【2019年秋:牙狼新作映画に向けて】神ノ牙-JINGA-

もうやんないと思っていたよー。雷牙の黄金騎士の物語はもうないのかなぁと思うこと、ここ半年(最近だな)。いきなりきたぜ、本年2019年秋が公開だそうです。撮影は終わっているだけだそうです。あとはポスプロだけな『牙狼〈GARO〉-月虹ノ旅人-』。これに向けて盛り上がっていきましょう。

以下、ネタバレ及び独自解釈による偏見が含まれますことをご了承ください。製作者などの敬称も略とさせていただきます。

【直近の作品は】スピンオフ

牙狼は深夜帯にやるアダルトなヒーローものです。
賛否は置いてパチンコから入ってくる観客を取り込むほど、大人な舞台設定です。ゲストにAV女優が出演することから、子供には刺激が強い映像が流れます。

しかしながら、牙狼という黄金騎士の物語りは描写や悲惨なエピソードは昼間に流せない内容であっても、ヒーロー番組である点は外していません。むしろ全体を通したストーリーとしては、ベタなくらいヒーローを通しています。ある意味、安心して観られる作品でもあります。
のところは(2019年3月時点)。

長きに渡るほど人気となった牙狼シリーズですが、スピンオフが発生します。黄金騎士以外を据えたお話しです。これが、くせものなんです(笑)。

銀牙騎士・絶狼である涼邑零を主人公に沿えたスピンオフ作品があります。シリーズ化するほど、人気があります。両刀を操る姿は、もしかして黄金騎士よりもカッコいいなんて思ってしまう自分がいます。
しかしながら涼邑零を主人公にした絶狼〈ZERO〉においては悲劇性が先に立ちます絶狼〈ZERO〉シリーズの最新にあたる2017年放送の『絶狼〈ZERO〉-DRAGON BLOOD-(ゼロ ドラゴンブラッド)』においてはそれが顕著です。

牙狼のスピンオフは正道で終わらせない。
それに追い打ちどころか決定打のごとき『神ノ牙-JINGA-』です。

繰り返しになりますが、『神ノ牙-JINGA-』という作品はネタバレが致命傷になりかねない作品です。これから先へ未見の方は、よく熟考のうえにしてください。

【第1話】エピソード0からして

もともとからしてである。主人公が主人公である。牙狼シリーズを見続けて『牙狼〈GARO〉-GOLD STORM- 翔』において、最強で最凶のシリーズ中最も印象に残った敵役である『ジンガ』。見事な悪役ぶりには、人気を博しても当然です。

そのジンガが転生した御影神牙を主人公にする。ダーク・ファンタジーの世界へどっぷりか、もしくは意表を突いて正義への転身か。闇から光の存在になることはよくあることです。

エピソード0とされた第1話を鑑賞して、自分の甘さに気づかされました。
倒すべき怪物ホラー。人間の心の隙間を突いて摂り付きます。倒すべきホラーは二人の子供を育て上げたい一心の母親です。夫に、保険金獲得のため妻おろか子供もろとも殺害されそうになった時にホラーになった母親です。
ホラーになってしかるべきではないか。そもそも人間というだけで守る価値があるのか、という命題を突きつけてきます。むしろ守る価値などない、と捉えられるエピソードです。

いきなりヒーローものの根源に迫る内容です。人間に希望を抱いて、魔戒騎士は戦う。そこをえぐっていくようであれば余談は許せなさそうです。

【いきなりですが】井上正大

主人公御影神牙を演じるは井上 正大。ヒーローもの好む者ならば(笑)有名な役者さんであります。

デビューは『仮面ライダーディケイド』でした。新人を起用するライダーシリーズですが、それを差し置いても「なんて下手なんだ」と思ったものです。もちろんそれから砂に水が染み込むがごとく上手にはなっていくものの、井上 正大は当初の下手さはベスト3に入るくらいだと思っております。

それが今じゃもうすっかり感服させるほどにまでなるのですから。才能とは(努力も含む)、その場で計れないものであるとしみじみ想います。

魔戒騎士になるための鎧召喚の動作が、まぁカッチョ良い。螺旋状に円を描いた後、左手を挙げるポーズは決まりすぎだろ、と言いたいくらいです。影のある好青年ぶりも板に付いています。

一方、徐々に現れてくるジンガという、お馴染みの悪役っぷりです。さすがです。

悪役がこなせる役者は息が長いと言います。井上正大みたいな役者こそ生き残れるのかもしれません。

しかも井上正大はエイピソード9にて初監督まで。『神ノ牙-JINGA-』の舞台においては出演ばかりでなく総指揮に演出までしているそうです。まるでクリント・イーストウッドばりの活動ではありませんか。

将来、とんでもない大物になって、最初は下手だったんだよ〜なんていう自分が逆に責められる時代がやってくるかもしれません(笑)。

【全てが】無

ホラーに右手を咬まれてから御影神牙は、ホラーに取り憑かれた人間を元へ戻す能力が備わります。
前例のない力に希望を見出します。実際にホラーから戻れた人間たちは幸せそうです。神牙の弟である刀眞(とうま)もそのうちに入ります
ただその間にも神牙の意識を奪ってジンガが顔を出し始めます。ジンガが出る時は凶行が起こります。新米魔戒法師から、魔戒騎士を夢見る少年に、それを鍛錬する父親まで惨殺です。容赦なしです。

神牙自身も憑依から戻す能力に過信を超えた盲信へ陥っていきます。かつてホラーから戻した人間が悔い改めるどころか、さらに犯罪を重ね不幸をもたらしている事実に却って心を閉ざします。現実を直視できず、自分を正当化することへ邁進するのです。
ホラーに咬まれたことでジンガが覚醒してきたために発生した能力だと知らずに。

幼き頃から神牙の力になりたいと魔戒法師になった相棒がありました。楓沙(ふうさ)と言います。ジンガに「選ぶ男をまちがえた」と言われる最後を迎えます。ジンガではなく神牙に殺害されるという遣る瀬なさです。

神牙がホラーを封印する力。ただホラーを吸い込んでいるだけで、それがホラー喰いのジンガを目覚めさせるの行為だったんじゃないか、と自分は推測していた時期もありました。
るっきりハズレです。

神牙はホラーを切ってません

つまり救われたはずの憑依された人々、そしてその周辺の人々は阿鼻叫喚へ落ちていきます。弟の刀眞、その兄である神牙も例外ではありません。

最後の戦いには魔戒騎士はいません。ホラーとホラーの戦いで幕を閉めます。

【ここまで書いてなんですが】緊張感は随一です

この『神ノ牙-JINGA-』ほど、ネタばらししてはならん作品はないと思う。思うのだが、書いてしまいました。やっちまった感があります。

ここまで来てなんですが『神ノ牙-JINGA-』おもしろいっすよ!息も吐かせぬ展開に、作品に漂う緊張感はたぶん他では出せないのではないか、と思われます。

それに何より悪逆非道なキャラクター。まだ幼いうちに見せることは躊躇われるものの、やはりどこかの時点で教えたい存在です。世の中はヒーロのような存在より、むしろ悪辣な人間のほうが多い。知っておいて欲しいし、目を逸らさずに受け止めて欲しいと思います。