ネタバレ感想【騎士竜戦隊リュウソウジャー】第26話 七人目の騎士

レッド論というものがある。
いや、あったというほうが正しいかもしれない。現在におき戦隊そのものに対する議論は、あるところではあるのだろうが、活発に交わされている向きはない。
もともとが低年齢層を対象にしていることであるし、開始もまだ怪獣モノや仮面ライダーより後発だったせいか、こだわりある大人たちから仕掛けられる議論の対象から外されていた。

そのおかげか(笑)、ひっそりながら人気を保ち続けてきたように思ってきた。

しかしながら現場ではマンネリにならないよう試行錯誤はあった。新しい試みを取り入れる気質もあったことが長期に渡れた最大の理由だろう。
ただし新しい提案には反対意見は必ず出る。

轟轟戦隊ボウケンジャー』のレッドは「頼りがいあるリーダー」であったが、それまで数作続いてきた「他のメンバーをハラハラさせる勢いある先頭者」ではないことで強い反対を受けたことは有名な話し、ですよね?(笑)

ボウケンジャーのレッドにおけるキャラ付けは「従来のパターン」へ揺り戻しである。ただ別方向へまた一辺倒になりつつあるところへ、今後のことを考えて幅を持たせたい。
長期シリーズになるには、やはり理由があるわけである。

ただこのボウケンレッド。頼りがある生真面目さゆえに、お笑いに落ちていく。今までにないレッド像へなっていくのだから、人間が演じる面白さである。

リュウソウジャーのレッドは「王道」に添う方向のキャラ付けとなっている。下手をすれば、よくあるレッドの一人に数えられかねない性格づけではある。いかにシリーズの中において、独自色を打ち出せるか。
戦隊モノほど最後まで観てから判断しなければならない、と思っております。

以下、ネタバレあります、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

七人目の騎士

今回のサブタイトルだが、朝日の公式ページでは『人目の騎士』東映のページでは『7人目の騎士』どっちやねん?と、とても惑いましたが、放映における表記が『七人目の騎士』こちらを正解としましょう。
どうでもいいこと、とはいえ、こうした重箱の隅こそマニアの楽しみ。思い出は、つまらんところにこそ残るものです。いえ、それは人によります。一般例としてはいけませんでした。

脚本はメインを張っている山岡潤平。監督は期待を寄せられているだろうと思われる参加したばかりの柏木宏紀

そしてニューキャラクターとなるであろう、リュウソウ族のナダが登場する回です。

冒頭

女性が泣いております。いきなりネタばれしますが、今回の怪物を生む源となっています。人から優しさを奪うマイナソーを出現させます。
優しさを欲する気持ちの表れであることが分かります。妙齢の女性なので、求める対象が恋人なのか、それとも旦那なのか。その点が大事です。

なぜなら、そこへカナロがやってくるからです。この婚活戦士は女性に対し見境いがありません。性格というより、種族の未来を背負う重みゆえ結果が出ないことへの焦りもあります。余裕のない態度が見えれば見えるほど女性とは、うまくいかないものです。

そんなカナロを押しのけて登場となる、7番目の戦士であろうナダ。関西ノリのひょうきんな男は女性を笑わせます。女性の扱いにおいては格の違いを見せつけてきます。

女性を笑わせたところでナダカナロへ駆け寄って、正体を伝えそうになったところでオープニングです。

ところでここで登場した女優さん、泣き笑い表情だけでも、とても上手な演技をすると思いました。まだ次回も出るせいか、いつも紹介するはずの公式ページに載っていません。なんだか気になるのは、単なるマニア習性です(笑)

前半

回想シーンにて、ナダマスターレッドの肩を揉んでます、靴を磨きます、おにぎりを差し出しています。メルトがこぼす「媚びている」修行時代だったようです。

捉えた方によっては、このナダ。そこまでしてもリュウソウレッドになりたかった、と言えるかもしれません。マスターレッドを継いだコウとは修行時代は被っていない模様。どうやらリュウソウ村においては、バンバと同時期に修行していたようです。
そしてリュウソウジャーになれず、村を出た。
今回において、ドルイドンの襲来によって手助けすべくやって来たというナダだが真意は、どこにあるだろう。明るい関西系のノリに騙されてはいけない、と今は疑っております。この後、ガイソーグも出てきます。その正体になるかどうかは不明ですが、含みを持ったキャラではあります。

