【3DCG映画のほう】GAMBA ガンバと仲間たち

しっぽを立てろ、おほほほ、おほほほ♪と、すぐ歌えるくらいガンバは憶えている。昭和にアニメを観ていた者なら、誰でも知っていると表現しても嘘ではないくらい有名だと思います。
ノロイがすっげぇー、怖かったよ!というのは観たものの共通な認識だったはずです(ですよね?w)

今回は、ガンバで最も新しく製作されていた作品をブログにさせていただきます。

以下、ネタバレ及び独自解釈による偏見(笑)が含まれますことをご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【作品情報】ガンバ

原作小説

原作は『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』作者は斎藤 惇夫(さいとう あつお)1972年に発行された児童文学になります。
ここで書いている人も学校の図書室で読みました。当時はたいていの学校図書に置いてあったと思いますが、現在はどうでしょう?確かめる術がございません(笑)。

読むきっかけは、もちろんアニメを観たから。原作は登場キャラがやたら増えているし(倍)、タイトルが「冒険者たち」となっているのもカッコいい。「ガンバ」の由来が「頑張り屋」から来ていることも、原作を読むことで認識できました。アニメでは「がんばり屋のガンバ」と自称されて理解が及ばなかったダメなヤツなのです。

やっぱり原作である本を読むと深い理解へ至る。けれども読んで良かった〜、とはなりませんでした。もう、アニメと違って哀しい結末が待っていたのです。このおかげで、2015年公開の最新作には「まさか原作通りにはならないよな」と妙な緊張感を以って観ておりました。

まさしく呪縛(笑)そういっていい原作小説でした。

ガンバの冒険

がんがん、がーんば♪ということで、ガンバといえばアニメ『ガンバの冒険』である。1975年4月から同年9月まで全26話が放送されます。昭和のアニメは夕方や朝などによく再放送されていました。浸透率が令和と較べものにならないくらい高かったはずです、たぶんですが(笑)。

印象に残る主題歌を含む音楽を担当したのは、山下毅雄 。あの『ルパン三世ファースト・シリーズをやっております。できる音楽家というのは、先鋭的なものから誰もが口ずさめる歌まで作れてしまうのですね。凡人には及びもつかない域に達していた人が作品に携わってくれたことは幸運としか言いようがありません。

劇場公開もされ、『冒険者たち ガンバと7匹のなかま』という原作に配慮しているようなしていないようなタイトルで、1984年3月に公開です。

驚いたのは続編が製作されたこと。1991年7月公開『ガンバとカワウソの冒険』同名の原作小説はありますが、あくまでアニメ版「仲間は7人」のほうの続きです。自然破壊をテーマにした、ガンバの後日談くらいに捉えていいと思います。この映画こそ『ガンバの冒険』に思い入れがないときついかもしれません。

ガンバの冒険』自体は現在においても楽しめる作品だと思います。

GAMBA ガンバと仲間たち

きっかけ

『GAMBA ガンバと仲間たち』をレンタル屋で見つけた時に思ったことが「こんなの作られていたんだ」。
2015年という近年で、今流行りの3DCG?で製作とくれば、リメイクならばそうくるよなぁ、と。しかしパッケージを見る限りでは、中央を大きく占める青いネズミがガンバと思える。アニメ版のキャラからは見る影も無い姿である。

別に観なくてもいいかな、と思った。

しかしである。ガクシャが「池田秀一」そしてヨイショが「大塚明夫」父がノロイを演じた大塚周夫であり、『ガンバとカワウソの冒険においては敵役を演じた声優である。

ここで書いている人がこの世で最も憎いとする存在は、下手な声優である。字幕より吹き替えを選ぶヤツなので、どんなに作品が優れていても声当てがダメなら「さようなら」声優チェックはライフワークである(ごめんなさい、大げさすぎました)

ガクシャヨイショの掛け合いを想像しただけで心が震えます。そして3DCGへの興味も多分にありました。

ざっくりストーーリー

ストーリーの大筋に変更はありません。むしろいいところ取りという感じでしょうか。

街ネズミのガンバが海に憧れ出かけた先で、ガクシャヨイショなどといった仲間となる連中と一悶着しているところへ、忠太が助けを求めてやってくる。ノロイとそれに操られたイタチたちによって故郷が全滅に瀕していることを訴える。
助けにいくガンバたち。待っているのは、ヒロインのシオジに海岸べりの一角まで追い詰められたネズミたちである。

襲撃してくるイタチたち、そして月影をバックに現れるノロイ。狡猾な存在感を示しています。

追い詰められていくガンバたち。しかしながらガクシャが島のネズミたちに伝わる歌から、海流が一定期間収まることに気づきます。その間に隣りの島への脱出行が始まります。
ガンバは囮となって引きつけ、他の一緒に来た連中もまた大波が打ち寄せるまでイタチたちを引きつけるべく奮闘します。

ノロイが迫ってきます。絶対絶命にまで追い詰められます。しかしながら途中で知り合っていたオオミズナギドリのツブリの手を借りて、ガンバは自ら立ち向かっていきます。

鑑賞の感想

主人公であるガンバはとりあえず勇敢に描かれれば問題は生じません。

やはり一番の懸念は、敵役です。アニメのノロイは圧倒的な恐怖として、誰もの胸へ強く印象を残す存在でした。アニメ史に残る悪役です。大塚周夫の声が迫ってきてこそです。
その点において『GAMBA』はうまくやったと思います。恐怖より狡猾さを押し出し、圧倒さよりもいやらしさの方向へ持っていったのは、とても良かったと思います。最も嫌な相手である感じがよく出ていました。

3DCGならではの映像も観れ、またエンディングが凝っている。切り絵風のアニメにして、流れる歌は倍賞千恵子とくる。変にこだわっている映画なのでした。

元々の話しがいい『ガンバと仲間たち』である。まったく知らなかった子供たちが気に入ってくれることは嬉しい限りであり、また必然なのかもしれません。

見返す契機に

ところでこの『GAMBA ガンバと仲間たち』ずいぶん大ゴケしたみたいです。製作費が20億に対して、興収は3億という惨敗ぶりです。
当時において公開されていたなんて、まず知りませんでした。仮に例え知ったとしても劇場まで足を運ばなかったでしょう。やはり以前の作品を知る身としては、どうしても比較してします。すっかり変わり果てたガンバの姿に劇場まで行かなかった。

総製作は「白組」だそうです。キャラクター使用におけるロイヤルティーの問題か何かが発生したか?『STAND BY ME ドラえもん』を製作したこともあれば、『ガンバ』もアニメキャラそのまま持ってきてもおかしくなかったように思われます。もしくはスタッフ自身が過去のアニメと切り離したかったか?
憶測から出ないのでここまでとしますが、ガンバ自体は現在の子供にも受け入れられるのだから、古参のファンも引き込む工夫があれば、もう少しマシになったのではないかと思います。

けれども個人的には『GAMBA ガンバと仲間たち』は楽しめました。と、同時に『ガンバの冒険』を観返したくもなりました。そう考えば、製作陣には感謝したいです。かなり痛手を被ったようですが、その意気、買います。