【浅いファンの番組レビュー】アリス『SONGS』

このサイトで主に取り扱うネタである特撮ヒーローや映画においては、多少キャリアがある目線で述べさせもらっております。つまり、ちょっと上から目線だったりする時があるわけです。

しかしながら今回、取り扱うバンド『アリス』ライブに行くと、若輩者であることを痛感します。近くの席の方とお話しをさせていただきますと、自分ごときでは下手なことが言えない雰囲気です。
凄いよな、アリスって!特に、ちんぺいさん(谷村新司のこと)をデビューぐらいの時からずっと好きだ、というご婦人などに出くわすと平伏するのみです。それって旦那さんより長いということですか?と問い返せば、笑って否定しません

と、いうわけでアリス活動停止中にファンへなった新参者の思い出も絡めて番組の感想を記したいと思います。

以下、ネタバレが含まれますので番組未見の方はご注意ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【アリス出演番組】SONGS

ナビゲーターは知らない

2019年5月25日(土)に放送されました。再放送は2019年6月1日(土)午前1時10分から、金曜深夜に当たります。深夜放送の表記は勘違いしそうです。

ナビゲーターは、大泉 洋(おおいずみ よう)「『チャンピオン』で真似してしまう」そうです。ああ、真似かぁ〜、と思いました。でも仕方がありません。1973年生まれですから、学生時代に聴いていた音楽ではなかったはずです。バブル期を反映した華やかな音楽が流行っていた時代が該当でしょう。

アルバム『アリスⅩ』(1987年12月発売)に、ライブを待ち構えていたのにテレビ出演のみで終わって残念だ!とはならないところが、さほど興味を持てていなかったことが窺えます。
ずいぶん手厳しい物言いになっておりますが、個人的体験から為らざるを得ません。学校で『アリス』を楽しみにしているというと、古いやつだなぁ〜と何度からかわれたことか!ちなみに『ザ・ビートルズ』でさえ古いと決めつけてくる意見も大半でした。結局からかってきた連中は現在において音楽を聴かなくなってます。

当時は、音楽を聴くことが「ファッション」だったのだとつくづく思います。
比べて、アリスをリアルタイムで聴いていた世代を見ろ!魂をかけていて、そら恐ろしいくらいだぞ(笑)

つまり音楽の聴き方は世代によって違うと述べたかったわけであります。

『SONGS』放映時(5/25)において、アリスはツアー真っ最中です。愛媛の松山市民会館を終えた頃です。そして次に控えるは、日本武道館2daysです。

冒頭はチャンピオンなんだけど

番組の初っぱなから「チャンピオン」を歌うアリス
『SONGS』のため、スタジオ演奏された姿が流されてきます。

やっぱり「チャンピオン」はいいですね。
アリス一番のヒット曲、けれども売り上げ枚数では『君のひとみは10000ボルト』のほうが上という事実をなんかの雑誌で読んだ時は、びっくりしたことを憶えております。
べーやん(堀内孝雄のこと)のソロのほうが売れていたんだ、と知った時は少しマニアの階段を上がった気がしたものです。でも実はアリスで発表しかけたけど、ちょうどちんぺいさんが倒れてしまったので、ソロの発売に切り替えた事情を知るのは後になります。コアな気づきと喜んでいる、まだまだな浅はかな時期でした。

ここで書いている人にとって「チャンピオン」はお茶の間にも流れたヒット曲。当初はそれ以上ではなかったです。カッコいいライブ映えする一曲ぐらいでした。
思い入れという点では『自分白書-My Statement-』や『遠くで汽笛を聞きながら』といった曲こそが、アリスの真骨頂だと頑なに信じていた時期がありました。

感動にはそれぞれの形があります。「チャンピオン」が力強い曲調と裏腹に、人生の逃れ得ない悲しみを秘めた良さを真に理解するまで時間がかかりました。大ヒットゆえに揶揄される気の毒な曲なのかもしれません。

