ネタバレ感想【ウルトラマンタイガ】第18話 新しき世界のために

ウルトラマンタイガを観ている者で、ネット環境がない場合を除けば『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』を逃していないと思われます。

というか、ネット環境がなければ、このブログを訪問されませんね。相変わらずバカな出だしですみません。

ニュージェネレーションズのウルトラマンが、ついに一堂へ介しました。お互いに初顔合わせが多いといった微笑ましいシーンですが、「そうか、タイガ第1回放送の冒頭より時系列は前なのか!」といったところに興奮してしまいました。

ここがヲタのいけないところ。設定より、まず物語を楽しみましょう。

とは言うものの、今回の『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』もう完全にニュージェネ視聴世代ありきで製作されています。いちげんさんには理解不能なネタがちょくちょくというより、全般に渡って繰り広げられています。

でも1回の放映時間が長くても5分程度です。勢い第一なので細かい設定など気にせず観させてくれます。さすが坂本監督の手腕といったところです。

ただやはりというか、ネット配信だけは儲からないといったところでしょうか。ディレクターズカット版が出るようです。

もうこれは仕方がありませんね。宣伝費だけで賄おうなどの考えでは、再放送で回収などとしていた潰れる直前の円谷一族経営と同じになってしまいます。

何より購入したくなるような作品を製作できる体制を整え続けていく。まず何よりそこを優先して欲しいです。

この『ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ』は何が良いといえば、声がオリジナルであることです。特に全員が揃って、わちゃわちゃ会話している場面など人間だった際の姿が浮かぶほどです。

オリジナル俳優の一声が響くだけで、作品そのものが思い出されることはシリーズを重ねてなお継続中であることの恩恵です。幸せなことです。

ん?でもオリジナル・ボイスといっても、ギンガSになってから一身同体ごときになったけれど、確かXは別にウルトラマンがいて声優が当てていたような・・・ううん、気にしない、気にしない(笑)。それに俳優が当てているなか、1人だけ声優がばっちり決められても、と前向きに考えましょう。

そこでふと思いつく、もし次作が製作されるとしたらであります。

タイガは、どうするんだろ?タイタスフーマも抱えた地球人の主人公ヒロユキは、その時に出番はあるのか?タイガだけやる?それともタイタスもフーマも一緒にやる?
それとも代わりにトレギアを出す?これも声優が別にいる。

まだ当作も終了していないにも関わらず、来季に製作されるか不明にも関わらず、気になっている、しょうもないヤツであります。

ネタバレ及び独自解釈による偏見が含まれる内容であることをご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【新しき世界のために】ミニチュア愛

監督が予告していた通りでした。

脚本は、いつも総集編は必ず担当しているようなイメージがある足木淳一郎。そして中華料理店を観てくれ、と言わんばかりだった辻本貴則が監督です。

冒頭で走ってくる電車。これが走行の際に散らす火花が見えるではないか!これは、たまらん。ジオラマ内を走る鉄道模型を見に行けばよく思う「レールから火花が出せたりしないかな」。
電車が破壊させるシーンにおける火花は、よくあります。でもそれは火花というより爆発です。天変地異に近い巨大生物の襲撃において起きたことです。

デフォルメはされているものの、通常走行における演出は意外にないと思います。現実で描けないシーンを表現する特撮でありますから、目が奪われる光景の展開が撮影の主となります。

どこまでどう日常を取り込むか。それはCGといった合成技術で作りあげる世界とは違った、作り手の感性が如実に表れる楽しさであります。もしかしたらそれこそが特撮というより、アナログの本質的な良さなのかもしれません。

電車が走行する情景としての、監督オススメの中華料理店「玉蘭」それを取り囲む街並みが一見からしてよく作り込まれていることが窺えます。

それにしても、なぜミニチュアだと見えるほうが興奮するのか、我ながら不可解です。本来なら現実世界において、巨大生物が暴れ回る。これが見たかったはずです。
『ジュラシックパーク』の恐竜たちには感動したものです。本物のように見える特撮カットには手を握り締めていたのです。

慣れとは怖ろしいものです。今ではCGと判別がつくようになれば、これもまた現実に最も近く観せられるというだけの技術。そう冷たく割り切りだした特撮ヲタの原点還りなのでしょうか。
でもよくよく考えてみればです。実際の風景を見るたびに興奮していては身体が保ちません(笑)。幼き頃から叩き込まれたミニチュアによる表現法を、これからもずっと趣向していくことでしょう。

そして現在「ウルトラシリーズ」を始めとする特撮番組を観て育っている「これからの人たち」が更に提供してくれることを願って止みません。

やはり作品は続けられること。これが大事です。

今放送のミニチュア話しに戻ります。
ここからが凄いのです。
吊革が下がる電車の中から車窓を通して見る風景が、商品並ぶ店内から倒れ伏すフーマの顔、そして中華料理店「玉蘭」の店内カウンターから椅子まで見える。
乗車視点からの特撮カットです。うん、もう、いい、たまらんたまらんです。もうここだけで何度も見返しているか、コマ送りしいるか、わからないくらいです。

