特撮モノから偲ぶ「斎藤洋介」【思い出語り】印象度抜群のバイプレイヤー

以下、ネタバレありです、独自解釈による偏見もございます(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【前置き】印象深かった

2020年9月20日に訃報が届きました。

面長な顔が特徴だった名脇役、斎藤洋介さんが19日、亡くなったことが20日、分かった。69歳だった。

事務所関係者によると、今年7月、歯のインプラントのため検査をしたところ、咽頭がんが発見された。その際、約1週間ほどの入院で、がんを切除。退院後は電車で通院して、再発防止のための放射線治療を受けていたという。
昨日の夕食時に「調子が悪い」との連絡を受け、救急搬送されたまま、帰らぬ人となった。事務所関係者は「前日にも今後のスケジュールについて確認をしていた」ことを明かし、斎藤さんが急死だったことをうかがわせた。「

直接の死因は私たちも分かっていませんが、咽頭がんが引き金となったことは事実です」という。 通夜葬儀は家族葬の予定。「コロナ禍でもあり、ご家族の願いでもあります」とした。また、後日のお別れの会等の開催についても「現状予定はありません」と話した。

斎藤さんは79年「男たちの旅路」でドラマデビュー。車椅子の青年役という難役を見事に演じ、古尾谷雅人さんらと共に注目を集めた。 温厚そうな顔つきながら、悪人も演じる幅広い演技力の持ち主だった。94年のドラマ「人間・失格~たとえばぼくが死んだら」で迫真のイジメ役を演じる一方、98年「聖者の行進」では心優しい工場の現場監督を演じた。ドラマ以外でも「笑っていいとも」「SMAP×SMAP」などに出演し、幅広い層から人気を得ていた。

2020年9月20日(日) 日刊スポーツ 配信

コロナ禍が一旦の落ち着きを見せていた時期に、病状を発見。治療に入って2ヶ月で急変。帰らぬ人となりました。
前日まで打ち合わせまでしていたようですから、家族からすれば呆然でしょう。しかも発見の経緯が、歯の検査からときます。

何もかもが意外なことばかりで、鬼籍へ入られたようです。

なんだか今でも信じられません。
斎藤洋介といえば、画面に映っただけでも印象に残る面長顔。しかも決して滑舌がいいとは言えないところが却って特徴となっています。
印象的なキャストとして、登場した作品に爪痕を残しています。

もし主人公クラスを演じる俳優でしたら、また印象が変わったかもしれません。真っ先に出演作を思い出すことでしょう。

斎藤洋介の訃報を知った際は「様々な出演シーン」が浮かびました。
もちろん「特撮作品に限って」です。ここで書いている者は、そういった人間です(笑)

出演作を確認すれば、ずっとお世話になっていたバイプレーヤーであったことを改めて思います。

じわじわきている喪失感の本番は、これからかもしれません。

【たぶん最初は】帝都大戦

ここで書いている人の「観た順番で追って」いきます。
作品の公開順ではなく、あくまで自分が追ってきた軌跡です。これこそ個人ブログだ!の内容となります。

ここで紹介する『帝都大戦』の前作に当たる『帝都物語』まずこれを観に行ったことから始めます。

『帝都物語』は、友人たちを連れ立って劇場へ行きました。

原作小説である『帝都物語』当時なかなか評判になっておりました。歴史事実を踏まえながらの伝奇的な内容が、まだ「オタク」の言葉がなかった頃(たぶん、なかったようなw)、通な感じで観た者の感性を格上げしてくれそうな雰囲気がありました。

しかも映画通へ走りたい者からすれば、実相寺昭雄監督に林海象が脚本とくれば、なんてマニアック!それでありながら大作として打って出てきています。

こんなジャンル(笑)にしては、他に5人(だったよな?)もいた。
ただし、この中で唯一原作小説を読んでいた読書家である、ここで書いている人は、です。本はあんまり面白いとは思っていなかった。

そして映画観賞後において、一緒に行った者たちは揃いに揃って微妙な顔つきです。つまり、面白くなかったということです。

ここで書いている人の感想は、と言えばです。
話しは元々原作小説自体を面白いとは思っていなかったので(笑)けれど特撮ファンであります。80年代は特撮の暗黒期であれば、大掛かりで作られた光景を大画面で見られた機会があっただけでも充分です。

