ネタバレあり【仮面ライダーゼロワン】第12話 アノ名探偵がやってきた

今だから正直に言わせてもらえば、仮面ライダーゼロワンのデザインは個人的に微妙でありました。

がっちり形を作り上げるではなく、貼り付けていく方法で動きやすいスーツへ仕立てる。既存の発想からひっくり返して製作されたゼロワンです。アクション重視であれば、少々カッコ良さを捨てることは仕方がないか。

けれどそうした感想は、とんだ見当違いだったかもしれない。

第2回からさっそくフォームチェンジがあったゼロワンは、スピーディーな展開に合わせるように新たなフォームを次々に披露してくる。

そして最後に見せた新フォーム『シャイニングホッパー』別の色彩が混じるこれまでとは違い、今回は基本形態の色彩であるイエローのままときます。ライジングホッパーからの別形態というより、一段進化したような姿です。

カッコ良さがいっそう増した感じであります。

形態が進化すると、下手すればカッコ悪くなることもあります。少なくとも一番最初に見せた基本形態が最もインパクトを締める場合は多い。

もしかしてスーツのデザインは進化形態をより良く見せるための計算が為されていたかもしれない。なにせゼロワンであるから、大いに考えられます。

前回において、ゼロワンの攻撃をことごとく跳ね返して見せた仮面ライダー。それが今回で、さらりと進化した暗殺ちゃんであるドードーマギアに押されていく。これまで圧倒的な力を示してきただけに衝撃であると同時に、滅亡迅雷.netは掌握しきれていないことが分かります。

マギア相手に戦った滅と迅。現在は敵対するヒューマギアの仮面ライダーが今後どういった展開を見せてくるか、楽しみなところです。

を追い込むほどの進化を遂げたドードーマギアは、これまで何度も破壊されながらバックアップを元に再生を繰り返してきています。データがあればいくらでも可能かとすっかり思い込んでいましたが、原型となるヒューマギアが存在していた。イベント用ヒューマギアとして5体まであり、うち4体が滅亡迅雷.netへ持ち込まれたらしい。
つまり暗殺ちゃんと呼ばれた姿は滅亡迅雷.netによって無限に生み出させるものではないというみたいです。飛電インテリジェンスによって作られなければ、ヒューマギアが増えることはない。あくまでデータ書き換えしかできないならば、滅らの現状には限界がありそうです。

しかも進化すぎれば、地位を取って代わろうとする。ヒューマギアだけの世界というのも、人間世界と変わらない不穏さです。

滅亡迅雷.netが目指す人類という邪魔を排除すれば事なきを得るとはならなそうです。

人間に使役するために存在するのではないとするヒューマギアの意を正面から受け止められるとしたら、或人だけ、と言い切っていいかもしれない。

俳優や声優といった分野までヒューマギアを送り込む或人の姿勢は悩ましい。父親がヒューマギアだったとしても、どうしてそこまで、と訊きたくなるような信頼を寄せている。

主人公だから、そういったキャラだから、とするには、ゼロワンは思いも掛けない切り口を見せてきます。単純に割り切っては「惜しい」番組なのである。考察などと大層なレベルまでいかないことを自覚しつつ、ぐだぐだ妄想していきたい。絡まずにはいられない作品なのです(笑)

無い頭を使ってでも、いろいろ考えたくなるゼロワンです。けれども作品のおもしろさは、考えさせるストーリーだけでなくキャラの躍動も欠かせない。

結局は捜査において何も立件できる材料を見つけられなかった警察へ、飛電インテリジェンス社長には秘密のラボがあることを刃唯阿が密告してしまう。政府設立の特務機関へ出向している手前、密告に当たるかどうかは判断が難しいところではある。けれど当人が気に病んでいる様子です。冷徹な行動に心情は付いていかない仮面ライダーバルキリーとしたところが、今後どう揺れて動くか楽しみなところです。

ところで「男の友情」といったシチュエーションは特撮ヒーロー番組において、外したくても外しようがない要素であります。

新規のプログライズキーを製作中なため、とりあえずラボには入れないよう逃げ回る或人こと仮面ライダーゼロワン。それに立ちはだかる不破諫こと仮面ライダーバルカンであります。久々の対決はちょこちょこっとしたものでしたが、熱くされてくるのは暫くしたその後です。

社長の、つまり或人の言葉を信じて行動した不破は事件突破の糸口にまで至ります。ただドードーマギアに出会すことになり、バルカンに変身するも苦戦必至となります。そこへ何食わぬまま助太刀にゼロワンが入ってくる。
そのゼロワンが放つ技を読み取ったバルカンが己れの技も重ねます。何気に見せられたライダー・ダブルキックに匹敵する技であります。残念なことに敵は倒せませんでしたが、現代版といえるライダー合体技には感心しかありません。まだまだ新しいアイディアを模索していくスタッフの姿勢に、当番組の勢いを感じます。

イズ、もしかして怒ってる?」或人が訊くヒューマギアの秘書は、自分の兄と言ってくる名探偵ワズ・ナゾートクの廃棄を主張します。おっかないです(笑)。同じヒューマギアより或人社長のほうが保護へ乗り出す始末です。
ワズが兄と名乗った際は、悪質な冗談と切り捨てるイズは今回において表情がいつになく豊かだったように見えます。ヒューマギアゆえ大袈裟ではなかっただけ伝わってくる表情です。

新型プログライズキーを渡す際は曲芸を以ってするが定番になりつつあるイズ。今回のラストでは、高速スライディングでゼロワンに手渡します。しかしながら何やら問題含みではあります。
次回のタイトルが『ワタシの仕事は社長秘書』ときますから、期待せずにはいられません。イズはヒロインの括りでは収まりきれない、ゼロワンが掲げるテーマの鍵となっている。この意見は妄想ではなく考察として受け止めていただければ幸いです(笑)

余談ですが、自分はお笑いにちっとも笑えないタイプです。にも関わらず、刑事が「まきぞえさん」ときたことに対し、アンジャッシュ児嶋が演じる副社長が「ふくぞえだよ」との返しに、声を立てて笑ってしまったことを告白します。この仮面ライダーを観ていると嗜好まで変わってしまうのか!?
ゼロワン、恐るべしです。