出現したマイナソーによって、コウが優しい気持ちを奪われてしまいます。そのため仲間である他のリュウソウジャーまで攻撃をしてしまう。これは無謀にも割り込んできたナダを庇ったためであり、敵の能力を浴びたから仕方がない・・・とはならないらしい。優しさを奪われたくらいで仲間を攻撃するなんて、あってはならないことらしい。騎士とは誠に厳しいもののようです。

近くにある者へほど、感情が複雑に渦巻くもの。優しさを失えば距離が近い相手ほど攻撃してしまうもの。なんて考えてしまう自分がいました。特撮番組は深いです(笑)

落ち込んで一人で外へ行くコウを、メルトアスナに追いかけるように頼みます。これまで呼吸の合う幼馴染み3人組の過去が初めて語られます。

コウの元来は凶暴な性格であり、メルトが懸命に止めに入る日々であったよう。そこへ村へやってきたアスナがやってきたことで、他人へ手を伸ばすようになった。

今のコウになったのはアスナのおかげだ、とメルトが断言します。この断言が後で、おやや?となります。

アスナのフォローも届かず、コウは自分がリュウソウジャー失格かと思い悩みます。

後半

どあほ!と、落ち込むコウへ面識はないにしろ兄弟子になるナダが叱責します。
マスターレッドはナダへ説いていた。強くならなければいけないが、それ以上に人を想いやる優しさが必要であることを。

けれども優しさを奪われた現状に、コウは戦いへ赴けない。

メルトから話しを聞いていたナダは指摘する。
攻撃性の塊であったコウなのだから、優しさなど備わっていたものではない。学んで獲得した後天的なもの、自らで得た気質である。だから奪われたとしても、これからいくらでも宿すことができる
以上のくだりは、座右の銘として置いておきたいくらいです。人生に対する凄い示唆を与えてくれているような気がします。

山岡脚本が好きな理由が分かるシーンでした。

ナダに励まされ、コウは戦うみんなの前へ現れる。
コウもまたマスターレッドに教えられたことを思い出す。優しさとは生まれ持ったものではなく、大切な人を大切にしたいと想うところから手に出来るものである。
安っぽい優しさとの違いが分かる教えです。本当によい番組です。

立ち直ったコウが加われば、もう無敵のリュウソウジャーです。ドルイドンを圧倒し、今回は巨大化する前に倒せそうになったところへガイソーグが突如として参戦してきます。敵であるドルイドンには目もくれず、ただリュウソウジャーを蹴散らし、けれどもトドメは刺さずに暴れるだけ暴れて消えていきます。

ガイソーグという「鎧」の出自は劇場版で明らかになりましたが、誰が使用しているかはその都度それぞれで分かりません。謎は謎のままです。

戦いが済んで、元に戻ったコウメルトアスナのおかげと言いますが、それをきっぱり否定します。

リョウソウ族の村へやって来たばかりのアスナが修行に付いていけず落ち込んでばかりの頃。それを励ますためあれこれ手を尽くすメルトの姿こそ、コウが優しさを知った出来事だった。

幼馴染み3人組の、更に奥へ入っていくエピソードには、じ〜んとします。だからこの3人はいい関係なのです。甦ったマスターピンクが消滅して落ち込むアスナを励ますコウメルトの姿を思い出します。

この3人はいいもんだなぁ〜、と思っておりましたが見返してみればである。

なんか切れ者のメルトではあるが、今の今までコウについて見識を誤っていたことになる。この方々は人間ではない、リュウソウ族なので寿命が違う。勘違いは何年ではなく、百年単位に至るわけである。
まぁ、近くにいると逆に気づかないものだよな、と納得することにします。

それにコウだって、その事を今の今まで忘れていたようだから、おあいことしよう。そう考えることにします。

【次回】天下無双の拳

今回生み出されたマイナソーは倒されていません。カナロが気にかけているマイナソーの源となった女性は大丈夫か、心配になります。

今回はラストで登場した龍井の父ちゃん。この頃はセトーがご無沙汰です。当然のように居座るナダが持つ地図と照合する地図を広げ、新たな騎士竜がちょい顔見せで、次回へ続くです。

次回は玩具の宣伝で既にその姿は確認しているものの、そこは知らないふりで楽しみに(笑)
けれどもそれ以上に楽しみなのは、ガチレウスの復活!倒されたはずなのに、どうして?そしてこき使うだけこき使う上司の再来に、クレオンはいたぶられる日々へ戻るのか。
敵へ目がいってばかりで困ったものです。