ウルトラマン応援企画【ニュージェネレーション考】再放送の意義

再放送というのは大事だ。
70年代に生まれ現在でも人気が続くコンテンツは、決まってと言っていいくらい初放送で結果は出ていない。ガンダム、ルパン三世に宇宙戦艦ヤマトといった辺りは、もう散々語り尽くされている。最初は低迷していたものの、じわじわと人気を挙げていった。ビデオが普及していない時代である。それこそ再放送以外に起因はない。

ウルトラマンや仮面ライダーに戦隊ものといった特撮ヒーローは初放送から人気を得ていた。仮面ライダーは2号の登場からが本格的な人気であるが、上記のアニメ作品よりはぜんぜん早く良好な結果は得ている。

そして2回目の東京オリンピックを控えた現代。再放送といえば、ドラマぐらいになってしまった。アニメや特撮作品は有料へ誘う重要なコンテンツとなり、昼下がりの暇を持て余してテレビを点ける視聴者を相手にしていない。

観たいという意欲があるヲタは、テレビ局の意向など必要としない。自ら欲するところを求めていくことが仇となっている気がしないでもない(笑)

今回は前振りとは真逆な、なんて再放送はありがたいんだろうという内容になります。

以下、ネタバレ及び独自解釈による偏見(笑)が含まれますことをご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【ニュージェネ】再放送に至るまで

円谷プロダクションが他資本の傘下に収まり、一族経営が完全に消滅したのは2009年。それから10年が経過しようとしている。

この10年間は経営が変われば、ここまで変わるものかという見本みたいなものだ。
ウルトラマンの新作を2クール分に絞り、毎年のように提供する。ニュージェネジーションまで、ウルトラシリーズは常に年間通しの放送計画しかしてこなかった。ネクサスのように打ち切りに遭い、そのあおりを喰らったマックスでも3クールの放送している。
円谷一族経営末期は初放送時の製作において赤字を計上しても再放送で回収するとしていたらしい。つまり作れば作るほど赤字は嵩んでいくわけである。しかも再放送で回収といったビジョンが形になるのは、ニュージェネレーションまで待たなくてはならない。

個人的に小さな同族経営陣に泣かされた経験があるせいで、偏見ありで言わせてもらうと、結局は世間知らずなのである。他で働いた経験があるといっても、会社役員として約束された身分の円谷姓である。他で働いたことがないという役員もいる。しかも内実はどうであれ世間の認知度は抜群の円谷プロダクションである。借金とはいえ資金の調達は一般からすればかなり容易だったように映る。
取り敢えず会社が回っているから、良しとする。もちろん経営問題には程度の違いあれど気づいてはいる。解決するための策も、良好の是が非は置いて考えてはいる。けれども偉大な先代の下で育ってきているから、生まれてこのかた誰かが手を差し伸べてくれる環境に慣れきっている。汚れてでも貫く実行力が育まれていない。

プロジェクトを実現するためには、粘り強さは必須だ。要望と命令を履き違え、人の協力が得られず何ひとつ実現可能とすることはできなかった。

結局は円谷の血縁ではない者の手に渡らなければ、まともな再放送すら出来なかったのである。

【ニュージェネは】ギンガから

『ニュージェネレーションヒローズ』と銘打たれたウルトラマンシリーズの起点は『ウルトラマン列伝』からとなっている。2011年7月からだ。
それから同番組内にて新作『ウルトラマンギンガ』が放映されたのは、2013年7月。まる2年はかかっている。しかもギンガは特撮好きなら一見で分かる通り低予算の極み、たかだか全11話を前後期(6話と5話)に分ける放送スケジュールである。
これはここで書いている人の邪推だが、もし前期放送分で全く反応が得られなければその時点で打ち切ったのではないかと疑っている。ギンガ製作に当たって、リスク回避を理由にウルトラシリーズ初の製作委員会方式を採用し、劇場版を含めて製作は13本という徹底ぶりである。好評であれば延長という考えは毛頭も見えず、いつでも撤退できるよう構えていたと見ている。

だからギンガ放送時にウルトラ関連の商品を購入した者は胸を張っていい。当時の好評を受けて、ようやく『ウルトラマンギンガS』という本格的な始動へ至ったからである。
そしてオチとしては、ギンガ放送中に売り上げに貢献したぞ、と自画自賛したいがためという、卑しい心根の告白なのでありました(笑)

【再放送】観る人

いろいろ視聴媒体が増えたとはいえ、やはりテレビが中心である。
観る気がなくても、やっていたから点けていたら気になった。観出したら止まらなくなった、というライトユーザーも多少なりとも出てきてはいる。昔のウルトラマンとは違うんだな、といった具合の意見も聞いた。
子供の頃、ウルトラマンや仮面ライダーは観てきた。大人になって卒業したものの、今やすっかりテレビドラマがつまらない。映画館に滅多には行かないが、テレビは点ける。有料チャンネルに加入すれば定額で見放題と言われても、そこまで観る時間はない。第一、映画や番組など熱心に追いかけない。

むしろ観たいモノがはっきりしているヲタ層を取り込むほうが難しいのかもしれない。ウルトラマン好きのヲタなら、既に録画して観ている(笑)

番組放送がテレ東とはいえ、地上波は威力がある。なんか観ちゃったよ、と言われるようになるまで再放送を地道に続けてきたこと。しかもただ単に再放送を流すだけでなく、番組構成に手を入れる努力もしてきている。

同じ再放送でも、制作費の回収と呑気に構えていた前経営陣とは一線を画す、ニュージェネレーションである。

【元号が変わって】これからだ

特撮の盛り上がる流れは、昭和も平成も一緒だった。
まずゴジラが発端となり、映画ではガメラが続き、テレビでウルトラマンが好評を博す。そして仮面ライダーがやってくる。

けれども「令和」を迎えるに当たっては、特撮といえば仮面ライダー戦隊。その後塵を拝する形でウルトラマンといった感じである。ゴジラに至っては数年に一度の公開となり、ガメラは復活の兆しさえ見えない。

巨大怪獣からではない、等身大ヒーローから特撮へ入ってくる時代になっている。
だから、むしろ等身大ヒーローしか知らない世代(戦隊ロボはあるものの)が、巨大化するヒーローであるウルトラマンや、ヒーローものとは言えない怪獣映画がどう映って、どんな意見が出てくるか。その辺りが個人的には、とても楽しみだ。

平成仮面ライダーシリーズに比べれば、まだまだ認知度も売り上げも及ばないニュージェネレーションのウルトラマン。シリーズ継続こそが何よりも新規ファンの開拓に繋がるだろう。

仮面ライダーや戦隊シリーズは放っておいても大丈夫(笑)。ここはまだ不安定なウルトラマンシリーズに力を入れて応援だ!と、あおり文句を挙げたりします。とはいえ、仮面ライダーや戦隊に力を抜くことは有り得ませんけどね。