普段、自分で使用している乗り物から見せられる特撮カットは大好きです。しかもそれが移動しながらのカメラワークならば、最良の作品となります。中身がどうこうではなく、移動しつつある車窓から覗くウルトラマンや怪獣があれば、自分にとって一生保持しつづけるものとなります。

樋口真嗣は現在においてトータル的な演出しておりますが、自分にとっては特撮監督だとする理由に『ガメラ2レギオン襲来』における、走る車の中から見上げるガメラの姿があります。シンゴジラにおいても同様なカットがありますが、やはりミニチュアで作りあげられた情景のなかで展開したガメラのほうが強烈に残っています。

90年代というあの時代だったからこそ観られたカットと諦めていましたが、さらにいっそう推し進めた場面を作り出されたことには感激しかありません。

自分にとって、今回で辻本 貴則という監督は特別になりました。

オープニングに入るまでで、もう大満足!今回はこれでオシマイにしてもいいくらいだったりします(笑)

いやいや今回は特撮シーン全般に渡って冴えまくっていたと思います。ともかくカット割りが冒頭のテンションを保ったまま繰り広げられたからです。

出現する宇宙恐竜ゼットン。破壊する街では、ミニチュアの自動車が走り回ります。合成ではなく、全てが作られているところが、凄い。街並みからタイガゼットンへ持っていくカット割りの徹底さがナイスであります。

「徹底」監督の個性が光れば光るほど、こと特撮はおもしろい。乱暴な言い方をすれば、ファンを作って離さない魅力は、内容といった作品自体の出来よりも演出する個々の監督における思い入れがどれだけ提示されるかに掛かっている・・・んじゃないかな、と思っています(笑)

ゼットンの登場時に、音楽としてドヴォルザークの『新世界』が使用されました。サントラではないクラシックの曲をチョイスしております。脅威が迫る際に流す曲として、けっこう使用されていますが、特撮作品に持ってくるなど、まさに反則技ではないか(笑)。こうした自由な空気が円谷の現場における好調さを物語っているように思えます。

登場曲といい、ひときわ力を入れられているゼットン。初代を彷彿させるように、瞬間移動します。目がけて放つ光線を避けたタイガが八つ裂き光輪で応戦です。

タイガ、八つ裂き光輪が出せるんだ。

ゼットンは八つ裂き光輪を軽々と受け止め粉砕し、タイガのストリームバスターもバリアで防御です。おお、初代ウルトラマンを倒した強さが漲っております。

けれども、このゼットン。ピンチになったタイガが強化形態であるトライストリウムとなり「フウマ・レッカザン(たぶん、漢字がわかりません)」巨大な手裏剣みいたいな光線を受けてしまいます。哀れ、真っ二つにされ破れ去ります。
でもなぜ向かってくる光線にバリアを張らない、このゼットン!防げなかったかもしれないが、助かる可能性は増えたはすなのである。トライストリウムとなったタイガが最初に向かってきた際はバリアを張ったくせに、肝心な時に繰り出さないとは、なんて甘いヤツである。

ああ、でも、このゼットン。星人ではなく、恐竜のほうでした。戦略や戦闘方法などといった点では甘くならざるを得ないのでしょう。

当初は初代ウルトラマンに対した強靭さを醸し出していただけに、なにかとても残念に感じるのは作品のせいではありません。単なる個人的なゼットンというキャラに対する想い入れであります。

思い入れといえば、ゼットンを出したのはバット星人であったことはお約束です。ただバッド星人に連れ添う女性の正体がピット星人であったことが、ウルトラ世界の広がりを感じます。

地球に身を潜めるように暮らすカップルがバット星人とピット星人。もうウルトラマンは「地球を守る」といった単純な理由だけでは済まない領域へ踏み込んでいることを感じ取れます。

「片方の意見を押し付けて黙らせる、そんなの間違っている。あなたは周りに心を開いたことがありますか」
主人公ヒロユキがゼットンを出したバット星人へ向けた言葉であります。タイガたちウルトラマンがヒロユキと共にあるか分かるセリフであります。
そしてネットに埋没した多くの人たち(自分も含めて)にとって、耳が痛い指摘であります。

世相を反映して創出された今回の内容です。

ミニチュアといった特撮だけではなく、ストーリーだって深い内実があったわけです。ついついヲタ気質ばかりが先走ってしまいましたが、とても良い内容であったことも記さなければ製作スタッフに申し訳ない限りです。

《次回》雷撃を跳ね返せ!

前回に続き、トレギアこと霧崎が凶行に走ります。物陰から不意を突く形で撃つという卑劣さです。
しかも今回は、タイガをその身に有するヒロユキの同僚を標的としました。次はピリカか社長のカナか。イージスを飛び出して、責任感と共に周囲へ人を置かないようにする心持ちへ陥るようです。

次回は、社長のカナヒロユキのために何か良いことを喋りそうです(笑)
辻本監督が夢だった怪獣の声を、今度登場する「雷撃獣神ゴロサンダー」で叶えたそうです。獣神と名乗っていますが、愛嬌ありそうな怪獣です。そのゴロサンダーが登場する際の特撮がミドコロと聞けば、待ち遠しい限りです。

そしてラストにおいて、霧崎絡みの衝撃が待ち受けているようです。

楽しみでしょうがありません。