ネタバレ感想【ウルトラマンタイガ】第2話『トレギア』

今回はいつになく力が入っている気がする。

『ウルトラマンタイガ』のBlu-ray BOX Iが、2019年12月25日に発売決定したそうである。どこで買えるかと、ここでアフィリを貼っている某サイトwを覗いてみたが予約はまだのようだ。

購入理由に作品の出来・不出来関係なしか問われれば「なし」である。前回の登場怪獣ザンドリアスではないが、特撮だってもはや絶滅危惧種。撮影は円谷と東映の2班しかないというではないか!東宝はもうやらないだろう。やらないだけの理由を書き出すと、このブログの悪い癖が出ます。本題より長くなってしまいます。少し自覚が出てきたこの頃です。

特撮作品だから購入する。これが第一だが、当然ながら理由一つで決めるわけではない。やはり「ニュージャネレーションヒローズ」がブランド化してきたからである。各作品ごと程度の差はあれ、品質は保ってくれている。あとは個人的趣向に依るだけだ。そして自分は特撮怪獣モノは大好きなのだ。

ウルトラマンなら第1期も第2期も平成も関係ない。全てを受け入れられる節操のなさである(笑)

『ウルトラマンタイガ』Blu-ray BOX の発売発表に際し、ウルトラマンタロウこと東光太郎を演じた篠田三郎がコメントを寄せてくれた。依頼した円谷もよくやったが、受けてくれた篠田三郎にも感謝である。いろいろなしがらみがあるなか、こうした盛り上げに力を貸してくれることは、ただただ嬉しい。

タイガは成功して欲しいと切に願う。

以下、ネタバレありの、独自解釈による偏見もありです。どうか、ご了承のほどをよろしくお願いします。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【トレギア】悪役を振り返る

今回は脚本が中野貴雄、監督は引き続き市野、特技監督として神谷。トリオで挑む体制は次回まで続く。その後はどうなるでしょう。演出予定の監督の名に連ねている田口清隆などは本編・特撮両方を兼ねたがりそう。予算に関係なく全部やりたいのでは?なんて考えることも今作におけるマニア的楽しみの一つである。

今回のタイトルは『トレギア』悪役名まんまときた。これは期待の裏返しだろう。ある程度の制約がかかるヒーローを、いかに魅せるか、それは悪役次第だと言っていい。そして今回のタイガがいつになく力が入っているように思えるのは、映画で事前に登場していたトレギアが好評だったことを受けているのかもしれない。

劇場版 ウルトラマンR/B セレクト 絆のクリスタル』において、背景一切不明ながら悪辣さを存分に示したトレギアルーブにとって集大成の映画に相応しい相手になる一方で、タイガへ繋ぐうえでこれ以上にない盛り上げ要素となった。

平成仮面ライダーなどで見られる次に登場するヒーローではなく、悪役で興味を持っていく。これまでにないパターンを作ったことにスタッフの気概が見えるようである。

宿敵!ゼロならベリアルであり、オーブならジャグラー。セットになって思い出させられる敵がいれば、作品として半分は成功したようなものである。後はいかに物語を紡いでいくか。少なくともタイガトレギアによって好ダッシュを約束されたようなものである。

【トレギア】に対するヒーロー像

ヒーローは悪役次第と書いてきたが、だからといって悪役に喰われっぱなしのヒーローでも困る。

特に際立つ悪役トレギアである。ヒーロー側も無策ではいられない。

タイガは日常生活において工藤ヒロユキの身体に潜んでいる形を取っている。今放送によって、その辺りの経緯が語られた。子供だった頃のヒロユキはゲスラの幼獣体をかわいがっていたが、宇宙人によってゲスラが連れ去られてしまう。止めるべく宇宙人の足にしがみついたヒロユキだったが、遥か上空で振り落とされる。そこでトレギアに破れ時空の狭間を彷徨っていたタイガが、ヒロユキの行動に感銘を受けて取り付き命を救った。
そしてそのまま12年、力の回復を計っていたというタイガである。

時を経てようやくバディ関係が顕在化したヒロユキタイガである。

ニュージェネレーションヒローズにおけるウルトラマンと人間のバディ関係といえば、ゼロ伊賀栗レイトが浮かぶ。ちょっと頼りないけれど頑張り屋の人間を、ウルトラマンが叱咤激励していく。付き合い方は様々なれど、関係性はウルトラマンが上という流れを汲んできた形だ。
なにせ、ウルトラマンの方が断然に年上である。立場が上になることは自然だろう。

