【真・2代目論】遠くなる昭和において大半の活躍をしたゴジラは2代目なのです

2019年4月3日

現時点2019年4月は平成最後の1ヶ月である。だから名残惜しんで平成……ではなく、もっと飛んで「昭和」である。
「令和」の一発目ゴジラになる『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』に向けて「昭和」の底力を示す時である。もっともゴジラがペット化と揶揄される過程でもあるので力強いことは言えない。
だが裏を返せば、もうあんなゴジラは二度と見られないかもしれない。時には愛くるしいまでのゴジラは早々見られないだろう。見せるな、とも言われるかもしれないが、あれも一時代を築いたゴジラの姿である。

平成ゴジラ(1984版も含む)以降「逆襲から登場したゴジラはいなかった」設定が施される。
今回は近年において存在を抹殺されているが、「お前こそ真の2代目だ」というゴジラに焦点を当てた内容になっています。

以下、ネタバレです、独自解釈による偏見もあります(笑)どうか、ご了承のほどを。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【事情があります】2代目が歩む道

思いの通りの人生を進めた者など、大抵はいないだろう。計らずも歩まなければならない道であったりする。傍から見れば、好き勝手をやっているように見えながら、その内実は満足より程遠かったりしているのではないだろうか。

自分の意を通しているようで、結局は状況に踊っているだけかもしれない。しかし、それもまた周囲を慮った立派な生き方である。自分はそう思う。

そしてそれは人間ばかりではない、怪獣にも当てはまるわけである。

【ゴジラの逆襲】いつ起きたの?

最初に日本を襲った初代は不幸なことに『オキシジェン・デストロイヤー』という超兵器によって骨にされてしまいました。
ただ2代目ゴジラにとっては、その意味では幸運でした。作製者共々に消滅したので、ヤバイ超兵器は向かってきません。命を取られず済みました。

それにしても、この2代目はいつくらいに起きたのでしょう?度重なる水爆実験で起きたとは思います。でもそう突き詰めると、初代とどちらが先に目を覚ましたかは不明となります。

もしかして2代目なんて安易に呼んでますが、ゴジラになったのは初代より実は早かったりするかもしれません。ただ日本へやってくるのが遅かっただけではないか。
なにせ、この2代目いきなり別種と戦っております。こっちも水爆で巨大生物化したとされているアンギラスとやり合っております。そのために日本へ来る順番が入れ替わってしまった可能性は大いにあり得ます。
けれどもそのおかげで(便宜上)2代目は生き永らえます。結果としてアンギラスのおかげです。ここではやっつけてしまいますが、後に2代目アンギラスは相棒になります。事情は知らずともどこかで相通ずる、ゴジラとアンギラスはそうした仲なのでしょう。親友とはそういうものかもしれません。

最後は氷の中に閉じ込められます。寒さには弱いようで、この時に成功した事例を踏まえて今後の対策を打つべきでした。けれども寒さを活用するまで時間を要します。


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【キングコング対ゴジラ】休養は充分です

7年ぶりの登場です。氷山から出現です。ずっと氷の中ですから何か与えられてわけではありませんが、肉付きがいい体格となっております。
ここで2代目ゴジラにとって何より必要だったのは休養だったことが分かります。たぶん起きがけからアンギラスとやりあっていたせいか線が細く、口から熱戦を吐く際にも背びれが光らなかった不調ぶりが嘘のようです。

ばたばた腕を振るくらい陽気さです。元気いっぱいです。相手の大猿の逃げ腰につけ込むことなく余裕な態度です。
この油断がいけなかった。やつは何も浴びずに巨大化した猿です。何か浴びれば(ここでは雷)ゴジラと対等、もしくはそれ以上というわけです。

もつれあった挙句、相手の大猿は悠々去っていくのに、ゴジラは海中に没します。屈辱です。次に現れる際に機嫌が悪いのも頷けます。

【モスラ対ゴジラ】さんざんです

御機嫌斜めなまま現れました。もう人相(怪獣だけど)からして違います。昔は凶悪と思いましたが、現在においては睨み付ける目がただ不機嫌そのものに映ります。

何もなくても暴れるゴジラです。当然ながら、今回もまた目前にあるものはぶっ潰していきます。
そこへ親モスラです。あっちは命がけでくるもんですから、なんとか撃退するも命からがらなゴジラです。いっそう機嫌が悪くなります。
そこへ人間の軍隊が放電作戦ときます。ええ、寒いのに弱いことが証明されているにも関わらず火力系の攻撃です。もちろんゴジラに効くはずもなく、さらに暴れされるだけです。人類に戦意高揚なままに攻撃するよりも冷静な戦略を取ることがいかに大事か教えてくれます。

