《ウルトラマンZが終わらない》ジャグラーさんの私的考察ストーリー
以下、ネタバレありです、独自解釈による偏見の酷いものとなっております(笑)どうか、ご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。
終わらない「Z」の感動
ウルトラマンZを見返しています。
最終回のシーン「ご唱和ください、我の名を。ウルトラマンゼッット!」など、もはや数え切れません。
今年度はコロナ禍による自粛なため、年末年始に集合がありません。
もし通年通りアルコールが入ったらです。
ウルトラマンZの最終回と仮面ライダーゼロワンの劇場版を語り出す予感があります。
泣いてしまうかもしれない。
いい年したおっさんが酔っ払うまま、作品を思い出したら感激のあまりに泣き出す。
それは、まずい。
こんな自分に友人たちは、付き合いを止める、となるならば、まだいい。
一生の笑い物にしてやろう〜、とされる公算の方が断然に高い。家へ持ち帰られた挙句に、親類縁者への土産話しにされかねない。
ただでさえ初対面の人に「怪獣とか仮面ライダーが好きなんですよね」と来られれば、一体どういう紹介をされているのか、と思わざるを得ない。
しかしながら現状が、それらを助長する態度を取りかねないです。本年はひっそりした休暇期間となって、本当に良かったです。
とはいえ、胸に巣食っている感激で1人自宅で泣いている姿を続けるのもどうなのか、と考えたりします。
そしてブログがあるじゃないか、となります。
ただ感想は良いのですが、考察に傾きすぎには警戒するようにしています。
なぜか、と問われれば、後になって「ハズレ」もしくは「思慮の浅さ」を露呈してしまったことに気づくからです。
けれどもブログをやって、もうすぐ2年。
したためる内容に、レベルを求めたら続かない当ブログである自覚を持つに至っております。悟りにも似た心境、と大袈裟ではありますが近い気はします。
むしろ変なこと・的外れなことが、却って読んだ方にとって刺激になるかもしれない。
当ブログは、そういった路線で邁進していきたいです。
自己保身に走った前置きでありました(笑)。
ジャグラスジャグラーという人
オリジンサーガ
ヘビクラ・ショウタ隊長の正体である「無幻魔人 ジャグラス ジャグラー」その初登場作品といえば、ニュージェネレーションの括りを最初に打ち出した作品『ウルトラマンオーブ』です。
このウルトラマンオーブは「エピソード10構想」があったことは有名な話し・・・ですよね?(笑)
テレビシリーズは「エピソード6」。劇場版『ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』は「エピソード7」に相当します。
ウルトラマンオープには、劇場版の他にスピンオフが製作されています。
『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA(以下、オリジンサーガ)』は、テレビ放送が終了と共に、アマゾンプライム用として配信されます。
このオリジンサーガの製作スタッフは、テレビ本放送のスタッフとは違います。だからか、作風の差異を感じるかもしれません。メインライターが違うためか、本放送に参加した監督がいなかったせいか。
けれどもダイナ・ガイア・アグルにコスモスの主人公たちが出演してきます。なかなかサービス満載です。
なによりまだクレナイの苗字を名乗らなかった頃のガイ、そしてジャグラーさんをより深く知るために必要なシリーズな気が致します。
ウルトラマンZ第24話「滅亡への遊戯」で、ジャグラーさんが言う、
「戦争を止めるため大きな木を切ったことがあったが、すべてを否定された。」
オリジンサーガ第7話「くるる 〜眩る〜」に相当するエピソードを持ってきています。
このシリーズはなかなか重いところもあり、最初に観るには少しきつい面があるような気がします。
大きな木のエピソードは、多大な厄災をもたらす危険性があるモノまで救うことは正しいのか?といった命題を投げかけてきます。
