魔進戦隊キラメイジャー【ネタバレ感想】エピソード27「大ピンチランナー」
以下、ネタバレありです、独自解釈による偏見の酷いものとなっております(笑)どうか、ご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。
ゲキ
塚田Pは、凄い。
正式名称は(笑)、塚田 英明(つかだ ひであき)東映所属のベテランプロデューサーであり、今作のメイン・プロデューサーであります。
そんな塚田P。メインプロデューサーとして担当した作品の経歴は華々しい限りです。
第二期平成ライダーの幕開けとなった『仮面ライダーW』は名作として、多くの人が認めるところ。『仮面ライダーフォーゼ』に至っては、シリーズ歴代1位の売り上げときます。
けれども始まりは『特捜戦隊デカレンジャー』未だ根強い人気を誇っております。続く『魔法戦隊マジレンジャー』も好調をキープしておりました。
『魔進戦隊キラメイジャー』を担当するという初報に色めくファンが、上記の「4作品」を挙げてヒットメーカーぶりを訴えておりました。
挙げたのは、4作品です。繰り返しになりますが、4作品・・・。
待て待て、メレを抜かすな!あんなキュートな敵方ヒロインは、そうそういなかったぞ!
それにさ、人間じゃない師範(笑)や敵の声を担当するメンツが伝説級なんです。
永井一郎や柴田秀勝といった大御所に、個人的に好きだった納谷六朗とくればたまりません。他にも池田秀一・石丸博也ときて石田彰と田中敦子に、大友龍三郎がくるんだもの。まだまだいるけど、きりがないのでヤメておきます。
ともかく「4作品」から洩れた『獣拳戦隊ゲキレンジャー』が不憫でならない。
けれど塚田Pのヒットメーカーぶりを訴えるならば、確かにゲキレンジャーは外すしかない。外さなければならない気持ちは、よく分かります。
確かに『爆竜戦隊アバレンジャー』から緩やかに売り上げは下降線ではあったものの、問題にするほどの落ち方ではなかった。
長期シリーズとなれば、必ずブームといった波があります。作品の出来よりも、上がり目下がり目の波に左右されるがシリーズ作品の宿命です。
売り上げが下がったとしても、よくぞその下がり幅で引き留めた、といった評価も出来るのです。
ただゲキレンジャーの場合は、です。
昨今のスーパー戦隊は、売り上げが以前より低調といった具合で落ち着きを見せています。しかも本年はコロナ禍があり、普段と同じ分析なんて出来ません。
ゲキレンジャーは、当作品だけが売り上げ低調でした。
前後に限らず、21世紀において最も商業的失敗したとされてきました。
『未来戦隊タイムレンジャー』以来、そして『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』が不振記録を更新するまで、売れなかったとして引き合いに出される作品でした。
しかも、不運なことはです。
当時はウケなかったけれど、今なお名作として語り続けられるタイムレンジャー。視聴ターゲット層を間違えたが、不振の大きな要因と考えられています。
大胆な試みで、視聴層は広く訴えられたルパパト。けれども作品として好評でも、玩具は売らなければいけないとするジレンマを浮き彫りにする結果となりました。
ではゲキレンジャーは?となると、ここが難しい。
敵側の理央は、主役かと思われるほど焦点が当てられておりました。常にその傍らにあるメレが、当作品のヒロインです。
個人的見解ですが、ゲキレンジャー側ではないのです。
ゲキレッドであるジャンと理央の対立位相であって、「正義対悪」といった構造からズレたような物語軸でありました。
以上は、ここで書いている人の個人的見解です。違うかもしれません(笑)。
おもしろかったですよ、と言いたいところに色を付けただけと申せます。
ただタイムレンジャーやルパパトにあった「名作感」の有無を問われれば、何とも言えません。
けれどもリアルタイムいわゆるリアタイ(笑)で観ていた視聴者にとっては、きちんと思い出に残る作品ではなかったか、と。ただ不振ぶりを見れば、ゲキレンジャーは観なかったとするお子様時代であった方々は多いかもしれません。
今回のキラメイジャーにゲスト出演した真咲親子が、「ワキワキ」「ゾワゾワ」など、ジャン特有の言語を披露しては、周囲を惑わせます。
もし当時にジャン特有の、言葉になっていない言語が、ターゲット層である子供にウケていたら、マーケティング展開も変わっていただろうか?。
ジャン語がキーワードとなった今回のストーリーに対する第一の感想が、これです。オトナなここで書いている者なのであります(笑)。
グリーン
緑の疾風!とても素敵なフレーズです。
前作のリュウソウジャーに、ニチアサ枠の相棒と言える仮面ライダーセイバーのおいても「グリーンは疾風の如し」といった能力です。
パトレンは違ったなぁ〜。どちらかというと、お人好しのどっしり系で、速いとは逆な印象を受けます。でもあれはパトレン2号だし、単なるパーソナルカラーだから仕方がない、としておきます(笑)。
個人の趣向としては、グリーンは速い!だと嬉しい。
そしてキラメイジャーのグリーンである瀬奈お嬢様は、スプリンター!最高の設定であるような気がします。あくまで個人的趣味において、ということをお断りしておきます(笑)。
今回は敵の策略によって、瀬奈お嬢様が走る足を止められない状況へ陥るエピソードです。
下手すれば瀬奈お嬢様にとって、番組中最大の見せ場へなるかもしれない回でした。
充瑠の『あぶないペア』に匹敵するほどの、キャラが浮き立つ回になるか!
