「ウルトラマンZ」目線の『ゴジラVSスペースゴジラ』##バコさん主演#田口監督ありがとうw

以下、取り上げる作品のネタバレありです、独自解釈による偏見もございます(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【前置き】ありがとう、ニュージェネ

正直もう怪獣作品は諦めておりました。

詳細に述べれば、ミニチュアワークによる巨大特撮が派手に展開する作品など、もうお目にかかれることはないだろう。これからは、CG仕様の実景に溶け込んだ画面作りのみになる。

別にCGへ置き換えられることに不満はありません。
むしろ望むところ。現実にある光景から巨大なる怪獣が迫ってくるシーンは、まだまだ観足りていません。目を上げたその先にまさしく「いる」は、従来の特撮手法ではカットが限られます。合成及びアニメーション手法の進化こそが可能にします。

ただ大作としなければ出来ない敷居の高いジャンルになりそうです。数年に一度でも製作されれば、御の字くらい。これからは稀少な新作を待つしかない。

それでも、せめてと思う例が『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』何があるわけでもない光景で、怪獣のキャラクターで押していく。ミニチュアや合成の風景はなくても、怪獣が登場してくる。実際、ストーリーとしてもおもしろく観られました。

その後に公開されたウルトラマンゼロシリーズとも言っていい『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』には、作り物は抑えつつ、主に合成で画面作っていく方向が見感じられた快作です。

だから『ウルトラマンギンガS』には、驚きます。

前作『ウルトラマンギンガ』と同様、特に何もない同じ風景の中でキャラクターを活躍させていくか、もしくはウルトラファイトで見られるグリーンバック体制の合成で押し切っていくだろう。

精密なミニチュアが置かれるようになります。ただし量としては、さほどではなく平地の一角を締めるくらいです。それでもドキドキさせるカット割りであり、明らかに東映特撮のそれとは違う。

しかも、シリーズを重ねていく毎にです。
ミニチュアが増えていく。ジオラマスペースが拡大していく。
げげっ、巨大ビルまで建ち出した!

従来のミニチュアワークを駆使した特撮技術を中心に、現代のCG合成などの新規技術を加えていく映像作り!

これだ、こういうのも観たかったんだよ・・・どころか、予想以上の作りも、たまにしてくるよ!!!(笑)

従来の手法でありながら、従来にない発想が、ニュージェネに参加した演出家の中から見られます。これを、やる!みたいな監督を発見して喜んでおります。

二度とないと思っていた、ミニチュアワークによる巨大特撮の毎週放送。東映における巨大特撮パート部分の部分や、ここで話題にする川北紘一監督が率いる超星神シリーズでさえ巨大特撮パートの量には限りがあります。

巨大特撮を毎回やるきるニュージェネと呼称されるウルトラシリーズ。半年のスパンがやりきれる要因の一つかもしれないが、それ以上にスタッフの尽力が大きいに違いない。

自分が生きているうちはやっていて欲しいシリーズです。時にはがっかりすることも含めて観ていたい!これは作品だけではなく人付き合いにも含まれることだと思います。

愛すということは、ダメも含めて好きになることであります。
そのことを『ゴジラVSスペースゴジラ』という作品から学びました。異性からではありません(笑)

田口監督が初めてです

平成ゴジラシリーズ直撃世代なら、なかなか辛かった記憶があると思います。

90年代当時は、SNSやネット検索どころかパソコンすら普及するなんて考えられていません。情報は、もっぱら紙媒体。雑誌が主というより、それしかなかった状態です。

当時を知る人ならばご存知の通り、ホント「平成ゴジラ=川北ゴジラ」は叩かれておりました。大ヒットしておりましたから、当然ながらファンも多かったのですが、基本が若い世代です。

雑誌制作を握る世代が、否定の大半を占めます。現代ならネットいう媒介で広い世代が声を挙げられても、当時は発信する世代が限定的。大好きだという者にとっては、辛い発言が多かったです。

好き嫌いがあってもいいけれど、ただあまりに無体な発言が平気で踊っています。
光線が派手すぎるからダメ、ロボットが二足歩行などあり得ないからダメ、商業主義に落ちた子供向けだからダメ、と挙げた例だけでも、現在ならSNSに上げようものならば一笑に附せられます。けれど当時は、特撮評論家と呼称する者の手によって、堂々と雑誌のページを割いた批難の言葉であったのです。

SNSはあまりに醜い言葉や感情の羅刹が吹き出す一方で、人種年齢関係なく意見が表明できます。正義をふりかさず暴力や、心根の良い感情を曲げる偏見を捨てきれないのが人間かと諦めたくなる一方で、正誤ではなくきちんとした感情をもって望む方々も多々見られます。

結局は、どう扱えるか。
90年代のゴジラに夢中になった人たちは、自らが発信できないゆえに情報を牛耳る側の意見に一方的に殴られていた感じです。
だから同じ行為は繰り返さないように心がけていきたいものです。

好きゆえに多少は過激な表現になっても、もう製作するな!といった意見や、作品が気に入らない理由で製作スタッフの人格攻撃する意見だけは、今後もずっと受け入れる気はありません。

