ネタバレ感想【宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド】#悪役サイコー#見たかったVS

戦隊モノの評価は難しい。少なくとも、自分にはそうです。

第1作目である『秘密戦隊ゴレンジャー』は記憶にありますが、詳細に至っては???特撮冬の時代と言われた80年代において、ずっと継続していたシリーズですが、熱心には程遠く、時間があったら観るくらい。宇宙刑事シリーズや仮面ライダーBLAK &RXは熱狂していたにも関わらず、戦隊モノはノレなかった。

唯一『鳥人戦隊ジョットマン』は熱狂していたが、それからはまた下降線。以前よりは観るようになったものの、だんだん流し見になっていく。

だんだん冷めていく戦隊モノに対して情熱を呼び起こしたのが『未来戦隊タイムレンジャー』と言い切りたいところですが、冷静に振り返れば「平成仮面ライダーとの抱き合わせ」が最も大きい原因です。仮面ライダーの次いで観ていた感じは否めません。

それでも仮面ライダーと並べて放送されるようになってからは、熱心に観るようになりました。タイムレンジャー以降は、毎週欠かさず観るようになっています。

ところが戦隊モノに対し、どんどん熱が下がっていく時期がきます。それは、けっこう近年の話しであります。

以下、ネタバレあります、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【宇宙戦隊キュウレンジャー】救世主へ至る道

2011年2月から翌年まで『海賊戦隊ゴーカイジャー』が放送されます。第1作『秘密戦隊ゴレンジャー』から始まった過去の戦隊を地続きとする戦隊モノの集大成です。

平成仮面ライダー第1期を集大成とした『仮面ライダーディケイド』と違って、出演してくる過去の戦隊からオリジナルキャストが出演します。
懐かしさは、かつての視聴者を呼び戻す力があり、すっかり観なくなっていた友人たちが目を向けるようになりました。
2011年6月公開の映画『ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦』など、普段なら考えられない友人たちと鑑賞したものです。たぶん原因として、その年の3月に起きた東日本大震災も大きかったと思います。世間体など気にする意味のなさを思い至ったのかもしれません。

海賊戦隊ゴーカイジャー』玩具売り上げも集大成に相応しくシリーズ最高となりました。戦隊モノとして一区切りとなった作品でありました。

次作『特命戦隊ゴーバスターズ』以降はまた通常通りといった感じでしょうか。ゴーバスターズは意欲作でありましたが今ひとつでした。それでもさほどがっかりはせず、『烈車戦隊トッキュウジャー』においては判明した設定にとても感心していました。

手裏剣戦隊ニンニンジャー』から『動物戦隊ジュウオウジャー』の頃は、なんて言ったらいいか。作品のレベルは相変わらず高い。楽しんでいる人も多いだろう。でも自分のなかで熱が下がっていくのを感じずにはいられない。
作品としての質どうこうではなく「飽きている」これを自覚した時は、なかなかショックでした。特撮ヒーローものなら何でも好きだと思っていたが、そうではなかったらしい。

無条件でなんでもかんでも、とはいかない。当たり前だが、自分の趣向が揺らぐことは、ヲタとして気張ってきた分だけ容易に認めたくないところである。

しかしながら、よくよく考えてみれば戦隊モノは当初からハマったわけではない。怪獣や仮面ライダーに宇宙刑事などと違って、初めて目にした時から自ら進んで求めていない。まさにニチアサの放送時間帯に乗っかる形で観ていくうちに、であった。

根っからの戦隊好きではない。ただ時には仮面ライダーを凌ぐ面白さを見せられて、ファンになっていた。作品自体に魅せられてきたわけである。戦隊モノのフォーマットが好きというわけではなさそうだ。

だんだん惰性に近くなっていく。それでも観続けるのは、年の功か(笑)

継続は、やはり力です。
とてもハマったというわけではありせん。それでも、おっ!と思わせて、再び熱が入りだしたのは、のっけから戦隊メンバー9人揃えていく『宇宙戦隊キュウレンジャー』でした。

