ネタバレ感想【魔進戦隊キラメイジャー】エピソード2「リーダーの証明」#プロデューサー論をぶってしまいましたw

映画興収が前年3月期の「△73%」だそうです。
そうなると映画動員のランクを観ても複雑であります。いくら上位に喰い込んでも、前年の3割にも満たない観客数では関係者の心中を推し量れば、せつない限りです。

と、する一方で『スーパー戦隊MOVIEパーティー』は、まだマシだったのかもしれません。
公開時におけるランクは5位くらい(ちょっと自信なし)のまま、特に売り上げられた様子が見えません。来季はやれるのかな?と、ちょっと不安なくらいです。

それでも3月に公開するよりは、収益回収といった面ではラッキーでした。トラブル続きは気持ちを弱らせます。もういいや、次は!なんてならず、年明けの戦隊ムービー定着へ向けて、東映には頑張って欲しい。

集大成的な作品を控えていた円谷に比べれば、東映はラッキーだったとして、来季もまた大型スクリーンで現放送中のスーパー戦隊を観せてもらいたいものであります。

以下、ネタバレあります、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

プロデューサー

東映の何が凄いといえば、幾人ものプロデューサーを立てて自社製作しているところです。

あくまで特撮に限った話しではありますが、東宝は実質の製作はしておりません。ゴジラだけは、という状況はゼロ年代に大プール埋め立てで終焉した印象を受けております。
『シン・ゴジラ』は外部製作みたいなもの。庵野の才能に樋口組が乗っかるプロジェクトを、東宝が出資したという感じです。
モンスターバースの第2作『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』から出資を開始したところを見ても、製作は「外部にお任せ」という体制がより強くなりました。
今後は「ゴジラを製作したい」とする声に許認可を与えるにも似た形へなるでしょう。まさしく現代における日本の構造そのものといった調子です。
東宝の代表取締役なり会長が自らプロデューサーとなって製作することは、当分もしくはずっとないのかもしれません。

そんな大企業の東宝に対して、中小企業であった円谷プロ。家族会社の最もまずい典型的な経営だったことは、円谷英明の著書に目を通せば分かります。

著者本人としては、いろいろ問題点について指摘しているつもりになっていますが、実際のところはよく理解していないように思われます。経営が傾く渦中にあった身内同士であれこれやったところで、事の本質は見えてきません。
ただこうした問題は、特に円谷一族に限った話しではなく、よくあるお話しです。身内経営で膿んでいく、ありがちなパターンです。
そんな状態でしたから、プロデューサーどうこうより、会社丸ごと引き受けの製作となります。一見良いように思えますが、内実は製作委員会という体制まで至れなかったように思われます。
製作委員会というシステムには作品内容に干渉がされやすいデメリットを有すものの、リスク分散のメリットがあります。シリーズとして続けていくならば採用は避けられない方式です。
経営者が代わり『ニュージェネレーションヒーローズ』として継続するようになれたウルトラマン。現在の経営方式を、上記の著者であり一族経営末期の代表者であった円谷英明が非難しておりますが、シリーズとして継続するために当然の措置を取っているだけなのです。

そして自社で製作していく状況を絶えず絶やさず企業として成長を遂げた東映が抱えるコンテンツは複数に渡ります。
番組は、まずプロデューサー。当たり前のようでいて、特撮作品においては、一個人のプロデューサーよりも現場が左右してきた感があります。

製作の要は監督を始めとする現場スタッフであり、作風は会社が直接に決めていくもの。

プロデューサーが作品を決定づけていくようだと意識されられたのは、2000年以降の東映作品からだったように思えます。
それ以前から、より権限の強いプロデューサー制は採られていたかもしれません。この点は個人的感覚で述べていることをご容赦ください。

ニチアサという放送形態から、番組の特徴を語るうえでプロデューサーの存在が無視できなくなってきます。

従来に捉われない発想により番組に革新をもたらしながらも、いろいろあって飛んでしまった高寺。ライダーの礎は白倉、スーパー戦隊の礎ならば日笠。近年ならば、大森といったところが名の通ったプロデューサーかと思われます。

そして忘れてならないもう一人のプロデューサーが、この『魔進戦隊キラメイジャー』に就いた塚田 英明(つかだ ひであき)でしょう。

作品の方向性を決定づけるチーフプロデューサーとして、
⚪︎特捜戦隊デカレンジャー 2004年2月ー2005年2月
⚪︎魔法戦隊マジレンジャー 2005年2月ー2006年2月
⚪︎獣拳戦隊ゲキレンジャー 2007年2月ー2008年2月
⚪︎仮面ライダーW 2009年9月ー2010年8月
⚪︎仮面ライダーフォーゼ 2011年9月ー2012年8月
以上を、担当してきています。

売り上げとして、ゲキレンジャーはコケてしまったものの総じてヒットメーカーと言えます。
特に、デカレンジャーWは未だ根強いファンを獲得しているほど作品としての完成度も高かったです。
フォーゼに至っては、ライダー史上最高の売り上げ高を誇っています。

