GARO-VERSUS ROAD-【感想*ネタバレあり】#9[PROLOGUE]

以下、ネタバレありの、独自解釈による偏見もありです。どうか、ご了承のほどをよろしくお願いします。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

主要人物

空遠世那(クオンセナ): 松大航也
天羽涼介(アモウリョウスケ):勇翔(BOYS AND MEN)
南雲太輔(ナグモタイスケ):時人
香月貴音(コウヅキタカネ):とまん
星合翔李(ホシアイショウリ):清水尚弥
奏風大(カナタダイ):門下秀太郎
日向蓮(ヒュウガレン):Reiji(TOK¥O TRICKING MOB)
朱伽(シュカ):桃月なしこ
伽堂アザミ(カドウアザミ):日南響子
葉霧宵刹(ハギリショウセツ):丸山智己

減っていく人数に合わせるように、これまで傍観とも言える立場の人物たちが浮上してきます。
葉霧アザミが、この作品が「牙狼シリーズ」にあることを知らしめる役割を担ってきました。

朱伽は狂言回しで終始するか、まだ判断は待ちます。
SFやファンタジックな作品は、強引とも言える意外性がどこで発揮されるか、分かりません。ここで書いている者が、よく読み違えをすることの言い訳を先手打っている、とも言えます(笑)

それにしても当作品『GAROVR』ジャンルとしては特撮ヒーロー番組で扱われていますが、変身者がおりません。便宜上として範疇へ入れている様相です。VFX使用シーンの少なさから、特撮番組としてもいいのか、といった具合です。
とはいえ、ドラマとするには特殊であり、ホラーとするには怖さがそれほど押し出されているわけでもない。サバイバルゲームは多くで採用される題材ですが、アクションの際立ち方は特撮ヒーロー作品のそれです。しかも牙狼というシリーズが設定ベースに入っています。

なかなか判断は難しい、これまでにない作品です。

ついに前回において脱落となった日向蓮。演じるReijiがトリッキング ・ パフォーマーとして、異次元の跳躍力と動きを存分に披露しくれました。
それは初代タイガーマスクが見せていた「異次元殺法」と呼ばれていたプロレスを思い出せます。ふざけているわけでなく、本気でプロレスラーでも成功するのではないか、と思わせる身体能力を有したReijiです。

しかしながら、これまでの特撮撮影現場においては、起用の基準に当たらない身体能力です。
なぜなら超絶なパフォーマンスはVFXで観せるものであり、アクションは周囲が演出するものです。激しい場面はスタントマンや、変身してからといった流れです。

運動神経を主眼において配役はされません。むしろアクションシーンに関わることなく、1年間の撮影を終えるといった向きがあるくらいです。

況してや、アクロバティックなシーンは特撮演出の見せ場。素顔の演技においては求められるどころか、むしろ邪魔にさえなりかねない。

ファンタスティックなアクションを求めながら、全編に渡って俳優自身に演じさせるGAROVR
Reijiの起用には、アクションシーンの手助けにしたい目論見が程度に大小こそあれ、あったと思われます。それが回を重ねていくごとに重要から必要へ変わっていくライブ感を味わせてもらえたようです。

そして何より、シリアルキラーな日向という役柄をきちんと演じておりました。トリッキング ・ パフォーマーですから、素人レベルの不自然な演技もあり得た話しです。

GAROVRに、従来になかったキャストの妙を感じずにはいられません。

新人の発掘場を当然としたところへ一石を投じた天羽役の勇翔の起用と共にReijiは、特撮ファンとして「当然」としていたことを崩して見せてくれました。

もう出てこないかと思うと・・・しかし、そこは特撮番組に範疇される特性で、何かしらの形で姿を見せるかもしれません。本当はまだ登場するんだ!といったことはヒーロー番組では、よく起こること。ただ役柄上、悲惨極まりない姿かもしれない可能性を覚悟しておきたいところです(笑)

PROLOGUE

この世を守りし黄金の騎士・牙狼が存在する!とこれまでにおけるシリーズの前口上を模した形で、いきなり告げられたアザミの成り立ちです。

黄金の鎧をまといし者が、身をして守った経緯。破れし敵の闇が、最後に黄金の鎧をまといし者のパートナーが宿す胎児へ逃げ込んだ。
それが、アザミ。姓の「伽堂」は乳母として育てることとなった法師から付けられたものだった。

「黄金の騎士」の娘でもあったアザミの事実。しかも父が命を捨てて倒したはずの敵に乗っ取られているという悲劇。生母はどうしたのか?既に鬼籍へ入っているのか。育てられないと放棄したとしても責める者はいないだろう。

殺すには忍びなかったか、任せるに足りるだけの実力と見込まれてか、アザミを育てることとなった伽堂法師。二人で訪れるは、魔戒騎士や魔戒法師を育てる「士導院」どこかの宙空にある島のような場所です。

