ネタバレ感想【仮面ライダーゼロワン】#28 オレのラップが世界を変える

以下、ネタバレあります、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

ヒューマギアの存在

魔進戦隊キラメイジャー』の記事において、チーフプロデューサーの塚田英明は、きっちりした作劇をするタイプと評しました。
塚田Pは平成ライダー2期の開始作品となる『仮面ライダーW』及び最高売り上げを達した『仮面ライダーフォーゼ』を担当して、特撮現場から離れます。

こうした流れをかなり強引ながら第1期になぞらえると、塚田Pの立ち位置は、髙寺成紀のそれだったのではないか。細かいこだわりを見せた作品を残し、後へ繋がるような作品を残す。ただ髙寺Pのように混乱を招く真似をやらかさなかった(笑)平常運転をこなしきったところが最大の違いでしょうか。

と言うか、髙寺Pが変わり種すぎですね。

平成ライダー第1期の大半を担ったプロデューサーは、白倉 伸一郎。企画を立ち上げるばかりでなく、髙寺Pが混乱を招けば引き継ぐ人です(笑)
ゼロ年代において、ライダーという特撮に関わりっきりであったプロデューサーです。

この白倉Pの位置に当たりそうなプロデューサーといえば、ここで取り上げている『仮面ライダーゼロワン』の大森 敬仁と言えるでしょうか。
白倉Pほどでないにしろ、『仮面ライダードライブ』で開始としてから、頻繁にチーフプロデューサーを務めております。
令和最初の仮面ライダーを担当したことで、武部 直美を抜き白倉Pに次いで多いチーフプロデューサーとなりました。

平成ライダーを多く任されるプロデューサーの特徴とは、なんだろう?これはあくまで個人的な意見ですが「いい加減さ」だと思っています。作品の質よりもライブ感を大事にする。結末より経過における盛り上がりを重視する傾向にある、と考えております。

もちろんクライマックスを見据えていることには、違いありません。
それでも白倉Pと大森Pの特徴としては、やってみる。思い切りの良さが時に失敗を招く場合もありますが、ぎりぎりで踏み止まれたかどうか、それこそ視聴者に判断を委ねるパターンが多い。

賛否を起こす展開。安全ではない作りを要求する流れが、良くも悪くもライダーがシリーズとして続いていく必須条件になってしまった。スタッフにとっては不幸と言えるかもしれません(笑)

けれども「無難な創作は創造の死を招く」といった言葉もあります。特にシリーズを重ねていく作品においては結果より、挑戦することこそが大事です。

仮面ライダーゼロワンの挑戦は、人間そっくりのAIロボットが存在する日常であることです。
人間に取って代われるほどの精密な存在をテーマとしたことは、大変な困難です。
実際、AIロボット=ヒューマギアの解釈において、首を傾げることは多い。突き詰めれば、いくらでもおかしいとする意見は挙げられます。

ただその一方で、主人公の或人に付く秘書ヒューマギアのイズが、人間へ近づけていくことの可能性を示しています。番組内で消化しきれなかった問題があっても、ヒューマギア自体を否定できません。

ヒューマギアの存在を問う。もしかして番組が終了を迎える時点においても、納得いく答えは出ていないかもしれない。

ただ生活していくうえで利便性が勝れば、結局は受け入れるところが人間社会であります。
だがヒューマギアを利便性だけで扱うことはどうなのか。そうした踏み込みには、エンターティメント上においても、どう展開していくか楽しみなところです。

そこまで進歩するかもしれない

お仕事勝負の最終戦として、ヒューマギア自治都市構想を巡る投票選となりました。

ザイアスペック使用する政治家は、お約束の現金を入れた菓子折りをやり取り。その現場を押さえる或人陣営。ヒューマギア側として擁立したラッパーヒューマギアが、ばっちりその模様を録画します。

汚職といえる現金授受の場面を流せば、或人陣営の勝利は確実なように思われました。
ところが、敵の政治家も同時刻に別の場所にいたとするアリバイ映像を提出してきます。

たぶん現代においては、アリバイ映像の捏造など隠し通せる域を出ていないでしょう。
しかしながら、今後において真偽定かに出来ないほどのクオリティで捏造が可能となる時代がきたら?
映像が、証拠とならない。音声もまた含まれることになるでしょう。隠し撮りの効力が、全く無くなる時代がくるかもしれない。

或人側としては、勝負にこだわるべきではなかった。敵の政治家が行った犯罪は、その場で警察へ通報するべきでした。

検挙には、より現行犯が求められる時代が、ゼロワンの世界のようです。

今日の不破さん

熱い不破さんは、直接に乗り込みます。
サウザーにはまだ敵わないにも関わらず、天津垓へねじ込んでいきます。

野良犬呼ばわりされて退く不破さんではありません。賢くなければ時代の流れに取り残されていくだけであっても、それをしたら不破さんではありません。
不器用を通す、そんな人物も世の中には必要なのです。