でも深い解釈どうこう以前に、カッコいい!特にアンコールで待っているところへ、バスドラが響いてくれば、痺れるの一言です。そして現在のツアーでは今のところ「チャンピオン」がアンコールにリストされています。しかしながら長期に渡るツアーなれば、どこでセットリストが変更になるか分かりません。聴けるうちは足を運ぶべきでしょう。

ところで『SONGS』番組内にて、「チャンピオン」は冒頭に少し流れるだけ。フルで演奏しているはずなので、そこはきちんと何かしらの形で発表していただけることを番組スタッフには求めたいです。ワタシは厳しいファンなのです。

ロケ地は神戸

ツアー開始の神戸国際会館2daysにレコーディング風景の映像と、神戸の街並みを背景にアリス3人が応えるインタビューで構成されています。

インタビューで今回も「最後」という気持ちで挑んでいるということです。それはファンも毎度において覚悟することです。

もう年齢は「古希」親が亡くなった年齢より上の3人がツアーを開始する。もうやってくれるだけで感謝というか、尊敬というか。年齢を重ねれば、いかに体調管理が大変になるか身に沁みます。常にステージへ立つため、どれだけ日々気を遣って生活しているか。これだけは年を取らないと分かりません。

本気で音楽をやるならば、ヘンなものに手を出す余裕などないはずなのです。いつまでもクスリが止められないというミュージシャンは、やはり本物ではないのでしょう。

まだ3人だけで全国各地を回っていた頃の話しが出ます。苦労とは言いたくないが、しんどかった、と応えるベーやんの表現が妙に印象へ残っています。脱げずにいたロンドンブーツの存在は、アリスのおかげで知りました。だからといって自分は決して憧れて買う真似はしませんでしたが(笑)

観客が少なければ少ないほど、燃えた。何度、聞いても良いエピソードです。そしてある時から観客で埋まるようになれば、それはそれで音が大きくなっていったそうです。
つまり、アリスはずっと燃えっぱなしなわけですね。

番組のセットリスト

1.「今はもうだれも」(1975)「冬の稲妻」(1977)
(Vo/Gt)谷村新司
(Vo/Gt)堀内孝雄
(Dr)矢沢透

(Key)瀬戸谷芳治
(EPf)石坂慶彦
(Gt)林勇治
(Ba)大野弘毅

2.「愛の光」(1973)
(Vo/Gt)谷村新司
(Vo/Gt)堀内孝雄
(Perc)矢沢透

3.「限りなき挑戦 -OPEN GATE-」(2019)
(Vo/Gt)谷村新司
(Vo/Gt)堀内孝雄
(Dr)矢沢透

(Key)瀬戸谷芳治
(EPf)石坂慶彦
(Gt)林勇治
(Ba)大野弘

さらにハードへ

キンちゃん(矢沢透)がいなかったら、アリスはどうなっていただろうとよく思います。
他のファークグループと明らかに一線を課したのは、キンちゃんのリズムがあってこそだ!ここだけはファン歴が浅くても断言させてもらうところであります。
今はもうだれも」ただ聴くだけの頃でも、ドラムのカッコ良さは実感できました。「愛の光」などはパーカッションの響きがなければ意味を為さない曲だと思っています。
そして新曲の「限りなき挑戦 -OPEN GATE-」は、なんてハードなサウンドなのでしょう。とてもデビュー曲が「走っておいで恋人よ」とは思えません。70歳になって、さらに激しくなっています。

ファンは欲深い

ステージで元気だけならまだしも、テレビでも、まだまだいける!ということ確認してしまうと期待してしまいます。

もう、あと10年くらいは余裕で大丈夫ですよね。
だから『ALICE Ⅻ』(アリス・トゥエルブ)となる新譜を待ちたい。レコーディング風景を見ると、やはり3人で作り出すサウンドは違います。今回の「限りなき挑戦 -OPEN GATE-」に、まだ胸を熱くする曲を聴かせてくれれば期待してしまうのです。

ツアーが始まったばかり(2019年5月)にも関わらず、早くも要望したい欲深かな一ファンであります。