【もう一つの平成仮面ライダー】仮面ライダーSPIRITS第3巻の1『彷徨の雷鳴』カラーライド版

ここを書いている人が好きで始めているシリーズ『仮面ライダーSPIRITS』の第3巻に入りました。
前の記事はこんな感じです。

そして今回は単行本の1話だけというケチぶりである(笑)

しかし仕方がないことなのである。なにせ今回のエピソードは『仮面ライダーSPIRITS』第一部に当たるなかで、激しさとロマンスが入り混じった傑作である。思い入れ深いのである。泣かずにはいられない話しだからである。

だから今回の挿し込む画がカラーライドになった……というわけではありません。単純に気が付かず、そしてこれから特装版を押そうという魂胆です(笑)。

なにはともあれ、気合いが入る今回なのであります。

以下、ネタバレが含まれます。独自解釈も酷いかもしれません。どうか平にご容赦のほどをよろしくお願いします。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【裏番組】仮面ライダーアギトは

今回の『仮面ライダーSPIRITS』第3巻最初に収められたエピソード『彷徨の雷鳴』は前後編です。そして初めて休載が入った回でした。この頃は連載を待ち構えておりましたので、よく憶えております。

前編がとてもいいところで終わります。次月は休載だよ、との予告にどれほど絶望したか(笑)。
連載は秋口に入っております。

ニチアサで放映されていた『仮面ライダーアギト』もクライマックスに入って盛り上がっております。木野 薫(きの かおる)アナザーアギトがカッコ良かった。話しが緊迫していくなかで氷川くんのボケぶりが笑わせてくれる頃です。

つまり両方で盛り上がって、しょうがない頃でしたね。

【確認の意味で】仮面ライダーストロンガー

今回のエピソードの元となった『仮面ライダーストロンガー』1975年4月5日から12月27日まで放映されました。全39話です。仮面ライダー第1期シリーズの最終作です。

仮面ライダーストロンガーこと城 茂(じょう しげる)。登場当初は、ざっくばらんな荒っぽい男前という感じでした。けれども回を追うにつれ、優しいお兄さんになっていきます。演じていた荒木しげるの要望に時代という側面もあったのでしょう。

ここ『仮面ライダーSPIRITS』では、当初の設定通りの城茂であります。昭和の各仮面ライダーそれぞれ個性が与えらえていたことを認識させてくれるところが、このコミックの素晴らしさです。

そして『仮面ライダーストロンガー』で忘れられるはずがないのが、岬ユリ子こと電波人間タックル。勝気なお嬢さんでした。と口喧嘩が絶えない仲でした。

けれどもタックルはデルザー軍団のドクターケイトの毒で余命が少ないなかでも、茂には告げません。そして最後の力を振り絞って戦い散っていきます。子供ながら、とても悲しかったのを憶えています。
ヒーロー番組だと改造で甦ってきてもいいところかもしれませんが、見晴らしのいいお墓で眠っています。

ユリ子の最後の交流はそのまんまコミックでも描かれています。

『仮面ライダー龍騎』劇場版で登場した仮面ライダーファムが初の女性ライダーとして喧伝されました。この時に昭和仮面ライダーを観てきた者たちからは、タックルこそ初の女性ライダーという声も上がりました。個人的には、このコミックで語られる解釈を取りたいと思っています。

【ストーリー】彷徨の雷鳴

今回の狙いは仮面ライダー

前回のデビルズテーブルから飛び立った敵秘密基地の内部で幹部3人組が話すところから始まります。阻止され続ける計画に、そろそろ仮面ライダーの存在が無視できなくなってきたようです。そこである者を呼び出します。

『ムラサメ』このシリーズ本来の主人公が初登場です。けれどもこの頃は洗脳されたままです。他の仮面ライダーが危うく逃れてきた脳改造を受けている。それが仮面ライダーZXの出発点です。

そして今回の敵の目的は苛烈です。これまでは自分たちのための実験といった色合いでしたが、ムラサメに命じているのは「仮面ライダーの抹殺」なのです。

戦いが容易ならぬものになる予感を漂わせます。

茂の現在

ところ代わって、神奈川県三浦海岸。のどかな日本の漁村風景です。

運転する滝の向かう先は立花藤兵衛、呼び名は「オヤっさん」(以後、これで)動き始めた敵にインタポールからも協力を仰ぎたいといった要請を伝えにいくためです。
同行にはアンリではなく、志願者の三影英介です。不愛想なやつであります。
向かう途中でたちの乗る車を乱暴に追い抜いていくバイクがあります。それはです。向かう先は、そこなのかと思いました。