敵なしとばかりに暴れまわるゴジラですが、双子のモスラの幼虫が現れます。そして糸に巻かれて身動きとれず海へ落ちていきます。
今後においても唯一の敗北は2代目ゴジラにとって大きな出来事でした。

【三大怪獣 地球最大の決戦】味方を作るには外からの敵

なんとか元気を回復したゴジラは、とりあえず日本へやってきます。行くところがなく、といった感じです。
なにせ着いた早々にラドン(こちらも2代目)とやり合います。ただモスラと違って命がけではなく、なんとなく気に入らないからみたいな不良同士の喧嘩みたいな理由に思えます。だから殺伐感はありません。

むしろ、宇宙からキングギドラなる、自分たちより破壊力に優れた怪獣がやってきます。

一匹になってしまったモスラの幼虫。とんでもないのが来たから一緒にやろうよ、とゴジラとラドンに持ちかけます。不良同士みたい喧嘩最中のゴジラとラドンが素直にうなずくはずもありません。しかしながらモスラの幼虫が吐く糸が余程のトラウマなのか、ちょっとやられただけでゴジラはおとなしくなります。それに笑うみたいなラドンにも糸です。
こうした公平を期すモスラの幼虫の態度はリーダーとしての資格は兼ね備えているかもしれません。

そのおかげか。やっぱり断ったゴジラとラドンですが、モスラの幼虫が一匹で立ち向かっていく姿に放ってはおけません。喧嘩っ早い気質がゆえに、まだ仲間とはいえないまでもいいヤツのために動く熱い心を持っています。

見事に撃退すれば、ゴジラはラドンと並んで、インファント島へ帰るモスラを見送ります。

2代目ゴジラの中で何かが変わり始めたようです。

【怪獣大戦争】もうわかってます

すっかり大人しく寝ていたゴジラX星人なる宇宙人に勝手に本星に連れていかれます。

いきなりの攻撃で目を醒ましたゴジラに驚く暇はありません。敵は強いキングギドラです。どうやらラドンはいるみたいですが、モスラはいません。戦力ダウンに違いありません。それだからこそ声を交わすことなくゴジラとラドンはタッグを組めます。
撃退すれば、嬉しくて仕方がなかったのでしょう。ゴジラは、シェーと小躍りします。

その後、X星人に操られたりしましたが、結局はキングギドラは撃退します。ゴジラたちは今回も海中です。

さて2代目ゴジラはここであまり人間と関わるとロクな目に遭わないことを悟ったのでしょう。
どこか南の島へ引っ込むことにしたようです。

【南海の大決闘】安住とはならかった

映画の正式タイトルは『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』ですが、モスラは最後にちょこっとです。もし自分が当時の子供だったら、モスラとゴジラがどんな感じで絡むか期待が大だったでしょう。

南の島でのんびり暮らしているようです。しかし退屈だったのでしょう。
「大」が付いても所詮はコンドル。ゴジラの相手になりません。海のエビラは少々手応えがあります。が、ハサミをもいだらそれきりです。

それよりも成虫になったモスラが飛んできました。ゴジラはエビラより強敵と書いて「友」と呼ぶべきモスラの許へ行きます。手合わせして欲しかったのでしょう。吐く熱戦は当てません。けれどもモスラは島民を救わなけれならないので相手をしていられません。一発張り倒してお終いです。

悪党に属するとはいえ人間のせいで、腰落ち着けていた島が爆破です。モスラに運ばれる人たちに早く逃げろーと言われるくらい、寂しさを讃えるようになった2代目ゴジラでした。

【ゴジラの息子】心は広い

怪獣島の決戦 ゴジラの息子』のタイトルが示す通り、ミニラが大活躍である。
敵怪獣は、カマキリにクモといった「おおぅ、操演すげぇな」といった見方をしなければ、大した強敵でもない。

それよりも、である。ゴジラも丸くなったものである。子供がいると違う、という話しではない。こんなブサイクな息子、俺の子じゃないと口からの熱線で焼払わなかったことである。絶対、アンギラスとやりあった最初の頃ならば、やっていたと思う。
だってさ、ミニラ見て、自分の息子だと思う?というより、思いたくないだろう、2代目ゴジラよ。

けれども息子だろうと思われるミニラと最後は抱き合って雪のなか眠りつく。やはり動物としての本能は揺るがない。子供を虐待するなんて、それでも人間か!である。
一番に愚かな動物は人間だということを教えてくれる。そして逆襲以来やっと冷凍作戦を取った人類である。

【怪獣総進撃】やっと人類が

この『怪獣総進撃』は未来設定だから時系列的に昭和ゴジラで最後尾に当たるという説もあるらしい。が、怪獣ランドの存在からそのままとする。そのままにしないと面倒そうでもある(笑)

