ネタバレ感想【騎士竜戦隊リュウソウジャー】第47話 幸福と絶望の間で

風邪を引きました。
けれどもコロナではありませんし、インフルでもありません。咳は出ていませんし、熱も一晩で収まりました。
ただ鼻水が止まりません。食欲もありません。身体がダルダルです。毎年における恒例行事です。ただいつも通うお医者さまが、少々神経を尖らせておりました。見慣れた薬ながら、異変があったら、別の病院を紹介してくれるそうです。

入院はイヤです。この時期は困ります。
もう最終回直前で、録画を観返せない。それはいけません。
理由はそれだけです。それだけでも入院したくない立派な理由になると思います(笑)

おかげさまで、夕方になってすこぶる体調の良さです。やっぱりこの時期になると疲労からくる不調でした。
やっぱり健康が一番です。元気に最終回へ迎えたい。取り敢えず、流行りの病気に罹るとしても、リュウソウジャーが終わってからにしたい。
真剣にそう想っております。

以下、ネタバレあります、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

幸福と絶望の間で

脚本、山岡潤平!監督、上堀内佳寿也!メインコンビが送るラスト・エピソードの第2弾を刮目して観よ!といった、煽り文句で自らを焚きつけている今回です。

冒頭

コウの主観から始まる、まさしく不可思議な世界へ迷い込んだ常套演出で始まりました。
龍井の父ちゃんに呼ばれ、群馬のアマゾンにいるういを観て、買い物へ行く。
平和な街並みを確認したところで「まいど!」ナダが登場すれば、視聴者として心穏やかでいられるはずもありません。
けれどもコウは何もなかったかのように笑顔で応えております。

前半

カナロが女性と式場で打ち合わせです。
バンバがマスターブラックと稽古中です。
トワが世界へ羽ばたく夢を抱いております。
アスナがメガ盛りも完食だそうです。

けれども誰もが振り返っては何かが足りないような気がしております。

メルトに至っては静かに読書するカフェで、5人分の飲料が運ばれてきます。6人分でないところに、少し考えさせられましたが、きっとメルトのことだから自分の分を抜かしたのではないか、と思うことにします。

コウは、ナダと卓球を楽しんでおります。なんだか兄弟子のことを相当気に病んでいるのか、と思ってしまいます。
そんなコウは「みんなは?」とあっさり声するところに、レッドたる気質の強さを感じます。

クレオンの呼びかけに、目を醒ますコウ。そしてリュウソウジャーの面々たち。そして路上や階段など見渡す限り、人間が倒れ伏しています。
往年のSFを思わせる終末感がいいです。撮影も人海戦術の規模が大きいです。ラストへ向けての意気込みが、ひしひし伝わってきます。

クレオンの説明によれば、エラスの光と浴びたせいらしい。

そこへキングキシリュウオーが吹っ飛ばされてきます。プリシャスを取り込んだエラスはすっかり巨大化している。

陽射しをバックに浮かび上がる巨大化したエラスを観せてくる演出は、特撮カット好きにはたまりません。陽の傾きを計算して、このシーンを撮るためだけに待って撮影したことでしょう。気合が入っています。

覚醒者発見と、ヤバソード大人版みたいのが襲ってきます。
倒れている人たちもエネルギーへ変えられれば、エラスが放つ光線に街が荒野へ帰します。
この流れはいいです。
特撮番組においていきなり撮影の都合上で、何もない場所へと対決場面を移すことが多い。リュウソウジャーでは、きちんとストーリー上の展開として、何もない場所となりました。なぜ怪人を倒さなければ巨大戦へ至れないのか。お約束のカタルシスを排して、敵を倒すに至る自然な流れを目指した当作品らしいこだわりを、ここで観せてきます。

エラスは強い。応戦するも、アスナが捕われ、それを助けようとしたメルトも共に引っ張られ、たまたま近くにいたクレオンが巻き添えです。
クレオンって基本的にはいいヤツなんだよなぁ、と気の毒な立ち位置から慮ってしまいます。

中盤

洞窟へ避難した残りのメンバーたち。
バンバだけが服が破けて、地肌が剥き出しです。撮影は決して暖かい季節ではなかったと思われるので、苦労を偲びたいです。

焚き火を囲んで、エラスの目的について意見を交わす4人の許へ登場するはワイズルー。なんだかすっかり良いヤツキャラなのか。誰もいなければ観客も存在せずで、エンターティナーとしては困るそうです。きっとエラス亡き後に、メンドーは起こしそうです。

