ネタバレ感想【仮面ライダーゼロワン】第1話「オレが社長で仮面ライダー」

仮面ライダーをバカにするな、とされていた時代があったそうです。
書籍『平成大特撮』から読み取れた内容に、少々驚きです。始めがいい、昔は良かった的な世代間の溝が大きいことは痛いほど感じておりました。けれども特撮とされる分野に魅入られてしまった者が抗するべき偏見は世間一般からもたらされる。そう思っておりました。

けれども、よくよく考えてみればである。
偏見の目を向けてくるとされる世間一般は関心など寄せてこない。興味がないから決めつけてくるわけである。そしてヲタ側もまた、恋愛ドラマなんてと逆返しで決めつけていくわけである。当然ながら、こちらもドラマは観ていない。
偏見も何も手を取り合うことがないのだから、ムキになっても仕方がない。

むしろ同族だと思っていた方面が、厄介だ。作品に対して「好き嫌い」を述べるならともかく、まだ開始早々で「ダメだ」と烙印を押したがる者がいる。下手すれば前作の不満から、これから始まる作品へ評価を下したりもする。

良識があれば、始まったばかりで評価はくださない。きちんと追いかけながら、あーだこーだ!といきたいものである。

と、エラそーに述べてきたが、実は仮面ライダーを追いかけていくべきか躊躇していた。これだけ巨大なコンテンツだけに内容の濃いレビューが並んでいる。
わざわざ自分ごときが参入しなくても、と思うものの、第1回を観たらはおもしろい。じっと黙っているのが惜しくなった。的外れな意見でも述べれば刺激になるだろう、と開き直ることにした。

今や仮面ライダーの敷居はすっかり高くなってしまっていて困ってしまう(笑)

以下、ネタバレあります、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

オレが社長で仮面ライダー

【プロデューサー】世界設定

令和において東映のメインプロデューサーとして活躍していくであろう大森 敬仁(おおもり たかひと)。ドライブ・エグゼイド・ビルドと、平成では3作を担当してきており、実績と将来を鑑みても現在は脂が乗っている時期と言えるのではなかろうか。
いえ、こういった言い方は失礼かもしれません。まちがいなく、乗っています。
次いでに私見を加えさせていただければ、白倉伸一郎には「たまにやれよ!」と言いたいですし、武部直美意外に直球ではない作りが好みなので関わってきて欲しいです。日笠淳もまだまだ現役を退くような年齢でもないので、前に出てきてもらいたい。

どさくさのプロデューサーの好みを語らせていただきましたが、元に戻して大森プロデューサーです。担当した3作における共通事項として、世界を巻き込む大きな仕掛けをしてくる。ドライブなら重加速によって世界中の動きを鈍くする。エグゼイドならゲーム病のによる政府が乗り出すほどの蔓延であり、ビルドに至っては世界が三つに分断されている。

仮面ライダーの存在を都市伝説で片付けられない規模で設定をしてくる。

ゼロワンにおいても、日常生活に欠かせないAIロボット=ヒューマギアが敵へ変化する。今まですぐ隣りにいた人型ロボが怪物となって襲ってくる状況を世界規模で起きないようにする。このたびのライダーにおける重要な任務である。
それに先立つ悲劇がある都市で発生したようでもある。

今回の仮面ライダーは世界でフィーチャーされる活躍をしなければならなくなりそうである。

【脚本家】最初から

大森プロデューサーが、出会えて幸せとぐらいに評価している高橋悠也(たかはし ゆうや)が脚本です。エグゼイド以来であり、今回もまた全話担当するならば、鍵では済まない重要な軸となります。エグゼイドを踏まえれば、むしろ望む状況ではあります。

ともかくテレビ放送の第1回は難しい。
個人的には最初がダメでも最後が感動であれば良し!なのであるが、番組としてはそうもいかない。むしろ着地に失敗しても、序盤を盛り上げることが何よりだ。収益といった製作を左右する点において、まずダッシュは決めなければならない。

ファーストシーンでAI人型ロボであるヒューマギアが世界に浸透していることを報せてきます。企業広告の態を取って、現代世界とは異なる状況を自然に教えてくる。
そのまま人型ロボを日常へ送り込んだ社長が鬼籍に入ったことが報道されるなか、血縁者と匂わせる主人公の若者が大急ぎで自転車を飛ばしている。
冒頭としては、これ以上ないくらいの出だしである。これ以上は無理だろうというくらいの流れである。同じことができない次回作の出だしは大変だろう、と早くも心配になったくらいである(笑)

25分もない長さのなかに、どこまで見せるか。どんな特撮番組でも鬼門と言える初回である。初回くらい通常のドラマ並みに1時間枠を与えたい、と考えたりするが、実際そうもいかない。ある程度の世界観を伝え、ヒーローを活躍させなければいけない。
ともかく内容よりも、お披露目である。

ゼロワンは、その初回から熱かった!
売れないお笑い芸人の或人(あると)が祖父の遺言で社長を継ぐ話しが出てくる。本人は目指すところが違うし、降って湧いたような話しにも乗れない。
社長の任は断って、自分が夢へ進むべく、今一度降ろされた遊園地の舞台へ向かっていく。
クビを切った支配人ではあるが遊園地を心底から大事に思っている。人の笑顔になる遊園地、それ自体が夢の実現である。
遊園地が破壊され、膝を折る支配人。そんな支配人を無情に嘲笑い抹殺を図ろうとする怪人に、或人が夢は検索で分かるものでないと叫ぶ。社長を引き継ぐことになってしまうベルトを引き受けることを決意する。変身に至るプロセスの盛り上がり方は、ここ一番!に匹敵するくらいである。

第1話だけに限ってだが、なかなか出色な出来であった。

【監督・キャスト】期待大です

初回を演出しメインでもある監督は、杉原 輝昭 (すぎはら てるあき)。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に感動した者としては、今回の抜擢には期待が膨らむばかりです。
初回を視聴すれば、ますます期待を寄せていくところです。

主人公である或人役は、まだまだながらそれなりの演技が出来る俳優でした。お笑い役は演じるのが難しい。笑わせられないシーンこそ視聴者を笑わせなければいけない。大目に見れないほど寒すぎるだけは避けたい。
演じる高橋 文哉(たかはし ふみや)は、初の21世紀生まれ主役ライダーです。これからどれほどのものになっていくか。特撮ヒーローを演じる主役の成長を見ることは楽しみの一つですが、今回はより期待しています。

主人公或人付きの秘書であるヒューマギアであるイズが、とてもチャーミングです。ヒロイン好きとしては非常に嬉しい配役です。

今回の大物ゲストとして告知されていた二人。
ウルトラの父の声も演ってくれた西岡徳馬は、初っ端にしてお亡くなりの役です。でもこれきりというわけでもないでしょう。過去なり孫を諭してたりみたいな調子の、いいところで出演してきそうです。

山本耕士のほうは、そう単純にはいきません。どうやら主人公の父親らしいのですが、追憶ではヒューマギアなのか?といった塩梅です。謎のまま、今後のお楽しみといった感じです。

或人と遊園地の支配人が笑みを交わし合うラスト近くのシーンは初回とは思えないくらいです。ところどころ笑いを誘う演出もいい。

いきなり何回でも観返せるエピソードです。楽しみでしかないスタートを切ってくれました。

次回は『AIなアイツは敵?味方?』2号ライダーが登場です。アイツとは2号ライダーのこと「仮面ライダーバルカン」を指すのか?

楽しみが増えて嬉しなぁ〜な新番組となっております。