と、現在になっても気分が昂ぶるほど、当時はきつかった(笑)

ただ個人的には、平成ゴジラをイイとする気持ちを受け入れてくれた者が周りにいたこと。映画趣向であるが特撮趣味ではない人たちだったことが、却って説得力を持ちます。映画ヲタがいてくれたことが実に有り難かった。

現在よりずっと気持ちが弱かった当時に観てもいい、と付き合ってくれた友人たちの存在が身に染みております。

もっともこの頃は、ぜんぜん付き合ってくれない。映画館へ行くなんて青春の一コマに過ぎない出来事となってしまったのか!大人になるとは、かくも寂しいものなのです。

ただし映画館に行かなくなったというだけで、スッゲーアニヲタとか、部屋だけでなく電子書籍も含むコミック所持者とか、映画ソフト蒐集家(フィルムが好きだそうです)になったりで、いろいろです。行動パターンが変化しただけで、本質は変わらないようです。

ある意味、絶望すべき人種なのかもしれませんね(笑)

そんな平成ゴジラシリーズを好意的に付き合ってくれた友人たちですが、一様に口を揃えて「今回はダメだ」と言われた作品があります。

それが今はバコさんを演じている橋爪 淳(はしづめ じゅん)主演の『ゴジラVSスペースゴジラ』なのです。

よく言えば異色作とされるスペゴジでありますが、ただでさえ平成ゴジラを付き合ってくれる友人たちの間における、評判の悪さです。

問題は、ここで書いている者が「好きだ!」という感情を抱いていたことです。そして現在のように、作品などいくら評判が良くても俺のために作られたようでなければ意味がない!と言い切れるほどでもありまでした。

誰にも言えず、ひっそりと楽しむしかなくなります。平成ゴジラシリーズで1番に見返している作品にも関わらず、口に出す機会がありません。

それからずっと、いいよねとする人と出くわさない。もしかして、他に誰もいないんじゃないか?と半ば諦めた頃です。

自主制作で特撮映画を撮った期待の新人クリエイターがいるらしい。どらどらとインタビュー記事を読んだら、いた!スペゴジが好きだなんて、オマエ少しおかしいんじゃないか(笑)

それが、田口清隆です。
この監督は事あるごとに、スペゴジが好きだった境遇が辛かった胸のうちを打ち明けています。

なんて、イイ奴だ。きっとこの人とは特撮話しが出来る!
ヲタなどをやっている方は身に覚えがあるかと思いますが、同族相食みます。同じジャンルに興味と喜んだら、同じフィールドにあるだけにタチが悪過ぎたなんてことは、よくあります。

けれど、スペゴジが好き!これなら大丈夫。なにせ撮影した川北特撮監督自身が、スペゴジが好きと伝えれば驚くような出来合いなのです。
そんな作品をお気に入りとする者同志は、日陰のなかでも濃い影に潜んでいたせいで、目線が高くありません(笑)。良かった〜の一言で全てが済んでしまいます。

スペゴジ好きの発覚に、田口清隆という人物は、凄くイイ性格の人物に違いないとなります。
それだけでも応援してやろう、なんて考えていた頃が、いかに自分が甘かったか思い知ります。

その後に、ただただ凄い特撮演出に圧倒されます。90年代において平成ゴジラ、そして平成ガメラ。観に行くたびに憶えていた興奮が、ここ2010年代のウルトラシリーズで再現されてきます。やはり作品は作られ続けるべき、とする気持ちを新たにさせてくれました。

しかも思い出深かったスペゴジの主演を、今度の新番組のバイプレイヤーとして呼ぶなんて、生きてみるもんです(笑)

田口清隆が監督となってくれて、本当に良かった。今や性格なんてどうでもいいから、演出家として少しでも多くの作品を残してくれることを願って止みません。

スペゴジが好きです

いきなりはダメだよ

もし平成ゴジラは観たことがない、もしくは怪獣映画はよく分からないという方が、ここへいらしておる、とします。

当ブログで勧めており、あの田口監督が好きだというほど作品を「まず」観てみようと思ったら、やめてください(マジ笑)

もし入り口の作品とするならば『ゴジラVSビオランテ』『ゴジラVSメカゴジラ』辺りか、平成ガメラ3部作とか。ともかくスペゴジはいかんのです。

スペゴジに行くならば『ゴジラVSキングギドラ』『『ゴジラVSモスラ』の方が、ぜんぜんイイ!『ゴジラVSデストロイア』だけは最終作だけあって、いきなりより最後にしたほうが気分的に盛り上がれるような気がしないでもない。

唯一『ゴジラ』1984年製作作品だけ、それを観るくらいなら、となります。これは平成前史というだけで、もろ昭和の邦画低迷期を象徴する作りとなっています。
つまり心に余裕というか、結局オレって特撮全部好きなんだよな、と思う気持ちを確認した時に観ると、味わい深くなります。特撮映画はどんな駄作であっても発見はあるという心境で観ると、けっこう良くなったりするから不思議です(笑)

