映画・Vシネ・WEB作品からの【警察戦隊パトレンジャー】の総括

ともかく期待は大きかった。
熱が冷め出した戦隊シリーズだったが『宇宙戦隊キャウレンジャー』で持ち直したものの、またいつ気分は下降線を描くか分からない。メンバーが12人と思い切ったから、次回は王道へ戻すという方向は戦隊シリーズでたびたび見られたことだ。

けれども多人数から今度は「VS」にすると言う。
手を緩めることのない革新性に放送前の期待は、かなり高かった。高すぎたのが災いした。昨年の今頃、つまり8月が終わるくらいは「さほど」「そこまでは」ハマっていなかった。むしろ2つの戦隊を並び立たせたアイディアが今ひとつ活かしきれていないくらいに思っていた。

やっぱり2つの戦隊を一つの番組内で扱うのは難しいか。
そういえば、警察のほうのスーツデザインはそこはかとなくダサいような気がする・・・現在では、とても考えられないイメージを抱いていたものです。

マイナスな印象だったがゆえに、ひっくり返されて大ハマりしてしまう。まさに典型的なパターンになりました。

『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』という作品ですが、目線は警察戦隊パトレンジャー(以下、パトレン)にあります。快盗戦隊ルパンレンジャー(以下、ルパレン)のファンである方にとっては、その扱いの酷さにびっくりするかもしれません、とあらかじめ断っておきます。

以下、ネタバレあります、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【Vシネ】ルパンレンジャーVSパトレンジャーVSキュウレンジャー

2019年5月に劇場公開もされた同年8月に発売された「Vシネクスト」の一つです。脚本は荒木稔久で、監督は加藤弘之。エンディングは『キュータマダンシング』でした(笑)

キュウレンジャーがジャークマターの残党を追う形で、パトレンのいる世界へやってきます。
キュウレンジャーのレッドであるラッキーが、ともかく熱い!誤解とはいえ確かに公務執行妨害で、パトレンのレッドに当たる1号の圭一郎に逮捕されてしまう。後に大統領ツルギによって事情が説明されて釈放になりますが、その際に圭一郎が尋ねます。どうして逃亡できるはずなのにしなかったのか。

ラッキーのいた世界は悪の組織が支配していました。無法がはびこる状況を間近にしてきたからこそ、秩序を保つ世界を裏切る真似をしたくない。だから今回の敵が最強の力を得らるエンルギーを浴びている中へ飛び込んでいく。腰辺りの部分は強化できない敵の弱点を作る。
但しラッキーは無茶ともいえる行動の代償として重傷を負ってしまう。

幸運に頼ってばかりいるな、と圭一郎ラッキーを叱咤する一方で事情を知る件りなど、これぞレッド同志の熱いぶつかり合い!(圭一郎は1号であるが)そう、これは『キュウレンジャーVSパトレンジャー』なのである。

もちろんルパレンもキュウレンジャーのメンツと絡むが、こちらはナーガバランスの怪盗BN団が相手。怪盗同志といった趣きである。圭一郎とは重要度が違う。
話しの軸は圭一郎ラッキーなのである。パトレンを望む者としては、なかなか味わい深い構成で満足である。

ただルパレンの3人が事情によりパトレンに変身する場面がある。
ここはパトレンの3人がルパレンになる姿を見たかった。無骨な連中が華麗なる方へ、どれだけ適応するのか。笑いを取るならこちらだし、個人的に凄く見てみたい。圭一郎はもちろんのこと、特につかさが可愛くルパンイエローを決めるのか?興味が尽きません。
ちなみ咲也だけはオチが見えるような気がするのは自分だけでしょうか(笑)

 

【映画】快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film

2018年8月公開にされた仮面ライダーと併映される夏恒例の劇場版です。脚本は、香村純子。監督は、杉原輝昭です。

毎年毎年言っていることですが、戦隊にしろライダーにしろ、映画の出来が良ければ良いほど「もうちょっと長くなんないかな」。
興行的にどうしようもないのは分かるのです。戦隊と仮面ライダーと並べてこそ例年のヒットである、そこは充分に理解はしている。
戦隊は30分に、仮面ライダーは60分を合わせて、1時間半ぐらいの上映時間にする。妥当な判断であります。

それでも一本の映画として与えられる90分まるまるを当てた作品が見てみたい。

結局、パトレンとルパレンの両雄が並び立った感があった劇場版でした。90分くらい消化できそうな両戦隊の魅力があります。むしろルパパトこそ長編が相応しい。

ルパパトの、本の映画として製作されたものを見たかった。いや本心を明かせば『警察戦隊パトレンジャー』で、一つの映画を観てみたかった。これこそ無茶かもしれないが、願わずにはいられない。

【Web動画】〜もう一人のパトレン2号〜

2018年8月に映画公開に合わせる形で、2本の配信用動画が製作されました。どんどん作品が作られていくのはいいんです。
けれども配信サービス先が1本は「auビデオパス」で、もう一方は「東映特撮ファンクラブ」って、どういうこっちゃい!予算獲得のための事情も分からんでもないが、2本それぞれ別の配信先はちょっときついぞ!

とはいえ、良かったんだよなぁ〜、これが。脚本はきだつよしに、監督は葉山康一郎

1本目は『快盗戦隊ルパンレンジャー+警察戦隊パトレンジャー 〜究極の変合体!〜(前編・後編)』ルパレンのレッドとパトレンの1号の両名が共に行動するは見かけてきたけれども、残り4人の集合がわちゃわちゃしているのが最も印象的だった。感動よりおもしろいといった類いの感じではありましたが(笑)

そして2本目、何よりもフィーチャーしたかった2本目『警察戦隊パトレンジャー Feat. 快盗戦隊ルパンレンジャー 〜もう一人のパトレン2号〜(前編・後編)』ようやくです、パトレンのみと言っていいお話しです。

前任者のパトレン2号についてさかのぼるエピソードであります。テレビ本編を観ていれば、パトレン2号の前任者の顛末は悲惨なものになります。パトレンはハードなのです。

パトレンの発足当時もまた装備を持たなかったゆえに、苦戦の連続です。人々を逃すだけで精一杯という苦闘ぶりです。

ここなんです、ルパレンとの最大の違いは。
ルパレンは事情ゆえに怪盗へ変身することを引き受けたのに対し、パトレンは状況を打開するために装備として取った。同僚が傷つき、煮え湯を飲まされ続けたうえで、変身することとなった。ぐっときます。パトレンが熱さを表にしてくるわけであります。

パトレンはルパレンと違って、常にぼろぼろだ。ルパレンは華麗なる存在であれば、その分を引き受けるかのように痛々しい。けれどもパトレンはルパレンに限らず歴代の戦隊の中でも随一の苦戦を真正面から受け止める姿がある。そこがたまらない。

3人がパトレンU号といった三位一体ではなく、息を合わせて敵を撃滅するシーンには感動をせずにはいられない。

パトレンをフィーチャーすれば、胸熱の展開は必至だ。これを示してみせてくれたエピソードであった。

もっとパトレンの話しを作ってくれよ〜、との想いを新たにさせられた『もう一人のパトレン2号』でした。

この3本をまとめて観て、つくづく思うのは高尾ノエルを「元木聖也」が演じてくれて幸運でした。ハマりすぎでしょ、この役!(笑)