仮面ライダーゼロワン【感想*ネタバレあり】#31「キミの夢に向かって飛べ!」

以下、ネタバレが含まれます。独自解釈も酷いかもしれません。どうか平にご容赦のほどをよろしくお願いします。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

迅と滅

写真集が出るほどであれば、その人気が窺えます。
ヒーローはある程度の制約を受けずにはいられない一方で、敵の設定それこそ自由であります。番組の特色やスポンサーの意向など、まるきりではないものの、正義の味方に比べれば幅は大きい。

むしろ敵がどう設定されているかが、番組の特徴を決めるとしても過言ではないかもしれない。

かつて敵役とは、強面に決めたおっちゃんや恐ろしげな魔女といった婦人方が務めておりました。

それが平成ライダーというより、21世紀に入ってからは、ヒーロー側のキャラクターを敵へ回すようになります。
一筋縄ではいかなくなります。
敵の概念を、より複雑化させたことが、平成ライダーの功績だったと個人的に思っています。
もちろん「味方は味方、敵は敵」とする既存のパターンを崩すことに反発は激しかったです。

現在では当たり前な設定も、これまでにしがみ付く人たちから「心を失った」と心ない批難を受けた経緯があります。

世の中は二面性で捉えられるほど簡単に出来ていない。
ヒーロー活劇だからこそ踏み込んでいく姿勢が、現代特撮の最も大きく評価できる点ではないか、と考えています。

「滅亡迅雷.net」は仮面ライダーが戦うべき理由をもたらす、破壊活動を行う連中として登場しました。
といった両者を軸として、敵の仮面ライダーにさえなる。

それが今や。対立までには至らないものの、立場を異としています。

ヒューマギアが個々の意志に従えるように、とは考える。けれども肝心の相手が、それを望むまでに至っていない。

それに対しては「自由の先に何がある」「(ヒューマギアは)ひとりでは生きていけない」。

この仮面ライダーゼロワンという作品は、「AIロボット」というヒューマギアに「人間の鏡」をさせて主題を炙り出してきます。後に唯阿と同じセリフを吐くところに、今回はいつも以上に顕著だったように思えます。

考える苦痛から逃れるため簡単な結論へ落とし込む、もしくは唯々諾々と他から受け入れるか。協力とは違う、ただ周囲に合わせただけのことを、あたかも社会の常識へ置き換えて自身を納得させる。

「ひとりでは生きていけない」確かに正しい言葉ゆえに、言い訳にもなれてしまう。

敵として登場した。2体というより「ふたり」と言える存在になったヒューマギアの両者におけるやり取りが考えさせられます。
しかももう、単純に敵と捉えられなくなっています。

滅亡迅雷.net

滅亡迅雷.netといえば、の両者に集約されそうな現時点ではあります。

しかしながら次回の予告にて、BDボックスの特典映像のみで放送において全貌を顕すことはないか、と懸念?していた「亡」が出てくるようです。
これまでのテレビ放送においては「???」呼び方としては、謎の女として扱っておりました。

ついに出番があるとくれば、やはりここで取り上げたいのは「雷」です。
「宇宙野郎」だけでなくスパイ活動もしていたとするものの、出演回数は、1回こっきり。仮面ライダー雷にまで変身したにも関わらず、たった1話しか出ておりません。
そのくせ写真集には、堂々たる扱いを受けている(笑)

仮面ライダー龍騎におけるシザースを思い出さずにはいられません。あっさり敗北して退場したにも関わらず、イケメンライダーとして一括りにされれば黄色い声援を浴びている。
ほとんど出てなかったじゃん、と当時は少々ツッコミたくなったものです。

けれどもシザースの登場は2話に渡っています。スペシャル番にも出演はしています。

きっと、。今後もどこかで出番がある、と信じたいです。
なにせこの『滅亡迅雷.book』暗殺ちゃんも取り上げられているばかりか、どうしてオマエが!の天津垓まで掲載という始末です。

暗殺ちゃんに至っては、元が「祭田ゼット」今回も、さらっと出演していれば、ますますの登場回数が気になってしまいます。

ぜんぜん登場していないのが、宇宙野郎・の現状であります。

1回だけの登場でインパクトを残したから凄いとするところか。

けれども廃棄されたヒューマギアの復元篇へ突入したような新章において、弟であったとのエピソードを観てみたいと個人的には思ったりしています。

小物感へ

滅亡迅雷.netの写真集(正確にはロマンアルバム)が出たからには、次に出版を期待するはArtificial Intelligence Military Service通称「A.I.M.S.(エイムズ)」であります。