二人が訪れた場所を一見すれば、そこがこれまで葉霧アザミが、空遠天羽ら参加者を映し出していたモニター室であることが分かります。

スゴウと呼ばれる貫禄ある者が、どうやら「士導院」とされる当該地の最高責任者である模様です。2人のお付きらしき女性とモニターで眺める、剣を振るう4人の若者たち。総勢100名から選ばれてきたそうです。

ゲームとして開始された「GARO -VERSUS ROAD-」が、何を基としているか。はっきり示されました。

正しい道へ導けるだろう、として育てられてきた幼き日のアザミ。けれども「士導院」へ連れてきた伽堂法師は結界を張り、閉じ込める行為へ出ます。

もはやこの時点で育ての親から、難しいと判断されていたようです。もしかして伽堂法師アザミをここへ連れてきたのは、ある決断をしたからかもしれません。

けれども伽堂法師の真意は、アザミの秘していた力を見抜けなかったため明らかになることはありませんでした。

アザミは結界に囲まれても外の出来事を見通せ、実はあっさり破ることも可能なわけでした。
育ての母でもある伽堂法師を打ち破る力を持ってあっさり殺害したばかりでなく、スゴウと付きの女性たちが協力して放つ防御の法術を一帯をえぐるほどの強力さで、共に消滅させたほどです。

アザミという、闇の因子を持った存在。
それを引き込む形では、闇に落ちたような魔戒騎士に近い存在の葉霧が「GARO -VERSUS ROAD-」を始めています。

かつての葉霧。それは蹴落とさなければならないライバルたちでさえ仲間と思う、心根の良い腕の立つ「黄金騎士ガロ」に最も近いとされた候補生でした。けれども仲間が仲間を殺す状況に激情へ駆られ、結局は自らも手を汚し、ただ1人だけ勝ち残ります。

空遠に己れを重ねたくなる気持ちが分かります。
ただ勝ち残るだけを考えず、ライバルでさえ助けたいと思いながらも、時には激情に支配される姿に、自分の想いを託したくなってもおかしくない。

信条を曲げ、他の候補生を斬り捨ててまで手にする資格を得た「ガロウ剣=牙狼剣?」けれども抜くことは叶わなかった。破れた夢を受け継げさせたくなるような人物が登場した時に、どうなるか?

次回の[ENCOUNT]の予告から、それと思わせるシーンに出会します。GAROVRは、さらに深い心情を経て最終ステージへ進むことになりそうです。

そして世を守るべき人物の育成を目的をしているはずの「士導院」ガロを継ぐ者を見出すため、100人における選考を催しています。1人だけを選ぶとして、他の99人はどうなっているのか。
最終選考において、3人は殺し合いでした。
それまでは、どうだったかは分かりません。ただ幼き日のアザミの「殺し合いで決めているの?」といった問いに「士導院」側から声は挙がりませんでした。

選考の間、葉霧は「十三」と呼ばれ、最後まで争った相手は「五十五」参加者全員に数字を宛てがっているようです。いかに候補生が駒の如きかが分かります。そして残った、たった1人が失敗に終われば、次の100人となります。

しかも選考の行為自体が、黄金騎士ガロへ陰我を送り込む作業であったことは、アザミしか確認できていない、不手際とも言える状況でした。

「GARO -VERSUS ROAD-」という悲劇は、本来は根の優しい少年が、目的だけを追う古きシステムによって翻弄された結果によって生じたとも言えます。

ガロになる夢も絶たれても、斬った「五十五」を仲間と呼べる「十三」である葉霧。その胸にあるのは復讐心なのか?たった1人で「士導院」にいるようであり、かつての自分が命をかけて行った選考を「バカげた試験」と表現します。

けれどもダークメタルを集めるために、バカげた試験を行う準備を進めていました。それで最強と言える武器を作りたい。

幾人もの命を犠牲にしてまで作ろうとする最強の武器。葉霧は、何のために欲するか?破滅を望んでか、忘れずにいた義の心からか、それとも我欲か。

物語は核心へ向かっていることが、ひしひしと伝わってきます。

そして今回もまた、登場したキャストたちが良かった。
ベテランと思しき大人のゲストたちは言うに及ばず、主役とすべき若手たちの熱演も素晴らしかったです。
十三五十五の体当たりといったアクションは瑞々しいゆえに、痛みが伝わってくるようです。幼き日のアザミは、上手いとしか言いようがない好演ぶりです。

スタッフが、最大限にまで魅力を引き出せていることも大きいかと思います。

葉霧も最後に切れ味鋭いアクションを繰り出しておりました。これには、ちょっと驚きです(笑)

今回は登場のなかった「GARO -VERSUS ROAD-」において残った4人。どういった状況を経て、最終ステージへ向かうようになるか。放送時間と共に観る生活を、あと3回死守せねばです。