この頃は瀬奈お嬢様がザビューンばかりに乗って寂しい、とやって来た魔進マッハが邪面獣のトドメを刺します。おいしいところを持っていきながらキラメイグリーンのパートナーの嘆きが、意表を突かれたし、おもしろかった。
良い回でした。
ただしです。
瀬奈お嬢様のキャラが、さらに立ったかと言われれば微妙なところ。はっきり言えば、以前のまま変わらずです。
不幸な点として、今回はゲキレンジャーがゲストであったため、思い出へ持っていかれた部分がけっこうあります。母ちゃんの美希はちょっと顔が丸くなったね、娘のなつめはけっこう美人に育ったなぁ〜、といった具合にしみじみと心奪われておりました。
そして、新しい女性幹部のなしこもといヨドンナが強烈なキャラクター性を発揮してきているような気がします。
ゲキレンジャーの思い出に重ねれば、戦隊女性メンバーよりも敵方の女性に意識が集中する方向です。
もっともキラメイジャーの方は、ヒロイン感の優劣というよりインパクトの違いであるから、同一視はおかしいかもしれません。
けれど番組が終了してから、記憶に残るキャラが戦隊女性メンバーより敵幹部女性だったという可能性が出てきています。
これは演じる女優の問題というより、作品でどう扱われるかでしょう。しかし無理にキャラ立てして、作品の流れをおかしくしたくもない。
無理に弄らなくても、確立したキャラとしてこのまま押し通すべきかもしれない。
ただ単なる視聴者としてワガママを述べさせていただければ、です。
ズキュン、とくるようなシーンが、まだない。
見た目の壁を越えられれば、というシーナちゃん(マブシーナのこと)には、見た目さえといった(笑)良いシーンが数あり、瑞希の出演も忘れられないものがありました。
今回はゲキレンジャー出演したゲストのせいか。
敵女性幹部ヨドンナに、瀬奈お嬢様だけでなく小夜さんも持っていかれそうな不遇へ陥る懸念が浮かんでしまいました。
そう言いながら、ヨドンナを演じるなしこの活躍は望むところでもあります。
好きには、心の振れ幅が広くなるものです。
【次回】時雨泣き
仮面ライダーセイバーのネタですが、敢えてスーパー戦隊の方で語らせていただきます。
倫太郎の師匠として、三上真史の出演が決定を致しました。
ゲキレンジャーの前作『轟轟戦隊ボウケンジャー』のブルーです。2006年放送なれば、ほぼ15年前に合わせたか、と推察などして楽しくなっております。
周囲の者全てが1番良かったスーパー戦隊としてデカレンジャーを挙げるなか、自分だけはボウケンジャーで推します。
ヲタたる者、感性が皆と同じではいけません。けれどもカッコつけで「ぶる」こともみっともない。素直に、お前らとは違う趣向!を喜んでおります。
つまり、ここで書いている者はダメなヤツなのです(笑)。
ボウケンブルーの話題が挙がったところで、次回はキラメイブルーのお話しです。
時雨もそうですが、ヨドンナがどんな活躍を見せるのか!現在は敵女性幹部に注目してしまっていることを、改めて正直に告白しておきます(笑)。