【『2』は大事】宇宙戦艦ヤマト2202

気になる作品は続編に期待してしまう。ここで成功すれば、まず大抵の作品はシリーズ化が見込める。内容に賛否両論あれ、売り上げが良ければいいと敢えて断言しておく。
続編ものに、後があるか分からない最初の暗中模索の必死感があるわけはない。前作の受けた要素を更に推し進めていく興行的色彩は強くなる。
そう考えれば、最初は「作品としての色合い」が強かったものが「商品価値へ」製作者の姿勢はどうあれ、周囲の思惑は傾いていく。だから予算が付くとも言える。

以下、ネタバレです、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【批判にせつなくなっている人用の】宇宙戦艦ヤマト2202

延々と継がれていくキャラクターというものがある。全国のみならず、世界的にまで認知されている日本のキャラクターは数多い。

有名なキャラクターであれば、当然ながら新作を望む声は常に上がる。声が上げているくらいだから、思い入れは強い。待ち望むという鬱積にも似た想いである。

新作が製作されるとなれば、期待はかなり高い。求める基準が高くなるというより、自分が求める期待に応えてくれるかどうかという側面が強くなる。当然ながら、求めるものは各個人によって違う。通常なら特に問題することもない各意見も、思い入れの分だけ過剰になっていく。
いわゆる「愛」と「憎しみ」は表裏一体というわけである。

宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』特別上映館数が回を重ねるごとに増え、次作製作も決定するところを鑑みれば成功は間違いない。ただ成功すればするほど、それに反発する声も高くなるのは「世の常」と言っていい。レビューを読むとつくづく、そう思う。

否定的な意見ほど大きく響くものである。否定の声は今回のヤマトに限った話しではない。ゴジラにもルパン三世にも、今や当たり前のように受け入れられている平成仮面ライダーの初期にも見られたことである。

こうした想いを抱く人たちがいることは忘れてはいけない。新しい要素を入れるということは、確かに誰かの思い出を踏みにじることには違いないからである。
それでも、なお新作を続けていく限り、製作陣ばかりでなく新作を待ち望む視聴者もまた覚悟を決めなければならない。

過去作品の続編やリメイクの評価は、どれだけ賛否両論が激しいなか、どれだけ売り上げられるかで落ち着く。10人の鑑賞者から文句も出ない代わり関心が持たれないより、7人が否定しても3人が熱狂すれば娯楽商品は成功するという説もある。評論が役に立たない傾向が、リメイクや続編作品には強くある。

【感想】宇宙戦艦ヤマト2022

作品情報

宇宙戦艦ヤマト2199』の三年後とした続編です。製作会社は前作同様ですが、監督や脚本・ストーリー構成といった主要スタッフが一部変更しております。

特別映画上映として、2017年2月に第一章を皮切りにして、2019年3月まで第七章に分けて随時公開されていきました。
テレビ放映としては、2018年10月から2019年3月まで全26話です。

映画とテレビの違いといえば、エンディングテーマです。単純な話しで、沢田研二が歌う『ヤマトより愛をこめて』が映画上映では最初に聴けますが、テレビは最終回を待たなければならないことです。たいしたことではないのですが、初めて映画館で大泣きさせられた『さらば宇宙戦艦ヤマト』もうトラウマといっていいほど幼少時に深く刺さっています。過去の名作に思い入れがあるファンは面倒なのです(笑)

良かった・悪かった

「無限に広がる大宇宙・・・」宇宙戦艦ヤマトを冒頭を飾るお馴染みのナレーション・・・と思いきや、なんと!敵の親分wであるズォーダーの独白であります。これだけでも、かなり期待が高まりました。なんだか妙に忘れられません。

オーバーテクノロジーによる軍用兵器量産によって戦争が繰り返されるループ。このあたりにおけるエピソードは秀逸です。個人的には嬉しい登場の山南艦長が、ついに一人きりで艦を操舵できるところまで進化したアンドロメダで出撃しながら、かつての軍友の写真を眺めてつぶやく場面が心に残っています。

もう敵を倒せばいいレベルの話しではない、そうした深さを問えるところがヤマトという作品が持つ凄さなのでしょう。
今回、主人公古代進の苦しみをみれば、戦うより平和を守るほうが数倍も難しいことを思い知らされます。時に世界情勢よりも、森雪というカノジョと過ごすことへ流れされそうになる。そんな自分が許せないというところが、テーマの深さが伺えます。個人の感情ですますわけにはいかない、スケールが大きい世界なのです。

ただ不満点と挙げるとすれば、キャラの掘り下げが薄かったことでしょうか。そのためストーリー上、多少の不明点が生まれています。ちょっとおかしいと感じた場面は説明不足が起因していると思われます。

しかしながら、映像は凄い。これはテレビでなく、映画館で、スクリーンで是非!といったクオリティです。映像に対するこだわりは旧作のヤマトから引き継いでいます。
そして『宇宙戦艦ヤマト2』第20話『ヤマト・奇襲に賭けろ!』以来ずっと待ち望んでいた艦隊戦が観られたことが、個人的な喜びです。艦隊戦といえば『銀河英雄伝説』がありますが、あれではない(笑)観たかったのはこっちだ!というのが『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』のほうなのでした。

声優ヲタの追悼と辛口

土方竜(ひじかたりゅう)こと、土方艦長を演じていた『石塚運昇』は最後までいきませんでした。没したのが、まだ67歳です。非常に残念です。せめてヤマトだけでも、とするには数多くの出演を亡くなる寸前までこなしておりました。
事実上の遺作は『ミュウツーの逆襲 EVOLUTION』になるそうです。ご冥福をお祈り申し上げます。

そして、テレサです。演じるのは神田 沙也加です。正直に申せば、下手ではありませんが、まだまだです。この程度では満足できません。もっとがんばってください。きっと伸びしろはあると思います。『聖闘士星矢Ω』でアテナと演じた中川翔子は「ダメだ」と思いましたが、神田のほうはこれからだと期待しています。

【次作は?】待ち遠しいです

2019年3月28日、第七章の舞台挨拶において続編の製作が発表されました。

これでエピローグっぽい(笑)最終話の意味が分かります。
今度の下敷きになるストーリーは、普通に踏めばTVスペシャル『新たなる旅立ち』そして映画『ヤマトよ、永遠に』ときます。敵は共通です。それともまるきりオリジナルを用意してくるでしょうか?

当時も『さらば宇宙戦艦ヤマト』まで、その後に続いた作品は認められないという声がありました。

個人的には大感動した『さらば宇宙戦艦ヤマト』ですが、見返すシーンが多い作品というと『ヤマトよ、永遠に』や『完結編』が多いのです。単純に作画能力が高く、戦闘シーンがカッコいいからです。
そして『新たなる旅立ち』では、絶体絶命に追い込まれるデスラー総統のもとへ、駆けつける宇宙戦艦ヤマト!このシーンは理屈抜きで胸熱なのです。

ここで書いている人はその程度だと思ってください(笑)。

もちろん作品が「良い」に越したことはありませんが、「残念」もまた必要なことだと思っております。「箸にも棒にも引っかからない」が無駄に過ごした気分へなります。
良きにしろ悪きにしろ、とことん製作は続けられて欲しいと思っています。