ウルトラマンZ(ゼット)【ネタバレ感想】第18話「2020年の再挑戦」

以下、ネタバレありです、回を重ねるごとに独自解釈による偏見も酷くなっております(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

キャスト

⚪︎ナツカワハルキ/ウルトラマンZ 平野 宏周(ひらの こうしゅう)/畠中 祐(はたなか たすく)
⚪︎ヘビクラショウタ 青柳 尊哉(あおやぎ たかや)
⚪︎ナカシマヨウコ 松田 リマ
⚪︎オオタユカ 黒木 ひかり
⚪︎イナバコジロー*バコさん 橋爪 淳
⚪︎クリヤマ長官 小倉 久寛(おぐら ひさひろ)
⚪︎カブラギシンヤ 野田 理人(のだ りひと)
⚪︎ウルトラマンゼロ 宮野 真守(みやの まもる)
⚪︎朝倉リク/ウルトラマンジード 濱田 龍臣(はまだ たつおみ)
⚪︎ベリアロク 小野 友樹(おの ゆうき)
青字声優さん。キャストの振り仮名は、ここで書いている人が一瞬でも読むのに悩んだ俳優さんに振らせていただきました。

2020年の再挑戦

2020年の挑戦

さっくり54年ぶりのネタで来た今回です。

初出ネタは『ウルトラQ』ですよ、白黒ですよ。
ちなみにここで書いている人の家では、白黒テレビが後生大事にされていたので「白黒画面」は、周囲の人たちに比べて慣れ親しんでおりました。

白黒などで観たことがない!が、普通でした。
映画ならともかくテレビで白黒なんて観たことないよ、といった周囲の状況です。

ただ自分も初めて『ウルトラQ』を観たのはいつか、あやふやです。
なんだかとんでもない時間帯に再放送をしていたような気がするし、映画通の友人から借りたビデオだったような気もするし。

楽しみにしていた『ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説』がイマイチだった記憶は、はっきりしていますもっとも公開時期は平成に入っていますので、それくらいは憶えてなくてどうする!といった感じです(笑)

さて、話しを戻して白黒です。

白黒は、怖いです。
画面が暗色調なれば、ホラー系はぴったりです。
ホラーならば、白黒にして観た方が「イイ感じになるよ」と主張しています。自宅で観るならば、たまに試してみてもおもしろいぞ、というわけです。

もっとも提案している、ここで書いている人はやったことがありません。
なぜならホラーは観ないからです。貞子で、こりごりです。

せめてサスペンス調なら許せます。ドキドキくらいは、むしろあったほうがいいです。

そして『ウルトラQ』は、ホラーほど鑑賞拒否がなくても、なかなか怖い感じがする回はあります。

白と黒の画面から、ぬっ!と怪獣や宇宙人が登場するだけも、ビクッとなります。等身大系などは、すぐ傍にいそうな雰囲気があってビビらせられます。

以上の具合で突き詰めていくと『ウルトラQ』の恐怖を感じるエピソード上位に『2020年の挑戦』は、確実に入ります。

このエピソードで暗躍するは、ケムール人。ずれたような配置の光る目、不気味な笑い声。そして、何より人間を誘拐する。
なんとか倒したことで誘拐された人々は帰ってきたと思ったら、最後に事件として追っていた刑事が消失してしまう。

拐われたまま帰ってこられていない人は、いるのではないか?そうした余韻を強く残してくるお話しでありました。

本当の続編だった「再挑戦」

初登場でインパクトを残したケムール人は、ウルトラ怪獣の中でも有名な部類へ入ります。

人気があるということは、再登場も多くなることを意味します。

ただ誰かの配下だったり、ギャグ風に空の彼方へ飛ばされたり、連行されて容疑を認めるなどといった役柄へなってきます。
下手すれば、乱闘騒ぎのうちの1人といった、ガヤ宇宙人にまで成り果てます。

ちなみにCMでは、順番を無視して電車にのる悪い乗客として、スペシウム光線で懲らしめられます。

「誘拐怪人 ケムール人」といったカリスマ性は、そこにはもうありません。しかしながら登場を求められるだけの人気がありながら、主役を張るほどでもない出演を重ねていれば、それは仕方がないことなのかもしれません。

出番ある、それが大事なのかもしれません。

けれども歳月の流れが、ネームバリューある円谷キャラで終わらせませんでした。

「2020年」は、やってきました。
54年前の『2020年の挑戦』において、少子高齢化の提起はされていました。問題は当たっております、けれども同時に夢みられていた技術の進化までは至りません。
それが、現実の2020年です。

それでも、こうして迎えられた「2020年」において、再び土台にした新たなエピソードを製作されました。この事実を素直に喜びたいです。ニュージェネとして、ウルトラマンがシリーズとして続いたことが嬉しい限りです。