【待ち望んでいた対決】宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド

宇宙戦隊キュウレンジャー』人間体は5人だが、他の4人をスーツによるキャラクターでくる。征服を防ぐではなく、支配から解放する。作風はここ最近の戦隊モノに通じる雰囲気だが、がらりと変えた世界設定が効いてくる。虐げられている立場を甘受する人々もいる。戦うことで状況を変えるヒーローが常に歓迎されるわけではない。

ニチアサであり戦隊モノということもあってか、あまりシビアへは落とし込まなかったが、いろいろ考えさせてくる作品だった。
しかもメンバーが9人に留まらず、あっさり2人も加わる。それから間を開けて、もう1人とくれば、総勢12人である。サッカーチームを超えた人数に、メンバーの誰かが出てこなくても気にしなくなるほどだ(笑)

従来の戦隊にない多人数を活かし、分かれて作戦に当たることが、仕方なしではなく自然に映る。宇宙が支配されている状況であれば、立ち向かうメンバーを多く有していたほうが切迫感もある。

メンバー設定を変えただけで、敵への向かい方もまた変わるものである。

12人で力を合わせていく。
これだけ人数が揃うとである。割れないかな、と。キュウレンジャーの中で分かれて戦うことはないのかな、と。戦隊内にて本格的な同士討ちがあったら、おもしろい。

そんな期待をしていたが、やはり難しかったか。低年齢層を一番にターゲットを持ってきている作品だから、ヒーロー同士はショックが強いと判断したか。同士討ちは仮面ライダーでやっているから、差別化を計ったか。

けれども観たかった、と思うまま終了したキュウレンジャーだった。

そんな残念な気持ちを形にしてくれたのが宇宙戦隊キュウレンジャーVSスペース・スクワッド』である。タイトルだけ見れば、キュウレンジャーとギャバンの対立であるが、そこは東映が得意とするところ。対立構図を示しながら戦わない、慣れとは怖いものの良い例となっている(笑)

中身はまさしく『宇宙戦隊キュウレンジャー』である。そして念願だったキュウレンジャーが割れて本格的に戦う。これだけでも観る価値があります。
ただ対決に至るまでの経緯が少々弱いかな、と思わないでもない。子供の手本になるようなヒーローの仲間同士であったゆえの苦しさを感じます。

スペース・スクワッドはあくまで端役に置いたことも良かった。敵のカラクリを解くのもミスリードではなく、シャイダーこと烏丸舟の機智による。対立のなかに入ってくるのも、ギャバンこと十文字撃ぐらいでなければ説得力がない。場面が少ないながらも存在感があります。

また甦らされた敵がいいところばかりだ。シンケンジャーの腑破十臓、ゴーカイジャーのバスコ・タ・ジョロキアに、ゴーバスターズのエスケイプ。そしてゲキレンジャーのメレとくる。もうサイコーとしか言いようがない、悪役メンバーである。できれば、この4人を主役に据えて欲しいくらいである。

ヒーローを際立たせるには、いかに悪役が重要か。充分すぎるほどの魅力を放った、この悪役たちにスポットライトを当てた作品が製作されないか!また一つの願望が生まれたくらいである。

しかしながら当作品はキュウレンジャーのラストという意識で製作された作品です。ルパパトで復活はあるものの、メインとしては最後を飾るといった意味では当作品になるのでしょう。

そして、もう一つの側面であるスペース・スクワッド。ラストでレスキュー部隊の編成を迫られるということが示されました。メタルヒーローも続々と復活の気配があるのか!嬉しい感じですが、次作はいつになるのでしょう。1年以上経過したにも関わらず、スペース・スクワッド関連のアナウンスがなく、不安に苛まれているファンがここにいます。

がんばってください、東映さん。レーベル「Vシネクスト」ぜひ成功させて、メタルヒーローの復権を果たしていただきたい。