【「牙狼-GARO-」の思い出】映画『 -月虹ノ旅人-』に向けて#ヒットして欲しいのです

特撮は所詮と言ってはなんだが、マイナーな気がする。訴える層が限らた、ニッチな分野でしかないような気がします。

平成時代において特撮番組が並んだ時期といえば、ゼロ年代中盤ぐらいか。ニチアサの2番組に加え、ウルトラマンに超星神シリーズ、そして今回取り上げる牙狼。他にご当地ヒーローなどいろいろあったが、一般に放送されていたものとして5つくらいがせいぜい関の山な気がする。

やっぱりクール・ジャパンの代表コンテンツとされるアニメには及ぶべくもない。

けれども逆に捉えれば、限られたなかでも「がっちり捕まり離れられない層」が着実に存在するわけで、マニア度としてはより高いと考えていいかもしれない。普通の人とはちょっと違うオレの感性!といった自意識の塊を拠りどころとしていきたい感じです(笑)

けれどもやはり番組がないのはイタい。
ニチアサの仮面ライダーと戦隊は定番の様相を見せているものの、言い換えればこの2番組しかない。特撮冬の時代と呼ばれた80年代のメタルシリーズと戦隊に2番組しかなかった状況と変わりない時期へ未だ陥る時期もある。

90年代のように怪獣モノによる映画から例年によるアプローチという策は、すっかり超大作化してしまい難しそうだ。

幸いここに来てウルトラマンといった円谷が勢いを盛り返しているから、ありがたい。ニチアサとは違ったタイプの特撮番組が出てきてもらうことは今後における興隆ためにも是非がんばってもらいたい。

と、したところで『牙狼』であります。
夜中しか放送出来ないアダルティーな作風で挑む特撮ヒーローであります。
これまでの「大人」を意識しすぎたためヒーロー像が今ひとつだった対象年齢高い特撮作品と違い、まさしくカッコいい主人公でありました。子供も憧れるようなヒーローが、昼間にはないハードな設定な中で活躍する新境地でありました。

そして特筆すべきはウルトラマンや仮面ライダーといった過去の作品から派生したわけではない、21世紀になってから生み出されたオリジナル特撮ヒーローであり、現在もまだ製作されているのは『牙狼』だけなのであります。

雨宮慶太監督

特撮に携わる監督ならば「自分の色」が強く打ち出してくるほど好きになる、ここで書いている人の傾向であります。
「川北紘一」「樋口真嗣」「田口清隆」この3人の演出には衝撃を以って魅せられました。『ガンヘッド』『八岐之大蛇の逆襲』『ウルトラマンギンガS第14話』は思い出深い。

ここでキリよく「3人」で収めたいところではありますが、どうしてももう一人は加えずにはいられない。
「雨宮慶太」が初監督という『未来忍者 慶雲機忍外伝(みらいにんじゃ けいうんきにんがいでん)』もうデザインから映像センスから、これまでとは別次元な感じであったことを憶えております。

それから『ゼイラム1・2』『仮面ライダーZO』『鉄甲機ミカヅキ』は所有する特撮作品の中でもよく観返します。
作品集『牙』を書店で取り寄せてもらって購入したことも良い思い出です。

雨宮監督はその初めにおいて、これまでの円谷でも東映で持っていない感覚を持っていたように写りました。現在においてはやや東映よりといった捉えかたもあるかもしれませんが、それでもやはり『雨宮』という独自色は健在です。

『牙狼』といった一時期で終らずに残るオリジナルキャラクターを生み出せるクリエイターは、近年において雨宮慶太以外には有り得なかった気がします。

とは、言うものの

2005年に放送を開始した『牙狼〈GARO〉』全25話を以って翌年に最終回を迎えるものの、すぐに後日譚であるスペシャル版『白夜の魔獣』も製作されます。当時に出版された『牙狼(GARO)魔戒之書』の売り上げが非常に好調と聞けば、すぐにでも続きがありそうに思われました。