しかしながらメンツといえば、不破さんと唯阿くらいしか思い浮かびません。

不破さんと唯阿だけで充分ではありますが、やはりここでも天津垓が顔を出すことになるでしょう。個人的には望むところではありますが(笑)

現在では、すっかり敵というか、悪役となった天津垓。彼が出ばることで、敵は破壊するものから退かせるものへ変わりました。
ヒーローものにおいて、以前では主に据えられないシチュエーションであり、概念であります。

令和のヒーローとして、滅多にないパターンを恒常的にして見せてきています。

ただ、あまり真面目に語るには、この天津垓は楽しすぎる。

自ら或人の会社へ乗り付けるなど、まさに大会社の社長というより裏組織とされる組の行動そのものです。部下を引き連れて実力行使ときては、まんまです。

しかも敗れたら「このままで済むと思うな」「オマエの会社は潰してやる〜」。
ここで書いている人は、このシーンに笑ってしまうほどウケておりました。

この頃のは、捨て台詞がサマになってきております。
いやむしろがどんな捨て台詞を吐くかが楽しみになってきております。昔は、強かったんですけどね(笑)

或人のギャグにウケていた一時期もありましたが、今は!あなたの小物としか言いようがない去り際こそ楽しみなのです。

今日の不破さん

とはいえ、天津垓。やはり非情な面は持ち合わせております。

一度、命令に従わなかったからでしょう。
待ち構えていた不破さんに、唯阿ひとりで対応させます。置き去りとも言える措置です。

なにせ不破さんが変身するランペイジバルカンには、唯阿のジャッカルレイダーと仮面ライダーサウザーが束になっても敵わなかったはず。
にも関わらず、唯阿のみが相対させられます。まさに捨て石扱いです。

そんな唯阿にです。
不破さん「見てられねーな」そして倒せば「オマエが目を覚ますまで、何度でも俺が相手になってやる!」

少ない出番にセリフながら、キメは充分すぎるほど。これぞ、自らの運命をこじ開ける男「不破 諫」を今回も堪能させていただきました。

そんな不破さんと対極にあるような、諦めるまま情勢に流される唯阿。当人もどこか引っかかっているだけ希望は持てるものの、まだ自ら踏み出すことはない。

不破さんと唯阿のコンビは、立場を変えても、互いのキャラを立たせために不可欠な関係を崩させない。構成の上手さを感じます。

唯阿の言動は、我々一般に通じる考え方とも言えるかもかもしれません。それに無茶でも立ち向かっていかなければいけない時もあることを示す不破さんだからこそ、注目キャラとして取り上げずにはいられない。
もちろんイズにゴリラ呼ばわりされるほどの単純さが楽しい、という側面も外せませんが。

ダブルライダーキック

ヲタゆえに、物語りを深読みしたい性癖が否めない今回でした(笑)

それでも、仮面ライダーゼロワンに夢中させられるところはどこか?とくれば、熱くなれる点だと考えます。

ひたむきな或人の姿に、番組当初に思っていたヒューマギアを認められないとする気持ちは、新しいモノに対する怖れが多分にあったような気へなってきます。

やはり懸命な行動を取る姿は、成否と問わず訴えてくるものがあります。

それに何と言ってもここ1番のシーンにおいては、或人が欠かせない。
ヒューマギアを全てぶっ潰すはずだった不破さんがに打ちのめされて後に、夢は?と問う或人と一緒に変身したシーンは何度見直したことか。

そして今回は、或人を助けるべくやって来た
かつて倒す倒される関係が、今回は共に戦う。
フィニッシュは、仮面ライダーゼロワン「メタルライジングインパクト」と仮面ライダー迅「バーニングレインラッシュ」まさしくライダーダブルキック
いろいろ小難しいことを言っていても、活劇としてクライマックスを盛り上げてもらうのが1番である。いつまでも「男の子」の心をつかむシチュエーションは永遠なのであります。

ライダーダブルキックには、もボロボロになって当然であります。むしろよくその程度で済んだな、と思うくらいであります。

次回は『ワタシのプライド!夢のランウェイ』。

これから、或人がどう出てくるか。
も、どういった行動を取ってくるか。

夢と覚悟を持てば、見えてくる先が訪れるのかもしれない。
不安定なご時世だからこそ、普段以上に考えさせられた今回だったような気がしています。