切ってしまうジャグラーさんの行動は、短絡的であったかもしれない。
けれども否定したアスカやムサシ、そしてガイは、ジャグラーさんの行動自体なのか、それとも短絡性を責めたのか。つまるところ何処へ帰着するのか。
ちょっと考えさせられます。
ジャグラーさんは、現在からは想像が付かないほど正道を歩いてきました。
まだ相棒としてガイと行動していた当時は、優秀で真面目なタイプです。そのストイックさは、答えを求めがちの裏返しであったかもしれない。
往々にして世に言われているほど、真面目さは善きへ結びつかない。内に秘めたものが、結果に繋がらないことで爆発してしまう。
ジャグラーさんの闇堕ちを見せたエピソードとなっています。
いや闇堕ちというより「挫折」を当てはめたい感じがします。
オリジンサーガは、ニュージェネの作風を期待して観ないほうがいい作品なのかもしれません。アマゾンプライムにて後続が製作されなかったことから、成功には遠かったように推察します。
ただオリジンサーガは「ジャグラーさんありき」の作りではあります。
挫折感に打ちのめされていくジャグラーさんを知ることは、もしかして『ウルトラマンオーブ』よりも『ウルトラマンZ』の方が感慨深くさせてくる気がします、今のところですが(笑)。
エピソード10
オリジンサーガは、監督の構想にあった「エピソード10」の最初に当たります。
因みに、エピソード10の概要は以下の通りとなります。
第1章「命の木」編(ウルトラマンオーブTHE ORIGIN SAGA)
第2章「俺は銀河の渡り鳥」編……ガイさんが4つのエレメントを得る物語
第3章「ブラックホールを盗んだ男」編……オーブリングとダークリング登場
第4章「激闘!イシュタール文明」編……オーブとマガタノゾーアの戦い
第5章「ルサールカより愛をこめて」編……オーブとナターシャの物語
第6章「さすらいの太陽」(テレビシリーズ)
第7章「宇宙魔女賊ムルナウの逆襲・サデスの帰還」(劇場版)
第8章「超空大凶獣デザストロ」……オーブ・ゼロ・Xとデザストロの戦い
第9章「冥府魔道の使者」(ウルトラファイトオーブ)
第10章「渡り鳥、宇宙(そら)を行く」……ガイ、ジャグラーの物語は続く
データの出典元であり、詳細は以下の書籍となります。
オーブに限らず「超全集」その見た目と薄さから想像できないほど、中身が濃いんです(笑)。特にニュージェネは話数が2クールだけゆえに、裏設定がより重要性が増します。
けっこうな価格ではありますが、後悔したことはないです。買い逃すと高騰しますが、電子書籍という媒体であれば読むことに不自由しません。良い時代になったものです。
もちろん自分は「紙媒体派」ではありますが(笑)。
あれ、ウルトラマンオーブは電子書籍になっていない!(2021年1月現在)まぁ、そういうことで購入しておきましょう、『ウルトラマンZ』は早々に売り切れそうですよね、というオチです(笑)。
「エピソード10」のうち、4章が映像化されています。
『ウルトラファイトオーブ』も入るのか、といった感覚は否めませんが(笑)。何にしろ全ての映像化は、希望しても無謀な望みであります。
けれども残った章を、ジャグラーさん目線で希望すればです。
第2章から第5章までの映像化では、ジャグラーさんはあくまで影で暗躍する役柄ゆえに、出番は少なそうです。なんとなく感覚的にですが、テレビシリーズほどの活躍までに至らなそうなジャグラーさんです。
なれば「エピソード6」を経て、一回り大きくなったジャグラーさんの活躍を見たいところであります。
オーブの劇場版『 絆の力、おかりします!』もさることながら、ウルトラマンジードの劇場版『つなぐぜ! 願い!!』ほうが魅力を発揮された感があります。
下手すれば『劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!』は、ジャグラスジャグラーを観るためにある作品かもしれない、と思わせてくるほど魅力全開であります。
なぜかジードの方で大活躍のジャグラーさんは、らしいと言えば、確かにらしい(笑)。
