魔進戦隊キラメイジャー【ネタバレ感想】エピソード37「せな1/5」
以下、ネタバレありです、独自解釈による偏見の酷いものとなっております(笑)どうか、ご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。
ほっとして涙が出そう(ウソ)
今回のお話しは、瀬奈お嬢であります。
いや、小夜さんを含めたキラメイのダブルヒロインのお話しとしたいです。
でもほんの少ししか出番ないながらもシーナちゃん(マブシーナのこと)のかわいいリアクションもありました。もちろんこれは贔屓目です。
当ブログでは、シーナちゃん推しを取り下げるわけにはいかない。そうそう簡単に、本来のヒロインたちへ気持ちを譲る気はありません。
と、以上の流れで今度のブログを書こうと、先週からずっと思っていました。画策とも言えます。推しまくりの卑しい性根です。
けれども、そんな個人的思惑を越えてです。
瀬奈お嬢を据えたエピソードに限れば、今までで1番に良かったかもしれない。
かもしれないとするのは、エピソード9「わが青春のかるた道」もまた、なかなかだったからです。
スーパー戦隊におけるグリーンという立場は、それはそれは微妙なものであります。
メインを張るでもない、けれども居なくては困る。一歩引いた立ち位置であるにも関わらず、活きたキャラになっていたかで完成度の指標にまでなってしまう。
主人公であり、バイプレイヤー。
他に大きく取り扱われるメンバーがいる中で、存在感を示せ!
まったく困難極める役どころです。
けれども直近の2作『ルパパト』と『リュウソウジャー』のグリーンを思えば、お気に入り作品となる重要部分を握っていることが解ります。
咲也に、トワは良かったもんなぁ〜、ホント。
ただ、このグリーン。立ち位置が立ち位置だけに、単独でぐいぐいといった感じではいきません。
咲也には、パトレンにおける2人の先輩からの怒られ役。
トワは、ブラックでもある兄貴とのコンビときます。
同チーム内で、誰かが絡んでくることで引き立つ立場であります。多人数のヒーローが並び立つなかで、それがグリーンに求められる立場なのでしょう。
今回において、しみじみとして良かったと思わせてきた要因として、グリーンを気遣うがピンクとした組み合わせだったことが大きいです。
ヨドンナによって、5分割されてしまった瀬奈お嬢。分かれたといっても、身体がバラバラといったエグい話しではなく、人格それぞれで独立した5人となります。
取り敢えず見分けのためか。1から5まで番号が振られた瀬奈お嬢であります。
部屋の隅に座る「ネガティブな瀬奈お嬢5」の存在がピカイチに見えます。正直なところ1〜4の瀬奈お嬢の間においては垣根が低い。すぐに元へ戻っても不思議ではない。
他があまりにすんなり過ぎて、5だけが疎外感をこと強く抱いたとしてもしょうがない。
姿を消した「瀬名お嬢5」を追いかけさせたのが、小夜さんとしたところが、ここ最近のスーパー戦隊になかった肝な気がします。
特に、エピソード32「小夜に首ったけ」を経ただけに、瀬奈お嬢の悩みの塊である「5」を抱き止められる人物が、小夜さんであったことに味わいを感じます。
一時は結婚すら考えた相手が敵と組んでいたことで、破談となっている小夜さんが傷ついていないわけがない。
ただその後を番組で一切触れることがない点に、残念さを感じていました。
けれども「それも自分」として瀬奈お嬢5を説得したのが、小夜さんだから効きます。
エピソード32があったからこそ、小夜さんが駆け付ける姿にじんわりきます。
キラメイのグリーンを引き立てたのは、同チームにおけるちょっと年上のお姉さん。そこにはただの年齢差だけでなく、大人として苦い経験をしているゆえの包容力を感じさせます。とても良かったです。
タイトルは瀬奈お嬢でありますが、小夜さんも含めたダブルヒロインが際立ったエピソードとして残りました。
ただ当ブログでは、シーナちゃんも負けてはいられないぞ!とハッパをかけたい気持ちが存在していることを告白させていただきます。
さらに告白をさせていただければ、本当に嬉しかったことはです。
クランチュラが生きていた!
特撮ヒーロー番組でこんなことを言うのはどうかかもしれませんが、本当に良かった、生きててくれてありがとう(笑)。
いなくなると思って、やっと気づきました。
ヨドンヘイムに残るガルザとヨドンナは尖ったキャラであります。
緩衝材というべきクランチュラが不在では、張り詰めるばかりです。殺伐していきそうで、ちょっと落ち着かなさそうです。
けれども悪の組織だから殺伐としても別におかしくないかな・・・いやいや、暗くて水が張るじめじめしたような空間で最も異様な姿しているヤツにこそ愛嬌を感じる!
これこそが、キラメイジャーの魅力なのです。
それにクランチュラが生存は、あのガルザさえ感慨深そうです。
前回で、邪面獣ターンテーブルゴモリュウと共に散ったクランチュラは、ヨドンナによって分割された5人のうちの1人でした。
瀬奈お嬢と違って、あまり性格が分かれることはなかった「クランチュラ4/5」の事実を知ったガルザさん。
「2割引きのクランチュラなのか」
なかなかなジョークをかましてきます。味方であろうとも役に立たなければ叩き潰す残虐性は、頭脳優れた者だからこそ見られる特性かもしれません。
いえ、そこまで深読みしなくても、
「ただいま〜」
力なく帰ってきたクランチュラの姿には、相手を気怠さへ引きずり込む力があります。魅力といって言いかもしれません。
それにしても、このキラメイジャーという作品。
シーナちゃんといい、どうして異様な風体にある者のほうが惹きつけてくるのか(あくまで自社比です)。
恐るべき作品なのかもしれない(笑)。
【次回】「叔父の月を見ている」
なしこが配役されただけでも注目だったヨドンナ。
それは個人的な応援を越えて、見事なまでに敵幹部の1人として、唯一無二の女性幹部へなっていきます。
ヨドンナとガルザに、クランチュラ。絶妙なトリオ感を醸し出す、魅力ある敵となりました。
少々厳しいことを言えば、これまでトリオで今ひとつ押し切れずにきたことが残念であります。
ヨドンナ登場後に、一旦なぜガルザを外したのか。戻ってきた際も特段な印象を残すまでには至らなかったため、惜しい気がしてなりません。
けれどもスーパー戦隊シリーズにおいて、真骨頂はこれからだと考えています。
クリスマス商戦に合わせて、キャラ玩具を売る!とした目的に添うストーリー作りは求められているはずです。
けれども年を越した残り話数は、あとはラストへ向かうだけ。いかに番組としての完成へ見せるか、創作部分の比重が大きくなるように思われます。
『ルパパト』と『リュウソウジャー』の前2作には、そんな雰囲気を感じ取りました。
キラメイジャーもまた、ここからかと考えております。
ヨドンナがヨドン皇帝を内包している。ならば、ヨドンナ自身としての存在は、どうなるか?
年頭からラストまでが、スーパー戦隊において真価が問われる時期です。
特撮ファンからすれば、来期最初の感動はスーパー戦隊からもたらされることを期待しております。