けれども次作『牙狼〈GARO〉〜RED REQUIEM〜』までは、ほぼ4年に近い間が空きます。しかも映画公開ときます。観客が入るのかなぁ〜、と心配したものです。
けれども予想を上回るヒットだった聞いております。詳しい数値等は確認していませんから、どれほどのものだったか定かではありませんが、ここから牙狼シリーズと言っていいほど立て続けに製作されます。

続編ときて、新主人公やスピンオフと毎年のように続きます。そうした新作の合間をアニメ化された『牙狼』が埋めます。

もはや『牙狼』は定番化したと考えておりました。

ところが平成から令和に移る2019年になって、テレビシリーズが途絶えてしまいます。秋になって期待していたアナウンスもなければ、どうやら新作もアニメも一切ないようです。

10月公開の劇場版『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』が唯一の作品となります。
先駆けて出版された『牙狼ぴあ』を読む限りでは、やはり製作していくうえでいろいろと大変になってきたようです。

続行には、目に見えた形で成功を収めなければ苦しいように監督のインタビューから感じ取りました。

牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』は作品どうこう以前にヒットして欲しい映画となりました。

冴島雷牙シリーズの最新作

もし「牙狼など知らん!」という方がいたならば、上記のアフィリで紹介した『牙狼ぴあ』は初心者ならばオススメの入門書です。自分も現在は友人に貸し付けています。つまり無理にでも連れて行かれる人がいるというわけです(笑)

元となるシリーズは2014年放送の『牙狼〈GARO〉 -魔戒ノ花-』全25話です。

この作品の主人公である黄金騎士・ガロの称号を受け継ぐ冴島雷牙(さえじま らいが)。テレビ第1・2作の主人公冴島鋼牙とそのヒロインの間に生まれた直系の後継者であります。

歴代黄金騎士のなかでも最強と謳われ、優しく穏やかで知略も勝れ、戦いおいては毅然と向かう。まさしく非の打ち所がない主人公のように思われます。

個人的には、この冴島雷牙は牙狼に出てきたキャラの中で最も「歪んでいる」と思っています。
牙狼シリーズに出てくるキャラは一癖も二癖もあるなかで、雷牙だけが有り得ないほどよく出来た人柄なのです。幼き頃、目前にて消えていく母親を追いかけてまた父親もいなくなる。黄金騎士・ガロの称号を承継に迷う余裕もなく、ひとすらに真っ直ぐに突き進んだ道である。しかも人並み優れた才能を有している。

雷牙に葛藤がなさすぎて盛り上がりに欠けるとされた番組でしたが、最終回直前にて「俺にはこの生き方しかなかった」と吐露します。
本来なら放送の中盤あたりでこのセリフが出てくるようにしていたら、と思ったくらいです。けれども番組まるまる使って至った雷牙の心情が、次を期待させます。
冴島雷牙の物語はこれからだ、と思っておりました。

実際すぐ製作する方向でいたようですが、諸事情で延期になったと雨宮監督のインタビュー記事です。

続編は、5年後となりました。しかし時間がかかっても製作されたことに感謝しかありません。

冴島雷牙が主人公とした『牙狼〈GARO〉 -魔戒ノ花-』初見よりも見返す分だけ味わい深く感じております。

そしてヒロインの「マユリ」に会える。これがまた嬉しい。
正直、美少女ではありません。それどころか演じる女優さんが自らビジュアルとして自信がないといった感じで答えているくらいです。
そんなことはないぞ、マユリ!と声を大にして言いたい。美人度であれば莉杏(りあん)烈花(れっか)のほうが上かもしれないが、演技が上手だったから影のある存在感がとても映えた。牙狼のヒロインの中で一番にお気に入りであったりします。
かわいいだけでは自分の心は掴まれないのである(笑)

そういった個人的事情も含め、牙狼シリーズの今後のためにも、公開される『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人』は当たって欲しい。配布されるポストカードも毎週変わるようであれば、通う意義も見つかるというものであります。

なるべく多くの人間を巻き込んで鑑賞していきたい。劇場は少なめですが頑張っていきたいです。