【アニメのみ感想】『消滅都市』を観終えて

情報チェックは甘いです。それはヲタ的にダメなんじゃないの、と指摘されても仕方がないレベルにあります。情報は大事だと痛感しております。

それでも作品の鑑賞においては、なるべく前知識なく観たい。まっさらは無理でも、なんとなくを優先して新番組は選択です。本当ならば全チェックすべきでしょうが、そこまで根性がありません。所詮は所詮なのです。
なので、少々偉そうに論じていようとも「所詮は所詮なヤツ」だと笑ってやってください。今回はやや辛口になってしまいます。感動に水を差す内容になりますことをご了承ください。

以下、ネタバレありの、独自解釈による偏見もありです。どうか、ご了承のほどをよろしくお願いします。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【消滅都市】前振り

アニメ『消滅都市』の原案に当たるは、海外展開するほど人気のスマホ用ゲームアプリ。2014年から展開しており、アニメ化された作品は2019年4月から6月まで放送された全12話になります。

今回における感想は、ゲームは一切やっておらず、前知識なしのアニメのみを視聴した者の感想になります。

主要キャスト

ユキ:花澤香菜
タクヤ:杉田智和
アキラ:中村悠一
ソウマ:朝井彩加
エイジ:新垣樽助
キキョウ:愛美
ギーク:西村太佑
ユミコ:中恵光城
コウタ:高橋 信
タイヨウ:高橋英則
ツキ:今井麻美
スズナ:佐倉綾音
ヨシアキ:松岡禎丞
ツバサ:島﨑信長
ダイチ:津田健次郎

【消滅都市】感想

基本的には

辛口になると申しましたが、基本的に面白く観ておりました。

冒頭の消滅シーンから一転して、主人公であるユキタクヤの逃走劇。謎の巨大組織に、不可思議な守護者になれば襲撃者にもなる「タマシイ」という存在。時間や場所さえループさせるタマシイの強い想い。なかなか死にそうで死なないキャラクターたちと思いきや、あっさり殺されてしまうキャラクターもいる。
消滅した場所「ロスト」と呼ばれるところに、いったい何が隠されているのか?ロストへユキを呼び出す父親からのメッセージ。謎を追っていくうちに明るみなっていく悲劇的な真実。個人的には、これは面白そうなキャラクターになりそうだと思った怪盗団面々の暴れっぷり。

撮り溜めで一気に視聴したここで書いている人です。

基本は釈然としない

基本的に謎は解かれません。もしかしてヒントがあり考察を要せば理解できる範疇はあるのかもしれません。もしくはゲームという土台設定を踏まえれば読み取れるのかもしれない。

ただアニメだけの作品として観た場合です。

消滅した人々は、いったいどうなったのか。
ロストに呑み込まれて消滅した何万という人々は、やはり亡くなったと解釈すべきなのか。平行社会の存在は示されています。ロスト巻き込まれた人々は別の世界に飛ばされたのか、やはり消滅なのか。ならば消滅した人物を呼び出すタマシイとなってやってくる人物とは、なんなのか?ただユキや弟のソウマの単なる能力の一つなのか。

明確な解答はなくてもいいから、謎を謎のまま受け入れされるだけのエピソードが欲しい。

事の発端となったタイヨウツキ、そしてユキの父親になるダイチ。3人は別の世界からやってきた。元の世界にいる人間を救いたいようである。こちらの世界で弁舌を振るうダイチを、別の世界からやってきたダイチが眺めている。どうやら同じ世界に存在することには問題がないようである。

しかしながら同時に同人物が存在した場合の問題は?表沙汰に立たなければ大丈夫ということか?それとも密かに相手を処分している?
元の世界にいる何百万という人たちを救いたいそうだ。こちらの世界に送り込むということだろう。しかしながら共存できるならば、密かに送りこめばいい。やってきた人数が増えれば社会的不安を増すという配慮なのか?しかしながらこちら側の世界において、事を大きくしすぎて騒ぎを起こしている。

悪の親玉といっていいタイヨウが、元いた世界の何百万という命を救うことと、こちらの世界に於ける僅かな犠牲と比較するなと作業が遅延するダイチに訴える場面がある。単純に人数の多少で事を決めつけてくるのだが、そうなると「ロスト」自体が何万という人間が消滅し、なお膨張の危険性もあるとなった。ロストの謎にまつわる人々の命もまた多く失われている。
結局はタイヨウという人物は悪玉らしく強大な能力を得たかったと解釈すべきなのか。人命を救いたいなどということは建前でしかなかった、とするしかない。なぜなら連れ添ってきた人間を無理に抹殺してロスト内部に潜りこんでいれば、元の世界にいる人々を救うという当初の目的も怪しい限りだ。マッド・サイエンティストというカテゴリーに収めるしかない行動の一貫性なさなのである。

別世界の人間であるダイチとこちらの世界の住人を母とするユキは二つの世界に跨る者として未来を選べるほどの存在になっていた。これまでの不幸な出来事は起こらない「ロスト無き世界」も選べる。けれどもユキが「選ばない」ということを選んだ。ロストが起きてから、ここに至るまでの現世界。ロストが起きてからの3年間を悲しみに耐えて過ごしてきた人たちもいる。そうした人たちの存在を否定できないと言う。

だから「選ばない」という選択を取るが、これはユキが言うどちらの世界も否定できないではなく、明らかに「ロスト無き世界」の否定である。悲しみに耐えてきた人たちを想うなら、悲しみを失くそうとはならない。しかもユキの周囲で亡くなっている者たちも多くいる。特に弟を自らの手で消滅させているのだ。

もしロスト後に宿った生命を尊重すると言うならば、それ相応のエピソードが欲しい。ロストによって多数失われた人々の存在及び生命が奪われた数々の人たちを知っている主人公にしては、現状でも良しとするまでの心情があまりに弱すぎる。

【消滅都市】ゲームアプリアニメ化の典型か

ゲームアプリのアニメ化は観ない、という意見がある。自分の友人でもいる。

ストーリーよりも、やはりゲーム自体に重きを置かれてしまう。それは仕方がないことだと思いつつも、やはりアニメ『消滅都市』を視聴すれば残念でならない。設定やキャラクターなど魅力は満載ながら、決着をつけないのはゲームを煽るためだろう。まだまだこの世界は続くことが第一の着地点であるため、脳内補完といったレベルでは追いつかない「放り投げ」である。

クライマックスを終えて、これまでの世界へ戻ってきたユキは記憶を失っている。一緒に行ったタクヤは不明なままながら、どうやら生存しているようだ。だけど顔を出さないのは記憶を失くしているからか。せめて考察は、このラストシーン程度のもので留め欲しかった。

少々厳しい物言いになっていましましたが、これはあくまでもアニメのみを視聴した個人的感想であることをご了承ください。