そして何より実質の主演である嶋田久作には、一発でやられました。なんて怪異な容貌なんだ、これは特撮映えする俳優に違いない(笑)

だから翌年というか、1年半ぶりとなった次回作『帝都大戦』を嶋田久作目当てでいきました。この時には、一緒に劇場へ足を運んでくれる「友」はいません。

原作から離れたストーリー展開であり、評判もまたあまり芳しくなかったようです。
けれど、なんだか世間でウケが悪いほうが気に入ってしまう個人的性癖が、この辺りから発揮されてきます。
期待値が低かったのも幸いしたかな、と思います。

けっこう良かったな、といった感じで劇場から出て来られました。
ミニチュアがなくて寂しかったものの、オープンセットのアクションがキャスト陣を立たせます。前作が巨大特撮のノリだったところが、等身大ヒーローへ移行した感じです。

登場人物が絞られたことで、キャストが立った感じです。

主要キャストである嶋田久作・南果穂・加藤雅也(当時は、昌也)の熱演に、博士役として土屋嘉男ときます。充実すぎるキャスト陣でした。

以上、延々と言い訳を述べてまいりました。
この映画が斎藤洋介とのファーストコンタクトなはずですが、まるきり覚えておりません。
森少尉という役名をやっていたそうですが、斉藤洋介のある意味において見た目が派手な人は印象に残りそうなのですが・・・でも面長顔なら主要キャストの嶋田久作がインパクト大です。
それに埋もれてしまった、ということにしてください(笑)

我が2大傑作(笑)に出演

他人には決して傑作として勧められないと思いつつ、自分の中ではサイコーだ!とする作品は、ヲタであるほど数多く胸に秘めていると信じています。

さらに世間一般だけでなく、ヲタへ理解を示す相手でも気楽に良かったよねー、と口に出せないお気に入りの作品群。そのうち2作も関わった斎藤洋介。以下の作品で、しっかり我が胸に刻み込まれるわけであります。

ガンヘッド

斉藤洋介が演じた役は「ボクサー」名前からしてカッコいい。そしてサングラスを決めたクールなトレジャーハンターの一員です。

そう、初めて見た斎藤洋介は「カッコいい!」なのでありました。
ただし、お宝を求めて降りた場所において最初の犠牲者。冒頭で、あっという間に消え去ります。死ぬために出てきた、とも言える不憫さです。

とはいえ、死に際にやってくる同僚を思いやって腕を伸ばすシーンは、しっかり憶えています。あっさり死んじゃうけれど、カッコ良かったです。

でも、この作品。すんげぇー観ているから、といった点も確かに否めません。

けれど、特撮監督の川北紘一監督と最後にお会いしたのも当作品のリバイバル上映です。サインをもらえて嬉しい〜、それが最後になろうとは当時、まったく思いも寄らなかったです。

そして個人的にも劇場で観た斎藤洋介は、ガンヘッドのリバイバル上映となります。

奇しくも何かの縁を感じずにいられないです。

ゴジラVSスペースゴジラ

辛い想いをした作品です。

当作品に関しては、来年2021年『ゴジラVSコング』の公開に向けて盛り上がっていきたい個人的シリーズにおいてストックしている題材です。「特撮の踏み絵」と称して、出来は問わない(笑)、ゴジラ映画が1本でも多く製作されるだけの興収を挙げて欲しい一念で書いてます。

そんな自分の気持ちを垂れ流す?うちの一つとして『ゴジラVSスペースゴジラ』を用意しています。用意をしていると言ってはいるものの、まだ心の内ではあるという点はご了承ください(笑)

さて当時「平成VSシリーズ」は、世代間ギャップを感じさせられるような批判に曝されていました。
一方で熱狂するファン層もあり、また特撮に興味はなくても評価してくれる映画ファンも確実にいました。

一目置かれる映画ファンとしたいならば「平成VSシリーズ」を評価することは避けたい雰囲気があります。それでも好評で迎えるなど、なかなか出来ないことです。少なくとも映画を自意識満たす道具としていない尊敬すべき態度です。