沖縄という暑い地域でも、相変わらずの格好を崩さないところは、宇宙人ゆえに体感温度が違うかもしれない、と納得させます(笑)。
怪しい雰囲気かつシニカルな言い回し。けれども少ない言葉のなかで鋭くえぐるけれど、相手を思っての心持ちが見える。
『ウルトラマンZ』へ繋がる道が窺えそうな「エピソード10の後半部分」は、今となれば是非と所望したいところです。
ヘビクラ隊長とはまた違う、宿敵だった頃の雰囲気が強く匂わせるなかで、己れの役目を見出していくジャグラーさんをもっと見たい。欲深い願望は止まりません。
裏方の人
ジャグラーさんという方は、ガイと対になっている感がありました。
光と闇は一体であるように、ガイとジャグラーさんは永遠の相棒。出演はガイあってこそ・・・と思っていたら『ウルトラマンZ』です。
ジャグラーさんの単独出演ときたから、衝撃です。
たぶんガイとコンビの思い込みが強かった分だけ、正常な視聴者より驚愕を受けていた、ここで書いている者です。
もっともジャグラーさん出演なのだから、ガイのゲストがあるだろう・・・とする予想も見事にハズレました。ただ残念とするには、嬉しい誤算がたくさんありました。
ウルトラマンZは、客演ウルトラマンの意義を与え方が予想以上でした。
ゼロを初めとして、ジードもエースですらサービスでは止まらない。ゲストの呼び方の手本みたいなものを見せてくれました。
当初から怪しげなジャグラーさんの断片を見せてくるヘビクラ隊長。特にハルキへ道場で稽古をつけた際に見せた態度は、確信して然るべきです。
それでも、あっさり信じていいのか。これはミスリードじゃないか、などなど。いろいろ理由付けしては、認めないように頑張ってきましたが・・・。
ウルトラマンZ第5話にて、紛れもなくトゲトゲ星人と呼ばれる無幻魔人の姿を現します。
ジャグラーさんと判明すれば、です。
真意が、どこにあるかわかりません。なぜ防衛軍の隊長などに入りこんだのか?とてもではありませんが、単純に地球を守るためなどとは思えません。
ジャグラーさんという人。
目的のためならば多大な犠牲も辞さない、とする考えを持ちかねない一方で「目の前の生命」を助けずにはいられない人です。
ただ少なくとも光の戦士ほど、誰構わず守ることには固執しなさそうな気はします。
ストレイジが、もしユウキ マイのような保身のため他人へ自己責任を転嫁する者たちで溢れていたら、どう動いたか。
当初の目的である監視と警告を含めた調整。それらを投げ打って、ストレイジの叩き潰しへ走っていたかもしれない。
人類だから、という無条件をジャグラーさんは持たない気がします。
けれども実際は、別の意味で予想以上だったのでしょう。
最前線に立つハルキやヨウコの人柄の良さはもちろんのこと、もっとも注視しなければいけない2人。
装備開発という兵器開発部門を担当する天才女性科学者と、製作された兵器の整備担当主任者。
もし地球防衛軍日本支部で危険視するとしたら、ロボット部隊を開発するストレイジであり、それに携わる者たちの動向です。
実際に、破滅的な状況は特空機4号からもたらされています。
ジャグラーさんの考えた方として、ストレイジの隊長へ潜り込むは当然な帰結です。
しかしながら注意すべき人物たちだったはずの2人。
マッドであるけれども人間として大事な部分は忘れていないユカは、1番の理解者となりました。
バコさんなどは、全幅の信頼を置いていい相手までになりました。
注意を払うどころか、光りを与えてくれた。
ストレイジのメンバーがジャグラーさんにとって、どれほどのものであったか。去り際に初めて見せた笑顔が、全てを物語っています。
ジャグラーさんが、やろうとしていることは大変なことです。
ウルトラ警備隊は起こったことに対処するが主であり、ジャグラーさんは起こらないように腐心する活動です。
その成果は表に出難く、見えるものしか信じない人たちには届かない行動です。
けれどもだからこそ登場の融通は利きやすいかもしれない。
ジャグラーさんは作品に深味を与えるキャラなれば、またの登場も充分に有り得る、と強い願望を込めて(笑)そう思っています。