ネタバレ感想【ウルトラマンタイガ】第19話 雷撃を跳ね返せ!

「ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE」と聞くと、プロレスが思い浮かぶ。

以前ほど声高に叫ばれなくなったが、プロレスとくれば「あんなインチキ」と蔑んでくる者はどこかしらにいる。あらかじめ勝敗が決められた試合などスポーツではない、所詮はショーである、といった具合であります。

さて、ここで書いている人にとってプロレスはテレビ観戦くらいです。たまに無料で配信してくれたら観るかも、ぐらいです。とてもファンとは呼べません。
ただブログが面白いレスラーがいたことで、ネット上の情報には敏感なところがあります。あまり試合を観ないで、ブログ等のネット情報は毎日欠かさずチェックする。ファンとは呼べない実にイヤな存在であります(笑)

プロレスにはブックがあるそうです。ブック=シナリオと捉えれば、どう試合結果がもたらされているか、自ずと察しは付きます。インチキだ、と指摘する人にとって意を得た話しとなります。

ただ、このブックを破る人=レスラーがたまにいるそうです。ブックを破るヤツはサイテーだ、ということらしいですが、やっちまうレスラーがいるということです。
こうなるとあらかじめ決められていた勝敗というのも怪しくなってきます。

それにブック破りどうこう以前に観客からは勝敗が分かりません。どう考えても普通なら敵わなそうな大男を相手に勝ったりする場合もあるわけです。データなど当てならない予測は不可能である結果なのです。

試合もろくに観ずにブログがおもしろいという理由で好きになったレスラーが、ある時に憤っておりました。試合に負けたからというわけでもなさそうです。
どうやら試合内容が不甲斐なかったせいのようです。その怒りが自身と相手レスラーへ向けられているようです。

勝敗などは、二の次。まずは試合内容が良いこと。中身が酷いことはレスラー生命にかかわるようです。

ここで思う、いわゆる真剣勝負とされるスポーツです。野球やサッカーなどといった球技系の人気がある分野の試合を観戦するとです。
盛り上がる応援のなか、勝たなければいけないといった雰囲気があります。取り敢えず「勝てばいい」とする結果が優先されます。時折トンデモナイ内容ながら贔屓チームが勝ったりことがあります。文句を言いながらも、良しとする応援心理です。
采配の酷さや、選手の怠慢プレーも勝つことで打ち消されます。

一方、事前に勝敗が決まっているであろう試合は内容で魅せなければなりません。攻守も甘く、手を抜こうものならば、プロの選手としてやっていけません。勝敗の面でインチキと見下されようとも、試合自体は真剣そのもので行わなければレスラーにとって明日はないのです。

もちろん勝敗を求める野球やサッカーといった競技も緊迫したなかのプレーがそのほとんどを締めます。
けれども試合の勝敗よりも内容を見せなければいけない競技もまた弛まぬ鍛錬の賜物であるわけです。

勝敗を求めるステージとするならば「ウルトラヒーローズEXPO THE LIVE」は、勝負が判りきったバトルです(笑)
これこそ内容を魅せなければなりません。なかなか激しいアクションも披露しなければいけません。これこそ画面越しではなく、目の前で観なければ分からない迫力があります。

格闘系はライブです。プロレスこそ会場で観戦するものであるし、戦隊ショーが常に人気を博す理由も目前にすれば納得できます。

ウルトラマンを等身大で出演させて演劇するなんて何を考えているんだ、と眉を顰める前に一度体験してもらいたいものです。目の前で展開される生の迫力が、普段の放送とはまた違った興奮を呼ぶものです。
観てみたがやっぱりダメだ、となったならば仕方がありません。その節は「そうかダメだったか・・・」と残念そうに返しながら、勧めた責任を放り出すのです(笑)

ネタバレ及び独自解釈による偏見が含まれる内容であることをご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【ゴロサンダー】監督

今回の脚本は、森江美咲(もりえ みさき)アニメ作品を主とした活動としていますが、実写はウルトラマンジードルーブと2話づつ担当してきています。タイガは初参戦となります。例年に倣うなら、もう1本くらいはいきそうです。ただここ終盤に来てですから、今シリーズは、これだけかもしれません。

監督は前回に引き続きの辻本 貴則(つじもと たかのり)おもしろい人だと思います。さらに注目していきたくなる今回の活躍です。

やりたくてしょうがなかったんだろうなぁ、と推察する監督自らの怪獣の声当てです。『雷撃獣神ゴロサンダー』なるものです。鳴き声かなぁ、との事前予想は覆され、よく喋っております。

確かに、ゴロサンダー。広い意味では怪獣かもしれませんが、直接的ジャンルとしては「獣神」です。

獣神といえば「ライガー」ですが、それはプロレスラー。年明けの東京ドームで引退試合が控えていますが、先日の試合では「鬼神」に変化しました。

ゴロサンダーは獣神から変化することなく終わりました。
というか、このゴロサンダー。タイガたちの情報によれば、強敵らしいのですが、見ての通りボテ腹です。愛嬌を感じます。
食べることしか出来なかった無能もの、と罵られていた腹ペコ怪獣『ダイゴロウ』(映画『『怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス』)を思い出させる姿をしております。