しかしながら「自分は自分」の不破さんへ衝撃の事実です。
ショットライザーを使用させるため脳内へ人工知能搭載チップが埋め込めれている。
不破さんの存在を否定するような真相です。

こうした事実が浮かび上がれば、もたげてくるのはデイブレイクに巻き込まれた不破さんのエピソードです。マギアに襲われ逃げてきたということですが、本当に逃げ切れていたのか?もしくはアーク開発に関わったザイアの社長の思惑で、チップを埋め込む被検体として予め用意されていたのではないか。

脳内のチップによって外部干渉が可能と判明した今となっては、不破さんの記憶も確実なものではなくなってきました。

しかも「アークの意志」としてに助けられるくらいです。

と別行動を取っているが近寄ってくるほどです。

不破さんが心配です。これから周囲に良いように取り扱われるだけになってしまうのでしょうか。例え翻弄される身の上になっても、強ければいい!としたところで、ネタバレアフィリを貼っておくのです(笑)

久々の高岩成二とやばくなってきた1000%

仮面ライダー滅が登場です。今年度初お目見えの、ようやくです。
スーツアクターは高岩成二。贔屓目なしで貫禄ある動きを見せてきます。

仮面ライダー滅。特にバージョンアップしたわけでもないのに、強いです。元々がを庇って敗れたものの、通常戦闘においては圧倒的であったことを思い出せます。

だから、仮面ライダーサウザーが破れるのも仕方がないのかもしれません。

仕方がないのですが、サウザーの中身である天津垓と戦闘に入る際に「時代遅れの絶滅危惧種」とのたまうも、ただの大言壮語になってしまいます。動きをラーニングされているとはいえ。全く敵わないのも、どうなのか。
敗れて皮肉を言う相手が、当のではなく、現在では唯一勝てる相手となった不破さんへ、といったところが、はっきり言って情けない

だんだん小物感を見せてくるようになった天津垓。魅力的になってきたとも言えます(笑)

とはいえ、悪辣には違いなく、唯阿もまた不破さんと同様に脳内へチップが搭載されているそうです。だからザイアの社長に逆らえない。しかも変身が仮面ライダーバルキリーではなく、レイドライザー使用でジャッカルレイダーときます。

社長の言うことを聞くだけならまだしも、仮面ライダーまで取り上げられては、観てるほうは悲しくなります。脳内チップ搭載など人権侵害も甚だしく、訴えて欲しいくらいです。ザイアは大手企業ですからイメージ的に大打撃へ至ることを避け、要求を呑ませられるかもしれません。

けれども、不破さんへ脳内チップの説明をする前に見せた唯阿の表情が胸を打ちます。感情を押さえ込もうとした顔が、綺麗だと思いました。出番が減りながらも井桁 弘恵の演技に凄みが出てきたように感じるこの頃なのです。

ラップとギャグが難しい

ラップは、やはりライブです。
スタジオ録音の音源をBGMにすることもありますが、どうもユーチューブなどで観ている感じとは違う。観ながら聴くもの、個人的にはそうした類いの音楽です。

それにしても、ゼロワンの内容に合わせて作られたラップがお見事でした。ライブをやるなら参加したいくらいです(笑)

演説をラップで盛り上げていたヒューマギア側ですが、或人のギャグによってノリが止まります。

今回のギャグの反省点は、分かりづらかったことに尽きると思います。

フリースタイルとすげぇスマイルの韻を踏んだ小粋なジョーク!という、イズの説明がなければ気づけません。
しかもイズがグッズのシャツを着て、ヒューマギア・ラッパーとポーズを取らなければ、ただ唖然とするだけの場面でした。

ギャグは一見して通じるものでなければいけない。お笑いとは難しい限りです。

今回も、シェスタとそれに付き従う役員2名が登場です。もしかしてしばらく出番がなかったのは、アンジャッシュ児嶋のスケジュールが合わなかったとかでしょうか。
或人へ常識的なことを小言する、という役目は大事なような気がします。ヒューマギアへ、ややすると一辺倒な考えになりがちです。世間一般的な考え方の挿入は、ストーリー上において欠かせないような気がします。

単純にシェスタの出番を増やしてあげたい、という気持ちも多分にありますが(笑)

次回は『オレたちの夢は壊れない』。
続いてきた両社におけるお仕事勝負のラストであり、第2章の完結編となるそうです。

決着より、先が気になる展開で閉じそうな予感しかない次回です。