ネタバレ感想【ウルトラマンタイガ】第6話『円盤が来ない』

今回はのっけから項目を作ります。

どうぞ「すっ飛ばせるよう」項目化しております。タイガについては、「2」からになります。悪いくせが「1」だと思ってくだされば幸いです(笑)。

【シン・ウルトラマン公開を控え】ニュー・ジェネファンが備えておきたい心構え

2019年8月1日に、映画『シン・ウルトラマン』2021年に公開されることが発表されました。
企画・脚本は庵野秀明に、樋口真嗣組が実制作を担当。製作は円谷プロダクション、カラー、そして東宝。ウルトラマン映画として馴染み深い松竹は加わっておりません。

『シン・ゴジラ』チームの再集結を以って作られます。初代ウルトラマンを現代の感覚で甦らせるということです。楽しみなことです。

かなりの集客を挙げることは間違いないと思われます。
作品もこれまでにないウルトラマンが描かれるでしょう。主導は円谷プロダクションではなく、東宝であり、庵野を中心とする制作集団です。絶賛する声を上げる者は必ずいるでしょう。

ここで問題にしたいのは、作品に対してではありません。さまざまな作品が制作されることによって、ジャンルが活況を呈します。庵野・樋口組が作品制作に乗り出してくれたことは非常に有り難い限りです。

幅広い層が鑑賞に訪れる『シン・ウルトラマン』。
それに観客の誰かが意見を上げます「こんなウルトラマンが見たかった!」そこで止まらずに、現況の不満を述べてくる者が出てくるでしょう。比べてテレビでやっているウルトラマンはあーだこーだ、と。

現在のニュージェネレーションヒーローズにおいても、辛辣な意見は散見できます。観る気を削ぐための妨害工作ではないか、と思うくらいの意見もあります。
けれども挙げられる評価など、売り上げたい背景がなければ大抵がそんなもんです。それはウルトラマンに限らず、平成仮面ライダーも戦隊モノも、アニメも、現在進行の作品ほど真っ先に「否」の意見が突出するのです。

作品の良し悪しを見分けるよう教えてやらなければいけない、といった使命感に駆られている記事を特撮関連誌で見かけます。残念ながら、人によっては「あり得ないモノ」が出てきただけで、受け付けられない作品になります。ヒーローや怪獣・怪人が出てくる特撮が全面に出てきた時点で、観られたものでなくなるといった意見。けれどそれもまた一理なのです。

何より、良い悪いと決めることは視野を狭くする行為であります。好評・不評といった評価が主観から抜け出しきれないのも、エンターティメント作品について回ることです。

ですから、ゴジラを観るならば『シン・ゴジラ』だけといった映画通よりも、駄作の極みとされる『対メガロ』まで愛さずにはいられないとする歪んだ愛情(笑)を育むようにしていきたいと個人的には思っています。

例えば『シン・ゴジラ』と同様『シン・ウルトラマン』が社会的現象となるくらい受け入れたとしても、自分は感動の基準を『ウルトラマンR/B』におけるツルちゃんやアサヒが見せたシーンに置きます。
好きというのは、そのようなことなのです。

【円盤が来ない】円盤が来た

田口監督がウルトラセブン並び故実相寺監督からリスペクトを受けているようなコメントを残しておりました。

そして今回の放送である『円盤が来ない』ウルトラセブンを観たことがあれば、ピンっとくるタイトルです。
ウルトラセブン第45話『円盤が来た』からのリスペクトか・・・と思いきや意外でした。「まんま続編」と言っていい作品内容でした。

ウルトラセブン『円盤が来た』に登場したフクシン。町工場に勤める冴えない青年です。カノジョはおろか友人もおらず、仕事場ではいつも叱られ、近所の人には馬鹿にされている。楽しみといえば、いつか未知の星を発見して自分の名前が付けたくて望遠鏡を覗くこと。そして人間がうじゃうじゃいるこの星での日常に飽き飽きしている。

『円盤が来ない』今回のゲスト主人公である年配男性が名乗ることはありません。しかしながら、フクシンだと思います。
当初は、自分は宇宙人で50年前くらいに地球人の友人が出来た。踏ん切りがつかないようで、ここまで来てしまったようなことを語ってきます。

