【『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の元?】三大怪獣 地球最大の決戦

現在は2019年4月末日に近いある日である。令和という新しい元号へ変わる日を間近に控えた平成のある日である。

やはりテレビでやっていないというのが、ハンディなのか。有名な俳優が出演していないというのも大きいのか。
公開を1ヶ月後に控えているにも関わらず、「えっ、ゴジラ、やるの?」と言われている始末である。ならば、少しでも訴えるべきだと今回はゴジラネタである。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』と出てくる怪獣が丸かぶりの作品である。

きっとこの前振りネタが後に懐かしい想いで振り返ることになることを信じてます。悪い予感が当たって興収が今一つなんてならないよなぁ〜。大ヒットすれば、本家本元の日本でも製作に入るかもしれないじゃない(笑)。

以下、ネタバレが含まれます。独自解釈も酷いかもしれません。どうか平にご容赦のほどをよろしくお願いします。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【三代怪獣 地球最大の決戦】小ネタが多いのです

唯一と初

三大怪獣 地球最大の決戦』は1964年、昭和に直すと39年の12月20日に公開されています。
前作『モスラ対ゴジラ』は1964年4月29日。同じ年にゴジラが2本も!なんて素敵な年でしょう(笑)
理由が予定していた黒澤明の映画が遅れていたため、というドル箱と評されていた怪獣映画も大御所監督のあおりを受けた格好です。

けれどもそのおかげで、同じ年に2本の製作が叶いました。そして、同じ年に2本製作された唯一の例となりました。半年毎にアニメ版ゴジラは公開されましたが、これとは事情が違います。

しかも平成から知る世代には、正月公開が基本なゴジラですが、初めての正月公開がこの『三大怪獣 地球最大の決戦』になります。

1964年という年はゴジラにとって、唯一と初を兼ね備えた年度となったのです。

連続もの

なんとなく連続物だろうという気配を漂わせる昭和の2代目ゴジラですが、はっきり匂わせた作品としては『三大怪獣 地球最大の決戦』が初ではないでしょうか。

平成ゴジラや機龍にメカゴジラは全面に押し出す形でシリーズを謳っています。

三大怪獣 地球最大の決戦』においては『モスラ対ゴジラ』に『空の大怪獣 ラドン』の直接的に続く作品として劇中のセリフから察することができます。
ラドンは悲しい終わり方をしています。ゆえに生き残りがいて、嬉しいと後で思いました(笑)リアルタイムの追っかけでないので見る作品は前後するビデオ世代ですから。モスラは双子だったけれど、もう一方は死んでしまった。生まれて直ぐにゴジラと戦うからだよ、と憤りつつちょっと悲しかったことを憶えています。

それにしても2代目というのは、ゴジラといい、ラドンといい、モスラは何代目?か分からないけれど、この世代(笑)の怪獣は気のいいやつばかりです。

勘違いさせる『三大怪獣』

ネットで情報が確認できる現代においては『三大怪獣 地球最大の決戦』の三大怪獣がどれを指すか分かります。
「ゴジラ・モスラ・ラドン」この三大怪獣が宇宙からやってきたキングギドラを相手に地球最大の決戦を繰り広げる。タイトルを素直に読めば、その通りです。

しかしながら「東宝チャンピオン祭り」における『三大怪獣 地球最大の決戦』のタイトルが『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 地球最大の決戦』これに惑わされて、勘違いを長くしておりました。

阿呆だな、お前と言われれば、その通りです。でも実は勘違いしていた同年代は多いんじゃないかな、と思いたいです(笑)

タイトルに

映画公開時に『ゴジラ』の名がタイトルから外れた最初の作品になります。他には『怪獣大戦争』『怪獣総進撃』になります。ゴジラが主役じゃないような『メカゴジラの逆襲』もあります。

今後において『ゴジラ』の名がタイトルから外れる作品は作られるようになるか?製作されるとしたら、どんな風な感じになるかな?ヲタはいろいろ想像するのです。

【三大怪獣 地球最大の決戦】ストーリーめいたもの

ざっくり、こんなお話し

異常気象に見舞われた日本に、いつになく流星が降りそそぐ。黒部ダムにも隕石が落ちます。後のキングギドラです。

一方、秘密裏に来日をしようといたサルノ王女ですが搭乗していたチャーター機が爆破。しかしながら何やら金星人と名乗って怪獣たちの出現を予言してまわります。
生存していたのか、と暗殺団が動き出す。もともと王女の護衛をするはずだった進藤刑事が保護へ走る。一方で予言通りに、ラドン、そしてゴジラが出現。もちろん本能のまま両怪獣は戦っております。

そんな折り、キングギドラが出現します。かつて金星文明を滅ぼした、やばいヤツということで、インファント島の小美人もモスラを呼んで協力してくれるようです。

いきなり一致団結とはいかなかった三大怪獣でしたが、モスラのがんばりにゴジララドンも協力します。キングギドラを追い払い、地球文明は危機を脱するのです。

暗殺団から守りきったサルノ王女もまた帰国するのです。

当時は、ずっこけた、が!

キングギドラが現れたことで、モスラゴジララドンを説得にかかるシーンがあります。
解説は「ザ・ピーナッツ」もとい小美人がしてくれます。ええ、とても優しいお姉さんとして分かりやすい言葉で教えてくれます。
なんかねぇ〜、「おかあさんといっしょ」みたいなノリに感じてイヤだった。怪獣同士のやりとりを、もうちょっと雰囲気ありげに伝えてくれたら、だいぶ印象も変わっていたと思います。
でも、いやいやするゴジララドンもそんな悪い気もしなかったし。絶対に年下であるモスラを困らせるなんて、お前らダメだなーなんて思っていたりしました。

けれども単身キングギドラに向かっていくモスラ、それを放っておけず参戦するゴジララドンには胸が熱くなります。現在では当たり前のパターンかもしれませんが、やはりピンチに見かねて「やっぱり力を貸すぜ」のノリはたまらないです。怪獣ものなのにという声があるのを承知で敢えて、ヒーローものが多数輩出する以前にやったことは特筆に値すると言い切ってしまいます。

『ローマの休日』より、こっち

子供の頃の刷り込みとは恐ろしいものです。
本作のストーリーの目玉として、王女さまと護衛に当たった刑事との淡い恋愛感情が挙げられます。最後にお互いが見つめ合うシーンは、初めてと言っていい、怪獣が出てくる作品で大人な感情が湧き上がりました。人間のシーンで感動したのです。

後に『ローマの休日』をベースしたようなお話しだと知りました。しかしながら、こちらは命を狙われます。しかも怪獣まで出てきて、世界の危機まで迫ります。緊迫感が違います。

オードリー・ヘップバーンの『ローマの休日』に心奪われているファンには申し訳ないのですが、個人的には『三大怪獣 地球最大の決戦』のほうがドラマティックだぞ、と言いたいです。
いや、比較すること自体がまちがいかもしれません(笑)。

個人的には、本多・円谷コンビのゴジラ作品において、お話しとして一番に好きかもしれない。
謎めいた雰囲気のなか、アクションあり、恋愛あり、そして怪獣たちに対して奔走する人たちがいる。
娯楽作品としての愉しめる仕上がりです。SF作品にしては、アクの強さもありません。

あっ、でもラストシーンが、海を渡っていくモスラゴジララドンが海岸からお見送りです。これでお終いとするところは、ある意味「シュルレアリスム」を感じなくもないです(笑)。