バコさんは。恋のお相手

いきなりこれがゴジラ映画だ、と観せるにはまずいスペゴジ。本当に、この作品が好きなのか?と言われてしまいそうですが、好きなのは本当です。

むしろ作品の出来どうこう以前に、お気に入りへなってしまったため自分の感性に不安を抱き悩んだ若き日なのであります。

本来なら、スペゴジ。2021年公開『ゴジラVSコング』と控え、盛り上がる気分をささやかながらに発信しようと考えていた作品です。

ところがバコさんとして活躍する新城スペゴジ出演時における役名です)の活躍に、タイミングはここではないか。今こそ取り上げる題材だろう!もちろんVSコングの時は、また取り上げてやる(笑)

と、いうことでバコさん。とても渋さが光るカッコいい白髪と髭のおじさんとなっています。
老境の入り口にありながら、ダンディさを増した人物の若い頃がカッコ良くないはずがありません。

1994年12月公開の『ゴジラVSスペースゴジラ』。
ウルトラマンZより先立つこと、26年前です。

新城という役柄を演じた当時は、髭なし黒髪の青年です。メガネもかけていません。
ちょうどヘビクラ隊長くらい、青柳 尊哉(あおやぎ たかや)くらいの年齢の時に演じております。

だから、この新城。平成ゴジラシリーズ全てに出演した小高恵美(おだかめぐみ)が一貫して演じた三枝未希がヒロインとなった時の相手となります。
2人のロマンスが作品の大事な要素となります。

このスペゴジ。平成ゴジラシリーズ唯一のエンディングソングが用意されております。そのエンディングソングへ繋げる前に、そのエンディングソングのインストがかかります。

ここの音楽の流れが、もう凄く良い感じ。しかも画面は、新城未希がさりげなく、けれどようやくといった感じで手をつなぎ歩くラスト。

主題歌の『エコーズ・オブ・ラブ』いい歌だったし、このシーンにはぴったりじゃないか!といった感じです。
もっとも以上の感想は、今でもしょっちゅう聴いている者なので贔屓目が激しいかもしれない。

いきなりラストシーンの話しとなってしまいましたが、ここがイイと叫んでいるくらいですから、当作品がツボに入っている証明です。

多くは「なんだ、こんな終わりかよ」となり酷評へ向かいます。

以前はオドオドしておりました。
それも田口監督が他にも仲間がいて嬉しかった、とする記事を読みます。
おずおずと切り出したら、スペゴジ好きを発見できた喜びの件りによって、不幸が美味として味わえてしまう瞬間がくることを知ってしまいました。

酷評にぶち当たっても、それが普通だろな、と思うくらいになっております。

まったく碌でもない作品にやられたことで、成長を促されたわけであります(笑)

バコさんとロボット怪獣

バコさん、もとい新城の魅力は女性とロマンスを演じられる容姿だけではありません。

声が、カッコいい。
低くて通る声質が、ゴジラというよりスペースゴジラへ向かうため乗り込んだ「対ゴジラ兵器」Mobile Operation Godzilla Expert Robot Aero-type 通称モゲラで発揮されます。

武器使用の際に「ファイヤ」や「ドリルアタックだ」とか、良い声で言われれば、それだけでカッコが良くなります。モゲラの武器がそれだけで威力を増していくような感覚になるから摩訶不思議。やはり演技において、声は大事だとつくづく思います。

下手な声当ては以ての外だと改めて思います。

ところで、ウルトラマンZですっかり人気者となった「セブンガー」。
田口監督が、今回の防衛隊の装備はロボットとするアイディアは、やはりスペゴジモゲラから来ているのではないか。そう睨んだのは、同じ作品好きという偏った思いからの推察であります。

ここで書いている者のNNから知れるように、怪獣のなかで1番にキタ!であります。今でも変わらずです。

ただ現在になってセブンガーが、ぐいぐい来てます。

けれども、その理由は判明しております。

鋭角なデザインでシリアスなモゲラに対し、ずん胴の愛嬌あるセブンガー。銀のボディが光る機体といった共通項以外は、真逆のコンセプトが、まるで合わせ鏡が如きです。

モゲラに惹かれれば、当然ながらセブンガーへ行くが当然なのです。本当かどうかと言われれば自信はありませんが、そんなものです(笑)

今回は、ウルトラマンZからの目線で語るスペゴジとなりました。作品自体に対する言及は抑え気味です(たぶん)。やはり1回じゃもったいないし、VSコングにも取っておくというセコさでもあります。

橋爪淳はかつて敵怪獣と対するため乗り込んでいた役から、現在は敵怪獣に向かうパイロットの生命を預かる製作・メンテナンスをこなす役柄となりました。

いい大人へなって、また再び目の前に現れてくれる。昔に憧れていた人物が時を経たら、がっかりな人物になっていたという例はよくあることです。

変な話題を振りまくことなく、きちんと年齢を重ねた姿で登場してくれたことが、どれだけ素晴らしいか。いち視聴者なりに、それが分かるようになれたのも、どんなでも作品が存在していたからこそです。

これからも活躍する姿を見せ続けて欲しい、と切に願っております。