もし最後に『円盤が来た』でフクシンを星の世界へ連れて行ってあげると誘ったペロリンガ星人が『円盤が来ない』のラストで登場しなければ断言できなかった。

あれから特に何も良いこともなかった50年と語る、フクシンと思しき男性。自らを宇宙人に見立てなければ心境を語れない人生を笑えるならば、それは幸福です。一体ここまで何が良くて過ごしてきたのか分からない。何か良きことを探して人生を送ってきたけれど、得られたものがあったのか見当すらつかない。

今回のテーマは、ここで書いている自分にとっても、きついものがあります。

『円盤が来た』頃のフクシンは、蕎麦屋に入ってラーメンを頼むような青年でした。
『円盤が来ない』のフクシンらしき男性は、すっかりソバ好きになっています。E.G.I.Sの新山千春演じる女所長から、一緒にソバを食べに行く約束をしただけで、星へ連れて行くためにやってきたペロリンガ星人の約束を振りほどくほどです。少々厳しい言い方になりますが、誰とも関われなかったいい年齢の男性が、自分よりずっと若いキレイ目の女性に舞い上がってしまったように写りました。
滑稽な、けれども現実において起こり得る笑えない中年の哀愁を見る想いがします。

制作スタッフが、どこまで意図をしていたかは判りません。ただ相応の年齢となって、人生の行く先がある程度見えてきた者にとって、ずしりと来る回となりました。

『円盤が来ない』ラストにおいて、望遠鏡を覗くフクシンと思しき男性の傍に、ペロリンガ星人が現れます。星の世界へ連れていくべく迎えにきたそうです。
『円盤が来た』におけるペロリンガ星人は地球征服するための先遣員でした。飛来してきた本星の円盤群とペロリンガ星人自らが、ウルトラ警備隊のホーク1号とウルトラセブンと交戦します。地球の治安は守られたようなので、ペロリンガ星人側が敗退したのでしょう。けれどもその戦闘シーンにおいて、どうやら決着したようだ程度の見せ方でした。
穿った見方をすれば、ペロリンガ星人はウルトラセブンに完全に撃退されたわけではなかったかもしれません。傷ついたまま宇宙を彷徨っている間に、年月が経ってしまった。ようやく地球へ行けるほど回復すれば、侵略作戦は失敗したけれど任務を遂行したことであるし、約束だけは果たそうと降りてきた。
ペロリンガ星人が少年に化けて行ったフクシンとの交流は、作戦のうちに止まらなかった。

フクシンにとって、本物の交遊はペロリンガ星人との間にあった。ただ踏み出すことのなかったこれまでが、それを見抜けない。変われない自分のまま、50年前と同様に自転車を漕ぐだけである。

【円盤が来ない】次回は『魔の山へ!!』

田口監督が4・5話がハードだったので6話はコメディ要素を、といったコメントを素直に受け取りすぎました(笑)

確かに宇宙ヒットマンことガピヤ星人アベルは、あのトレギアを引かせるほどの濃いキャラクターでした。愉快なヤツという側面がありました。

ただトレギアは、タイガが怪獣の力を使用した際に喜んでいました。使える力は使うがいい、といったセリフが今後どのような意味を持つのか。逃せない点であります。

E.G.I.S.の女性社長である佐々木カナが、セミ星人の少女を保護しきれなかった過去が判明します。この事件をきっかけにE.G.I.S.創業したかどうかまでは描かれませんでしたが、これからの鍵と成り得るエピソードと予想します。違うかもしれませんが、少なくとも外見上の軽さに惑わされてはいけない人物ではあるようです。

敵のトドメを刺したのは、フーマでした。前回トレギアの茶々が入りましたので、初めてすっきり終えられた回となりました。これが特筆すべきことかどうか、と言われれば微妙ではあります(笑)

それにしても田口監督の担当した3回は、あからさまに重かった。

次回は『魔の山へ!!』脚本は、林壮太郎。監督は、特撮もやるが今回は本編もだ!の神谷誠。ロケをがんばったぞ、ということなので楽しみにします。