売り上げ絶好調を叩き出したまま塚田Pは、特撮から離れてしまいます。具体的には『科捜研の女』へ移るわけです。時代劇やミステリーに就いていたプロデューサーなので、戻ったとも言えます。
こちらでも堅実に成果を挙げたようです。

東映の京都スタジオも知るゆえ人脈は広く、設定の緻密さでも有名なプロデューサーです。

かつて2010年からの「平成ライダー後期」とされる時期を担うは塚田Pになるか、と予想しておりました。それこそ白倉Pくらいのポジションになるのではないか。

しかしながら一方で、懸念がありました。
あくまで個人的ではありますが、塚田P担当作品はいずれも良作(売上げ不振とされたゲキレンジャーも含め)であり、楽しめます。
ただ、これぞ!というくらいの愛着にまで至らない。
なぜなのか?単なる個人的嗜好と片付けてまいりましたが、ブログをやっている手前です(笑)考えれば、それは「きちんとしすぎ」なためかもしれません。

特撮作品は多少なりとも「ツッコミどころ」が生じますが、塚田Pは少なく抑えてきます。ファンが抱いている世界観をきちんと捉え、無理のない落とし所で終える。

ストレスない物語の構築に長けている、とでも言えましょうか。

これは裏を返せば「衝撃」が少ない、激しい賛否両論が生じ難いという、手堅さが売りのプロデューサーという位置づけです。

だからこそ「大人のミステリードラマ」は長続きするが、特撮もののシリーズは難しいのかもしれない。

こと特撮は製作続行において、完成度よりある種の「いい加減さ」が、とても重要だと考えております。いかに「やっちゃえ」と無茶を承知で駆け抜けていく疾走感を出せたプロデューサーが、ニチアサを多く担当していったような気がします。

無論、塚田Pは、お呼びを受けての移動だったでしょう。
ただ特撮側から、どうしても離すわけにいかないプロデューサーとまではならなかった、と推察しています。

ずいぶん辛口になってしまった感じです。
けれども実際に言いたいことは、塚田Pに「期待している」ということです。

直前の3作『キュウレン・パトレン・リュウソウジャー』は、これまで以上に変革を表出してきておりました。スーパー戦隊で尖り続ける期間が3年にも渡るなんて、まずなかったことです。

実験的な作品を一度放り込んでは失敗し(笑)、王道へ戻す。そうした歴史を踏まえなかった、ここ3年間です。
現状において、王道へ戻すまで必要な時間と判断したのかもしれません。

キラメイジャーのビジュアルからして「懐かしい」と思わされたことで、塚田Pに任せて良かったと感じました。
個人的には印象が薄いといったようなことを申しましたが、よく観てはおります。特にWはライダー作品のなかでも見返しは多めです。

褒め着地して、自分のブログを無難に見せようとしていると思われてはシャクなので、個人的には日笠Pを好みとしていることを正直に打ち明けます(笑)

特に裏切りはないとした塚田P。このタイミングでこそ、良い起用だ、と考えます。
でも本当に王道で突っ走るか。それはそれで成功に至ると考えますが、このタイミングだからこそ「思いも寄らぬ」ことをやったりするかもしれない。

従来の雰囲気を取り戻すのか、それとも従来と見せかけて、とんでもない裏切りを見せてくるか。
どちらに転ぶか予想しながら観ていくことも、キラメイジャーの楽しみの一つでもあります。

リーダーの証明

ついに最後の5人目としてメンバーに加わった充瑠(じゅうる)しかも、レッドキラメイストーンを相棒とする者は「リーダー」の役割を負うことになっている様子。

キラメイジャーにおいて、まず期待させてくれたのが今回のレッドです。
他の4人がそれぞれの分野で認められている存在。その中で、冴えない唯一の人物であるレッドが、リーダーシップを発揮しなければならない。

ただこのレッド、描くことだけは誰にも負けないほどの情熱を持てる。

その情熱に対する理解が、不承気味だったイエローを説き伏せ、グリーンも心から認めるまでへ至ります。

成長キャラといって申し分ない設定が、今後の楽しみとなりそうです。

ロボ合体も、ブルーとピンクの大人コンビとレッド・イエロー・グリーンの若手トリオづつと、見事に次回へ繋げる出し惜しみぶりです(笑)
放送前の告知でもはや最終合体を曝していようとも、それはそれ!盛り上げていきたいところです。

次回は『マンリキ野郎!御意見無用』脚本は荒川稔久のままですが、監督は早くも坂本浩一が担当です。

そして、この『魔進戦隊キラメイジャー』が懐かしい戦隊路線で進むストーリーでいくならば、いろいろツッコンでブログにしていくことは野暮ではないか、と考えたりもしています。
毎回に渡るべきか、それともある程度の時期をおくべきか。どう取り扱っていこうか思案中の当ブログであります。