ウルトラQの製作スタッフ陣が、54年後に続編と言える作品が生まれるなどと、予想もしなかったでしょう。

ニュージェネと後に称されるシリーズが始まった7年前において、2020年までウルトラマンが続くかどうかは遠い願いでした。

こうして「2020年」に「再挑戦」として、放送される。
特撮ファンとしては感無量な出来事だった、と観終わってから思いつきました(笑)

しかも白黒作品からの続編。しかも演出するは、変態もとい変質的こだわりを持っている、と自分だけが言っている(笑)辻本貴則ときます。

カラー前提の続編を、どういったこだわりを見せてくるか?
ケムール人と合成された女性のカオリ。身に付けた服が複雑な派手目な色合いをしている点で、その効果を期待します。

『ウルトラマンZ』第18話「2020年の再挑戦」公式配信から

全体をモノトーン調にして、赤を鮮やかに浮かび上がらせる。抜かりのなさを感じた、個人的にも好きな画面作りであります。
放送時間帯や児童層が観る点の配慮は求められているはずです。過去に比べ制限が多いなかで、いかに雰囲気を出すか。
このワンシーンだけでも、腐心している様が窺えます。

今日の辻本

辻本が担当する回が楽しみなのは、はっきり趣向を打ち出してくるところでしょうか。
田口清隆坂本浩一のような凄い特撮を演出しているというより、個人の趣味でやりすぎている感(そう、あくまでも「感」です)があって、笑わせてくるようなところがいい。評価より好みで語りたくなる演出なのです。

『ウルトラマンZ』第18話「2020年の再挑戦」公式配信から

前作『ウルトラマンタイガ』で、見事53年ぶりに復活を果たした「地底怪獣 パゴス」その際に演出した辻本の下でまた、1年という短いスパンで再び登場です。

紹介のネーミングテロップが流されるシーン。
おいっ、辻本、なんだかよく見えねーぞ!といった、登場シーンとなりました。名前は出されてもはっきり見えないパゴス・・・実に味わい深いです(笑)

しかも、このパゴスケムール人に、計画の邪魔!ということで拐われてしまいます。ゼットさんのおかげで、再び地上へ戻ってくれば、一目散とばかりに地面へ潜っていく。

ペットにしたいくらいお茶目な慌て方に、怪獣も地球に住む一つの生命だという気へなります。

『ウルトラマンZ』第18話「2020年の再挑戦」公式配信から

ミニチュアの作り込みは辻本に限った話しではないと思うものの、公園でよく見られる池の水中にあるライトまで表現してくるか・・・もう、ただやりたかっただけだろうなぁ、と思いました。

『ウルトラマンZ』第18話「2020年の再挑戦」公式配信から

辻本、よく車両系を吹っ飛ばしておりましたが、今回はバイクを中心に舞わせております。四輪より今度は二輪で!いった具合で、やりたかったんだろうなぁ、と思いました。

けれどもミニチュアだけではありません。

『ウルトラマンZ』第18話「2020年の再挑戦」公式配信から

特撮好きがビルを見上げるたびに思うことが、ここにあります。
飛行する特空機の存在を知ってから、現実のビルの間から空を覗くたびに見たかったもの。それが叶えられたシーンなれば、辻本という監督には今後も期待しかありません。

【次回】最後の勇者

ウルトラQでは、人間の叡智で退けたケムール人

しかしながら今回は、ウルトラマンが相対します。
非常に際どいところで勝利を収めたゼットさんです。
最終フォームを得て、尚且つベリアロクという武器を手にしていなかったら、どうなっていたか分かりません。

そして何よりカオリケムール人と同体していることで、ハルキが攻撃が出来ないというピンチもありました。

けれどもそんな迷うハルキに、少しほっとします。
疑問を抱かない力は、ただの暴力へ陥りかねません。例え結果が同じだとしても、振るう威力に対して常に考えることは、亡父から学んだ「忘れない」とすることへ繋がるように思えます。
悩み続けることで、周囲の信頼もまた得られていきます。

ハルキゼットさん、ここにベリアロクが加わわれば、どんなドラマを見せてくるか。

「ありがとう、ウルトラマン」

助けられた記憶がないとするカオリが、ハルキに背へそっと呟く最後のセリフ。心憎いばかりの気遣いに、今回も素晴らしい内容でした。
54年ぶりの続編に相応しかった、と思います。

次回は『最後の勇者』ここにきて客演が、ウルトラマンエースとは、けっこう意外です。白黒からカラーの昭和を持ってくるようであれば、どういったものを見せてくれるのか。
監督も辻本だ、といった変な期待も含めて楽しみです。