しかも登場の仕方が、お座り状態。挙句にE.G.I.S.(イージス)の女社長であるカナを気に入ったとして、己れのおへそ辺りへ取り込みます。ゴロサンダー、おまえそれはただのスケベではないか、と思いました。

確かに、カナは綺麗な女性です。今季、的確な判断を下す三塁コーチとして称賛された西武ライオンズの黒田哲史の元妻である新山 千春(にいやま ちはる)であれば仕方がないこと・・・でもないか(笑)

何にしろゴロサンダーが「戦うことが生きがいとする」としたウルトラマンたちの情報も、噂が一人歩きしているとしか思えません。だからその後における戦いにおいて、言われるほどでもなかったとしても妙に納得してしまうのです。

何と言っても、四股さえ踏むゴロサンダーカナ救出のためお腹の先をちょん切ったら、ポヨンっとした出べそときます。強敵と喧伝された実際とのギャップぶりが却って、かわいいヤツとなってしまいました。
ウルトラシリーズが続く限り、予算の都合上また出てくることもあるでしょう。いやその前に、クロニクルのような番宣となる番組においてレギャラーを張っても驚きません。ブースカを差し置いて、ペガと共にナビゲーターを務める。人気度はともかく、見た目においては充分に「大御所さまであるブースカ」と肩を並べられそうです。

怪獣の声当てまで果たした辻本監督のミニチュアに対する偏愛ぶりについて前回述べましたが、今回もとても嬉しかったです。

高速道路を走るミニチュアカーの群れ。高架が順々に崩れていくなか逃れるように、ミニチュアカーは走っていく。表現方法なら、実景に爆発を合成して済ませられるところを、あくまでミニチュアで撮影する。う〜ん、たまらんです。

獣神であるゴロサンダーの最後も、頭上から受けた光線で地面に喰い込んでいくだけでなく、建物内からカット割りです。頭を叩かれ目を回しながらという、愛嬌を見せながら凝ったカットで散っていく雷撃獣神ゴロサンダーには大変満足させていただきました。

【トレギア=霧崎ピリカが鍵になるのか

第16話でタイガトライストリウムを得てから、タイタスフーマはどう扱われるか、注目している点です。もう登場する意味はあるのかといった強化形態であります。

放映中における評価はなるべく控えたいとは思っていますが、ここで敢えて言わせてもらえれば、タイタスフーマの扱いが惜しい。もう少し掘り下げるなり、今回のような主人公ヒロユキと並び立つ場面をもっと見せて欲しかったです。そう考えていくと、タイガももっと掘り下げられたのではないかとたびたび考えてしまいます。

けれどもまだ残り6話あります。あと6話しかない、と考えることも出来ますが、クライマックスへ向かっていくと思えば、これからという気がします。最後まで描かれきった時に、ウルトラマンたちの扱いに懸念を示した自分が笑われるような見事な展開であって欲しいと思います。

ヒーローとは真逆に位置する悪の主人公は描き切らないことも有効な演出法であります。得体が知れないままも、また一つの方法です。

当番組のダーク・ヒーローであるトレギア霧崎はここに至りその存在感をますます発揮しています。ホマレを意識不明の重体にするほど傷つけ、呼び寄せた怪獣によってカナを危機的状況へ陥れます。そしてその隙に、ピリカを襲撃する。

ヒロユキの仲間と言えるE.G.I.S.(イージス)のメンバーを躊躇なしで標的にしていきます。
トレギア霧崎の行動にはブレがありません。演じる俳優もハマっていれば、作品の鍵はやはりこのダーク・ヒーローが握っているのか。

襲撃したピリカ霧崎が手を下すことを止めて計略の変更をするほどの、何か秘密があるようです。ヒロインとするには微妙であるピリカが、今後どう存在感を示すのか。
この点もまた楽しみに待ち構えていたいところであります。

《次回》砂のお城

もう次回は20話です、今年も押し迫っています。

予告を観れば、ホマレは元気に職場復帰している様子です。街の裏で巣食う宇宙人による悪の組織ヴィラン・ギルドに、お久しぶりの外事X課の佐倉警部が登場です。

登場する怪獣もアリブンタバド星人といった、過去の作品で名を轟かせ、近年もちょくちょく出番を果たしているキャラクターです。

ウルトラマンエースで初登場のアリブンタは大蟻超獣でいいとして、バド星人です。肩書きが「宇宙帝王」ですが、ウルトラセブンを相手に光線やら超能力やら一切ないまま向かっていった初登場です。完全な素手で挑めば苦戦するのは当たり前で、命乞いのフリしてメリケンサックを繰り出すくらいが関の山でした。最後は叩きつけられて倒されるという、宇宙帝王らしからぬ最後でした。
なにせウルトラセブンが光線やアイスラッガーなど使わず、肉弾戦で倒せた唯一の相手です。自ら大袈裟な肩書きを掲げては大口を叩く者ほど、実に大したことがない例は地球に限らず宇宙にまで当てはまる法則のようです。
人生勉強になります(笑)

タイガにおいては、宇宙帝王のバド星人がどのような扱いを受けるか、その点も楽しみにしたいところです。

もちろん地球人と宇宙人の絆が描かれるそうであれば、感動の一編になるかもしれない期待が主であることも追記させていただきます。