そんなワイズルーの説明により、エラスは眠らせた人間たちのエネルギーを使用して、この星を作り直したいことが判明します。

ここでカナロが幸せな夢について想いを馳せます。

一方、月光を背景するエラスに、イリスを思い出してガメラ3を見直そうかなと思っているところへ、アスナが登場です。内部に捕われのクレオンメルトもいます。

悪態を吐くクレオンですが、エラスの力によって倒れていくメルト、そしてアスナには、寝るなと頬を叩きます。今はもう、もしくは今だけは仲間となっています。起源が同一なのだから仲良くできるはず・・・人類がそんなことを意見できるはずがありませんでした。しかも争いは人類に限らず、リュウソウ族においてもあります。もしかしてドルイドンが最も同族に対して穏やかなのかもしれません。

クレオンへ口を開けるメルトは、マイナソーを生み出すことでここから脱出を計ることにします。
危険な賭けなはずですが、クレオンアスナが唸るほどに凄まじいマイナソーが生まれます。名前も「サタンマイナソー」メルトが普段から抱えている心象が気の毒でたまらなくなると同時に、正義の騎士から生み出されたマイナソーが「サタン」とくることはどうなの?と思ったりしました(笑)

けれども、この策は見事に当たり脱出成功。幸いにもサタンマイナソーはエラスにあっさり倒されたおかげで、メルトも意識を回復します。

なんだか、いろいろ考えさせられる脱出劇でした。

後半

脱出に成功したアスナメルトに抱きつくコウ
クレオンワイズルーに呼ばれ、喜んで身を隠しております。

ここでメルトの真骨頂!地球から切り離されたひとつの生命体となったエラスを倒すなら今しかない、と考えを述べます。トワの言う、やっぱりメルトがいない俺たちはダメだね。ここまで信頼されているのですから、サタンを生むほど悶々とした日々を過ごさなくていいと思われるメルトです。

勇んで立ち向かっていこうとするリュウソウジャー。しかしながらエラスの「でたらめな強さ」の前に為す術なしです。

ここでカナロが、荒廃が広がる世界で人々を目覚めさせて幸せがあるのか。このまま幸福な夢を見たまま眠らせておくことこそが、幸せではないか。
勝てないなら戦わないで逃げよう、といったようなことを言っていたオトちゃんの訴えていた姿が思い浮かびます。
陸とは違う海のリュウソウ族は、この場面のためだけに設定させたのかもしれません。

エラスが伝えてくる、争いも失敗も絶望もない世界。この星を守りたいならば、全てが幸福な夢の中で眠り続けるべき。

リュウソウジャーの誰もが、エラスに説得されようとしている。コウにとっても、ナダを失うという絶望もない。

けれどもここで見返したエピソード。
甦ったマスターピンクが再び消滅していく際に伝えたこと「一番ダメな子だった。けれども誰にも負けない強い心があったから、リュウソウジャーを託した」「アスナならきっと出来る!」

紅一点であるリュウソウジャーピンクだけが惑わない。
折れかけたリュウソウジャーの中で、アスナだけが真っ向から否定してくる。自分の願望が叶う夢であっても、そこには仲間の姿がない。手を取り合れば、みんなと一緒に歩みたいと泣きながら訴えてくる。

まずメルトが受け止め、バンバが過ちや失敗に向き合わず逃げることが一番の罪だ、と言います。
苦い変えられない歴史の上に立ち、生きていく。決心を述べるコウの表情は凄みで滲んでいれば、観ている者の胸に突き刺さる。

カナロが立ち上がる「みんなで紡ぎ合って繋いでいく未来を創るためなんだ」

最終決戦《次回》地球の意思

最終決戦を前にするリュウソウチェンジ。今までのなかで、最高の名乗り声です。騎士竜全てが駆けつけ、全員が揃える声に胸が熱くなります。

エンディングはなしで、次回予告となりました。

子供というより大人を考えさせるようなセリフの数々。そしてエリスの言には、きっと自分も惑わされます。カナロを始めとするリュウソウジャーの男たちを責められません。

だからこそ、アスナの叫びにはジーンとしました。そして観返したくなった第22話『死者の生命!?』におけるラストシーンのやり取りの後に、再び戻って観れば・・・もう泣けて仕方がありません。
もしこのシーンを想定して、第22話があったとしたら、さすがとしか言いようがありません。しかしながら脚本は両方とも山岡潤平であれば、この時を想定していた可能性のほうが高いですね。

リュウソウジャー、良かったぁ〜。まだ最終回を迎えていませんが(笑)。いや笑っている場合ではなく、次回は来て欲しいが寂しい気もして。ともかく気もそぞろに待つしかないようです。