そう「怪獣ランド」いろいろ思惑があるとはいえ、人間から怪獣たちへ住処の提供である。仲良くしていこうという話しである。

さすれば怪獣たちは文句がないようではないか。姿形どころか地球に住む巨大生物以外に共通項がないにも関わらず、怪獣たちは共存している。もちろん多少の暴走はあるだろうが大事にまでは至っていないようである。
黒人白人黄色人、国が違う住む地域が違うなどで争う人間たちの方が恥ずかしくなる。共に平和とすごすやり方は怪獣たちのほうがずっと理解している。傲慢な存在である、人間という種族は。

怪獣たちのリーダーとして、2代目ゴジラは頑張るようになる。人間さえ下手な手出しさえしてこなければ、人類の危機に自ら立ち向かっていってくれるのである。

【オール怪獣大進撃】昭和ミニラ、最後の勇姿

ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』というミニラがタイトルの一部になった唯一の作品です。

しかしながら2代目ゴジラについて語ることはありません。なぜなら夢オチというか、ここで描かれた世界には怪獣の存在しません。
子供の時に初めて観た後に怒りを覚えた作品です。そしていい大人になって見返せば、実に味のある良い作品だと思いました。

【ゴジラ対ヘドラ】ちょっと怒ります

協力的な態度をみせてくれれば、敵には回らない2代目ゴジラです。

しかしながら今回の敵は公害から生まれています。またも人間が原因というわけです。しかも相当に手強くて、溶かされたり、空を飛ぶ真似までしなくてはならないほどです。
それでも人間と協力して倒します。倒しますが、やはり少し我慢ならない態度はみせます。核やら公害やら怪獣が生まれる原因のほとんどが人類が作ります。そして、また公害を糧とした怪獣が生まれそうなのですから。

2代目ゴジラとしては他の怪獣たちのことを考えれば、不平を呑み込んでいくしかないようです。責任を負うとはかくして大変なものなのであります。

【地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン】いいやつです

もうさ、人間が身勝手なんですよ。
おい、ちょっと行って見てきてくれよ、みたいなゴジラの要請に、オーケーとばかりに来たアンギラスを、ですよ。メーサー車まで持ち出して攻撃するのです。
そのくせガイガンにキングギドラの襲来に歯が立たないとなれば、ゴジラは我々の切り札なんて言い出す始末。個人的には人類の身勝手を描いた作品の一つだと思います。
ただ劇中において、まったくそんな気配はございません。製作者にもそこまで意図があったか解りません(いや、ないだろうな)

よくそんななか、やってくれます2代目は。確かに、宇宙からくる共存はムリ系の怪獣ですから、やるしかないという側面もあったでしょうが。

【ゴジラ対メガロ】人類は見習うべき

ホントにさー、原因は人類側にあるんですよ。度重なる地下核実験のせいなんです。
それに敵さん、怒るわけです。当たり前なんです。
しかも怪獣ランドまで被害が及ぶ体たらくです。もし怪獣たちが住処を失うことで、外へ出ざる得なくなったため被害が出たら、ただの自業自得というものです。人間は何をやっているのでしょう。

それでも驚異のスーパーロボット『ジェットジャガー』の呼びかけにゴジラは応じます。
ゴジラは偉いです。人間なら、いかにも悪役ヅラした『ジェットジャガー』を一度で受け入れられないのではないでしょうか。正義の心で人間大から50メートルまで巨大化できる強い意志を兼ね備えた『ジェットジャガー』ですが、初対面で説得できるほどの姿見ではないのです。
けれども、そこは2代目ゴジラ。異種というべき他の怪獣と共存しているだけはあります。見た目で判断はしません。もはや人類のほうが、ゴジラに学ぶべきかもしれません。

因みに『ゴジラ対メガロ』映画としての評価するには視点を変えなければいけない作品です。

【メカゴジラシリーズ】敵が自分の分身ですから

ゴジラ対メカゴジラ』『メカゴジラの逆襲』において、ゴジラが取る態度は明確です。なにせ自分を模したロボットです。そいつで地球征服ときてます。

もう戦いますとも、子供の呼びかけにも答えますとも!そういえばミニラはどうした?という話しはなしです(笑)

こうして二度に渡る自分に似せて作られたメカゴジラを退けた2代目ゴジラは海へと向かいます。帰るべき場所はあるのです。

【そして現在】2代目ゴジラは

その後に作られたゴジラシリーズは、別宇宙のお話しとなっています。パラレルという捉え方もあったりします。

さまざまな世界で存在するゴジラ。しかしながら人類の敵から味方になったり、対戦した怪獣も数多く多彩に渡ります。最もダイナミックな怪獣生活を送った、初代と同じ時期に誕生した、もう一匹のゴジラ。今も怪獣ランドで平和な時を過ごしているでしょう。