんな弟の異様を、兄は気づかなかったのか?
わっはっはーな父ちゃんである兄オラディン王が、細心に気を払う性格には見えません。
それにもしかしてクリタリア人としては、成人へ至る過程でよく見られる現象なのかもしれません。
ともかくガルザが、オラディン王や充瑠に繋がるものがあったことは確かなようです。
しかもガルザは、ヨドンヘイム皇帝を退ける策まで打って出てきます。
まさかの裏切り者となったクランチュラが、我が身を守るためにも刺客を送ってくる元を断つ作戦に乗るのは自然なことです。
ここに活路を見出して、皇帝を拝して、我が物とする。
闘争劇であれば目的は気持ちいいものでありませんが、叶えるためにチャンスを見出し、準備をし、乾坤一擲というべき行動へ出る。
ガルザこそ、身近にいて欲しくない類いにも関わらず、魅力を感じずにいられないキャラへ仕上がってきています。
敵方の魅力を増していくばかりであれば、盛り上がるは必然であります。
【次回】「汚れた英雄」
大変なご時世下ですが、映画は公開されます。
人それぞれいろいろな思いはあるでしょうが、個人的には興収が少しでも多ければ、と願っています。
次回、エピソード43「汚れた英雄」は、映画公開を直前にした放送回となります。
困難な時期ではありますが、『魔進戦隊キラメイジャー』が他シリーズ作品に比べ少なかったイベントの埋め合わせが、放送後でも行われるような人気を獲得してくれればいいな、と思っています。