タイガにおいて、ここに新機軸を入れてきた。ヒロユキは若者だが、タイガはそれに輪を掛けるような若さだ。人間設定において15・16歳くらいというだけあって、血気盛んなお年頃といった言動である。このせいかヒロユキのほうは、もう大人な雰囲気を出している。

新しいウルトラマン像が見せてくる点でも、タイガは期待できる。

【ウルトラマンタイガ】理由はある

市野監督が怪獣の登場にもきちんと理由を付けたいとインタビューで述べていた。

タイガにおいて、怪獣が暴れまわる理由として宇宙人によるオークションという設定をしてきた。地球で暴れさせることで怪獣の価値を見せつけて、売りつける。いわゆる兵器としての品評会である。

実はニュージェネレーションヒーローズにおいては、敵の襲撃理由を克服課題しているように思える。実は理由として弱い地球征服や災害と同じで出現する怪獣たち。それが悪いわけではないが、シリーズ通して話しの連続性を求められる昨今で昔ながらでは視聴者を引きつけていくには少々きついこと否めない。

ヒロユキが「ちびすけ」と呼んで可愛がっていた幼獣ゲスラは、キングゲスラとなって街を破壊する。まるで仔犬のように仕草も取っていた「ちびすけ」は、拐われた宇宙人によって脳を改造され、高く売るための「単なる商品」にされていた。

タイガという作品は朝の子供番組としての体裁を取りつつも、ハードな展開をすでに見せている。視聴者が成長した時に気づく、作品が抱えていた重さ。ウルトラマンに息づく伝統であり、奥深さを早くも二話目にして見せてくる。こうこられては、もう目が離せない。

【裏テーマ】悪辣

トレギアが人間体である霧崎(きりさき)から初変身する回でもある。

ヒロユキの行動によって、キングゲスラが「ちびすけ」へ還ろうとする。それを邪魔するトレギアは、圧倒的に強い。12年ぶりの再戦となったタイガを寄せ付けない。ちびすけとなったキングゲスラの献身的な庇いだてがなければ、また宇宙の藻屑として時空の狭間を漂うことになっただろう。

こうしてヒロユキも事態の重さを否応なく理解せざるを得なくなった。多少やんちゃ気味で手を焼くウルトラマンだが、タイガを相棒として戦う状況が呑み込めただろう。

怪獣を拐っては改造して兵器として売り飛ばす、まるで悪魔のような状況。そこに絡む「闇に落ちたウルトラマン」は、ベリアルと違って真正面からはこない。あくまで貶める手段を選んでくる。

ウルトラマンタイガヒロユキが相手する敵は、卑怯や狡猾ではすまない「悪辣」な世界に身を落としている。まったく予断許さぬ設定に、ぼんやり観てはいられない。

番組の最後でトレギアの人間体である霧崎が、少女へ風船をプレゼントする。そして頃合いを見て風船を割って、少女が驚くところで終わる。容赦ない演出で締め括るとことは油断も隙もあったものではない。

【次週】星の復讐者

今回のゲストで、佐倉警部こと風見しんごが出演致しました。ヒロユキ所属するセキュリティー会社E.G.I.S.を使って自分の手柄を立てようとする、愛すべき俗物です(笑)。この頃は派手な露出はないものの、特撮には協力的な俳優です。
デビューはアイドルとして人気を博します。まだ映画の主演を張れるほど人気があった頃に『ゴジラVSキングギドラ』にゲスト出演します。監督に特撮好きを認められて、ゴジラの言葉を含むセリフが追加されたほどです。当時は、1991年。まだゴジラが好きなんて言う者は白い目で見られる時代。いや現在でも見られるかもしれませんが、当時はさらにきつかった。それでも公言する風見しんごに特撮ヲタが悪い感情を抱くはずがありません。

その後もウルトラマンの映画にちょいちょい出演してくれています。ですので、タイガにもちょいちょいの出演するならば歓迎するところです。

次回の『星の復讐者』において監督のコメントによると、ウルトラマンタイタスの回になるということです。力の賢者たるウルトラマンがどういった活躍を見せるか。トレギアが今回よりもっと「やなヤツ」になるそうであれば楽しみで仕方がありません(笑)