そんな方々の中において『ゴジラVSスペースゴジラ』だけはダメだ、となるパターンがあります。これが非常に痛い。観る前から否定してくるような意見ならどこ吹く風ですが、普段が普段なだけに心を揺さぶられます。

おもしろい!となっている自分が信用できなくなっていきます。

ウルトラマンZの田口清隆から、これが好きなゆえに辛かった話しを聞くまで、秘めた嗜好品の『ゴジラVSスペースゴジラ』でした(笑)

もう何度、観返しているか分からないくらいの作品です。
『ガンヘッド』と並んで、自分だけの作品としている『ゴジラVSスペースゴジラ』の両方に、斎藤洋介は出演してしまっている!ならば心の奥底まで刻み込まれてもおかしくないわけです。

ここでは、最初は善人ぶっていながら、実はとんでもない悪人だった大久保さんを演じております。
ゴジラを操る!といった、他の作品にはない奇抜かつ壮大な計画を企てます。実際、うまくいきかけたから、優秀な方でした。職業は博士らしいですが、悪辣なブリーダーでも似合いそうな雰囲気をしておりました。

悪役ですが、きっちり主要キャストの1人です。

この作品の主役であり、現在はウルトラマンZの整備班長を演じる橋爪淳が、斎藤洋介と最後に会ったのは『ゴジラVSスペースゴジラ』のイベントだったという情報に涙が禁じ得ません。

牙狼〈GARO〉〜RED REQUIEM〜

たびたび当ブログで言及していますが『牙狼〈GARO〉〜RED REQUIEM〜』が公開されると聞いた時は驚きました。
もうやらないと思っていたからです。

だから劇場へ行けば、意外に観客が多くてビックリ加えて、出来がイケている(笑)

本当の意味で牙狼のシリーズ化をもたらしたのは、この『牙狼〈GARO〉〜RED REQUIEM〜』だと考えています。

もうこの頃には、斎藤洋介は有名です。バラエティへの出演がハマる一方で、相変わらず脇役としてもいい感じで多数こなしております。

特撮作品でも、ちょろりしかなくても出演してくれています。

そして当作品では、実に味わい深い役柄を演じてくれました。
味方であったはずが、裏切り。けれども最後は命を賭して、味方に標べを残して逝く。

作品に深みを与えてくれました。

シリーズ化と言った観点から、ここぞという重要作であった『牙狼〈GARO〉〜RED REQUIEM〜』で、非常に大事な役どころをこなしてくれた斎藤洋介。特撮モノとして忘れられるわけがないのです。

ウルトラシリーズ2作

ウルトラマンメビウス

斎藤洋介が演じるは、シキ査察官。最終エピソードにゲスト出演の、ちょっとした登場です。
出番としては、多くはありません。

けれども査察官という役職が示すイメージ通り、冷徹非情に業務執行へ邁進しながら、決して悪役ではない説得力を持たせた演技です。

こうした役柄こそ、斎藤洋介の役者としての真骨頂を感じます。

ウルトラマンギンガS

当作品における役は、カムシン。ウルトラマンビクトリーの出身地となる地下世界を治める女王様の側近です。
なにげに準レギュラーです。だから出番が多いかと言われれば、微妙です。

放送を観ていた当時、このカムシンは土壇場で活躍する、と予想しておりました。

女王様の側近で、斉藤洋介が演じている。もう絶対に裏切る!と、思っていました。真の黒幕ぐらいに期待しておりました(笑)

忠実な側近として、真っ当な役柄のままです。
そんなバカな、といった気持ちです。
裏切らない、ただの心配性で終わるなど斎藤洋介ではありえない(笑)

もうこの頃には、過剰な期待を寄せております。勝手にやってくれるはずだと思い込んでおります。

珍しく斉藤洋介にしては、すんなりした役。そしてこれが特撮作品で観る最後の姿となってしまいました。

忘れられない俳優

特撮出身ではなく、特撮畑へ入ってくれた俳優さんです。

当人の本音としては、仕事の一部としてこなしていただけにすぎないかもしれません。

でもそれはそれで、よく出演してくれました!と個人的にはなっています。
出演するだけで存在感があり、自分が大好きな作品へ出演が巡り合わせも感じます。

ありがとうございました、と個人的に言いたい斎藤洋介という俳優さんです。