戦いの後、ずっとお墓のそばにいたようです。きっと毎朝、来ているのでしょう。ちょっと胸が締め付けられます。

到着したたちを迎えるオヤっさん三影が他の仮面ライダーの所在を尋ねますが、答えられないと返します。もう戦いに巻き込みたくない感じです。オヤっさんらしくないです。
そこへあっさり「バリバリの改造人間」だと言ってしまうがやってきます。

どうやらオヤっさん二人はここでバイク屋を営んでいるようです。

翌早朝、滝はオヤっさんにらしくない件について聞きます。

一方、三影は敵の幹部ひとりと接触していました。

襲撃

は今朝も日課となっているユリ子の墓へ訪れます。
供えたユリ子に因んだ百合はもう……、その時に声がします。

操られているとはいえ仮面ライダーZXとなる村雨良の初顔見せです。
それから同じような格好をした様々な人種の者たちが一斉に姿を現します。13体います。容赦無く攻撃をしてきます。
茂もならばと「エレクトロ・ファイヤー」で応戦です。

一文字隼人』に出てきた改造人間兵士をずっと精悍した感じです。精鋭部隊だそうです。

改造人間の姿を見せる、ここではコマンダーと呼ばれるムラサメが問います「ソレガ、オマエの姿か」

戦闘

立花レーシングに戻ってきた三影オヤっさんに銃を向けます。敵組織へ行く態度表明です。

敵と交戦に入った仮面ライダーストロンガーですが、技が効きません。
その横でコマンダーであるムラサメユリ子の墓前に立ちます。そして茂に問います。
「オ前ト同ジ、『カメン・ライダー』ナノカ」と。

敵の猛攻が迫るなか、仮面ライダーストロンガーことがこう答えるのですからタックルの位置付けに異議は唱えられません。

三影の襲撃を交わすなか、オヤっさんに打ち明けます。ユリ子の悲しい結末を。それで懲りたそうです。もう戦いに改造人間であっても巻き込みたくない。オヤっさんの心情が痛い。

どうやら仮面ライダーストロンガーと改造部隊一体一体とは能力がほぼ互角の模様。しかし数が違う。
けれども仮面ライダーストロンガーはチャージアップできる。すれば敵を圧倒します。
しますが、ムラサメことコマンダーは強い。チャージアップした仮面ライダーストロンガーでさえ、今度は圧倒される始末です。為す術なく仮面ライダーストロンガーは海の藻屑と消えていく。

ゆずり受けた技

そこへオヤっさんがやってきます。その二人にムラサメことコマンダーは、城茂は完全に破壊したと告げます。
怒りのオヤっさんは乗ってきた「テントロー」でムラサメことコマンダーに突っ込んでいきます。軽く払いのけられ、首を掴まれ絶体絶命のオヤっさん

そこへ口笛がしてきます。がなにげない態度で姿を現します。けれども血だらけのボロボロです。そして変身します。

ストロンガーの前口上が聞こえてきます。
「天が呼ぶ・・・・地が呼ぶ・・・・人が呼ぶ・・・・悪を倒せと俺を呼ぶ・・・・聞け悪人ども・・・・」

この姿にオヤっさんは蒼白になり、「ヒデェ」とが呻くくらいです。
こんなズタボロになった仮面ライダーは見たことがありません。第2巻の『ライダーマン』も血を吐き仮面が壊れましたが、あちらはほぼ生身の人間です。
はバリバリの改造人間であり、損傷具合がその比ではありません。改造人間ゆえにまだ立ててしまう状態です。

たぶん立っているので精一杯なはずですが仮面ライダーストロンガーは向かっていきます。

敵の攻撃を一方的に受ける状態の仮面ライダーストロンガー。けれども狙いはムラサメことコマンダーに辿り着くことです。両腕を相手の両肩へ乗せます。あの技を繰り出す体勢に入ります。
オヤっさんは必死になって止めるよう叫びます。けれども答えは「命にゃあ掛け時って、やつがある

ラスト

ここの会話がどういう意味を持つのか。「相思相愛」であることは間違いありません。

改造人間部隊は全滅しました。けれどもムラサメことコマンダーの首だけは三影が敵の元へ持ち去っていきます。

は再改造のせいで自爆に至らなかったようです。ユリ子の墓前で、「とんだ三枚目だぜ」と呟く姿がもの悲しい感じです。

そこへオヤっさんがやってきます。
へ「行く」と告げます。
「行くって・・・お前」と問うオヤっさんに、ユリコの墓へ目を落としながら答えます。

「約束だからよ」「なあ」

二輪咲いているところが涙です。


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